ルノー・キャプチャー

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キャプチャーCaptur )は、フランスルノー2011年に発表したコンセプトカー、ならびに2013年から市販した小型クロスオーバーSUVである。

発表当初、日本のメディアではフランス語の発音[1]を日本語表記する際の慣用に準じて「キャプチュル」または「キャプテュル」というカナ表記も見られたが、ルノーならびにルノー・ジャポンはコンセプトモデル発表当初から日本語表記を「キャプチャー」としており[2]、市販モデルもこの名称で投入される。

概要[編集]

コンセプトモデル[編集]

ルノー・キャプチャー
フロント
IAA FrankfurtCN 036.jpeg
リア
Renault Captur Concept (rear quarter).jpg
乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドアクロスオーバー
エンジン 1.6L dCi 160PS
-自動車のスペック表-

2011年ジュネーヴモーターショーならびに東京モーターショーで発表。形態は小型2ドアクロスオーバー (CUV) である。 デザインは長らく牽引してきたパトリック・ルケモンに代わって、マツダのデザイン本部長から転籍したローレンス・ヴァン・デン・アッカーが初めて指揮を執った。

メカニズムのベースとなっているのは日産・ジュークだが、エンジンはジュークに採用されている1.6L・直噴ターボとは異なり、1.6Lのディーゼルエンジン(dCi)にツインチャージャー化されたターボを組み合わせたものが搭載されている。

ルーフはカーボンファイバー製の着脱式を採用したことで車重を1,300kgに抑えた半面、22インチアルミホイールガルウイングドアLEDヘッドライト、を採用するなど、機能性とインパクトを高い次元で両立させている。

2012年釜山モーターショーにおいては傘下のルノーサムスン版であるルノーサムスン・キャプチャーも発表されたが、エンブレム類以外は基本的に同じ車(=兄弟車)である。



市販モデル (2R型)[編集]

ルノーキャプチャー
フロント
2013-03-05 Geneva Motor Show 8309.JPG
リア
Renault Captur Rear.JPG
コクピット(日本仕様)
RENAULT CAPTUR JPN 02.JPG
ボディタイプ 5ドア クロスオーバーSUV
エンジン 直3 0.9Lガソリンターボ(TCe)
直4 1.2Lガソリンターボ(TCe)
直4 1.5Lディーゼル(dCi)
変速機 6MT(dCi)
EDC(TCe)
駆動方式 FF
全長 4,120mm (日本仕様:4,125mm)
全幅 1,770mm(日本仕様:1,780mm)
全高 1,570mm(日本仕様:1,565mm)
ホイールベース 2,605mm
製造国 スペインの旗 スペイン
-自動車のスペック表-

2013年1月市販型の情報が公開され、追って、3月のジュネーヴ・モーターショーで発表された[3]

ルノーとしてはコレオスに次ぐ本格的なSUVとなる。コンセプトモデル時代の名称とデザインテイストを活かしつつ、5ドア化など市販向けに修正された。ベースはコンセプトモデル同様にBプラットフォームのジュークだが、ホイールハブについてはジュークがPCD114.3/5穴なのに対し、キャプチャーはクリオ(日本名:ルーテシア)と同じPCD100/4穴と異なっている。全長はジュークよりも更に15mm短くなり全長4,120mm×全幅1,770mm×全高1,570mmとなる。SUVではあるが、Bセグメントのニーズを求めるユーザーの嗜好と10%前後といわれる価格上昇を熟慮し、4WDは設定されない。

エクステリアはクリオにも似た迫力あるフロントマスクと力強いフォルムを採用。10色のボディカラーとボディカラーと同じ10色のルーフカラー、そして5種のルーフデカール(未選択も可能)の中から自由に組み合わることが可能である。 デザインはコンセプトモデル同様、ローレンス・ヴァン・デン・アッカーが全体を執りまとめた。キャプチャーにおいては、6つのライフシーンを反映させたルノーの新デザインアイコン「サイクル・オブ・ライフ」の2番目にあたる「EXPLORE(冒険)」の役割を担うべくデザインされた[4]。尚、カラーとマテリアルの選定にはBMW/MINIから転籍した日本人スタッフの渡邉加奈が携わっている[5][6]

インテリアにはグレードにより、ルノーが特許を取得済の「ジップシートクロス」を採用した。これにより、ジッパーベルクロ(面ファスナー)を開閉するだけでシートカバーのように季節や好みに応じての着せ替えが可能となっている。「ジップシートクロス」は計8種が用意され、ユーザーの好みで選択が可能であり、家庭用洗濯機での丸洗いも可能[7]。リヤシートの基本骨格については空間効率を追求した結果、スライド機構の備わるモデュスのものが流用されている[8]

メカニズムについては、主要部分をクリオからの流用としつつも、重心の上昇や重量増に対応すべく、フロンサスペンションにはカラーを入れてロードクリアランスを増加し、リヤサスペンションをクリオエステートから流用している[9]。 エンジンは0.9Lと1.2Lのガソリン(後者は出力特性により2種存在)と1.5Lのディーゼルを用意[10]。し、エンジンによりゲトラグ製の6速EDCを組み合わせる。

韓国では2013年3月開催の第9回ソウルモーターショーで傘下のルノーサムスンブランドより「QM3」として発表され[11]、同年下半期に発表予定とされ[12]、同年12月に正式発表された。

2014年4月20日、北京モーターショーに出品され、中国市場でも2015年より販売開始することを発表[13]、その後2015年4月より販売を開始した(車名の中国語表記は「卡缤」)。

生産はQM3とともに、全量がスペインにあるバリャドリッド工場で行われる。

日本における販売[編集]

2013年11月に開催された第43回東京モーターショーにおいて日本仕様車を披露。前述の通り、「キャプチャー」の名で2014年2月27日に日本市場に投入されることが発表され[14] 、その後同日に発売を開始。日本仕様は全車1.2L・TCe(H5F型)のみとなり、16インチタイヤ&モノトーンカラーの「ZEN」と、ジップシートクロス、17インチタイヤ&2トーンカラーを備えた「INTENS」の2グレード構成となる。多くの販売国で採用されるインフォメーションシステム「R-Link」は日本仕様においてはオプションでも設定されない。尚、日本仕様の全長x全幅x全高はQM3と全く同じである。

2014年9月4日、限定150台の特別仕様車「ルシヨン」を発売。「INTENS」をベースに、ベースのボディカラーはノワールエトワール(黒)とイヴォワール(白)から選択でき、オランジュルシヨン(オレンジ)色に塗られたルーフ、オレンジ色加飾の入ったアルミホイール、内装のオレンジフィニッシャー、ジップシートクロス「キャプチャー」とデザインステアリングホイール「キャプチャー」(ともに標準設定のものと異なるオプション品を採用)などの専用アイテムを特別に装備した。尚、ノワールエトワールxオランジュルシヨンのカラーと内装の組み合わせは、細部を除けばQM3の最上級グレード「RE」と全く同じものとなっている。

2015年1月26日、限定100台で日本市場登場1周年を記念した特別仕様車「FIRST ANNIVERSARY EDITION」を発売。「INTENS」をベースに、ベースのボディカラーにベージュサンドレを、ルーフはノワールエトワールとイヴォワールから選択でき、加えて、パイオニア製(カロッツェリア)SDナビゲーション[15]、ジップシートクロス「ロサンジュ」とデザインステアリングホイール「クロスロサンジュ」(ともに標準設定のものと異なるオプション品を採用)、クロームセンタークラスタ&スピーカーグリルなどの専用アイテムを特別に装備した。

2015年5月7日、限定50台で「+ナビ(プラス・ナビ)」を発売。「INTENS」のノワールエトワールルーフ仕様をベースに、オランジュルシヨンもしくはブルーメディテラネの車体色を組み合わせ、価格は据え置きのままでパイオニア製SDナビゲーションを装備[16]

2015年6月26日、限定40台で「CANNES(カンヌ)」を発売。「INTENS」をベースに、ノワールエトワールとイヴォワールを車体色とルーフ色のどちらかで組み合わせることを可能としている。また、特別装備として、CABANA製レザーシート表皮、FOCAL製スピーカー、パイオニア製8インチナビゲーション[17]、映画祭公式エンブレムが装着される。


  2014年8月現在、50以上の国で販売されるが、ここでは主要国ならびに日本で用意されているグレード(装備レベル)一覧を掲載。参考として、韓国市場のみで販売されるルノーサムスン・QM3のグレード一覧も併記している。

販売国

グレード
フランス ドイツ イタリア スペイン UAE 日本 韓国
(ルノーサムスン・QM3)
LIFE EXPRESSION WAVE Life PE ZEN SE
ZEN EXPRESSION-ENERGY LIVE Intens SE INTENS LE
INTENS Helly-Hansen ENEGRY R-Link Zen LE RE
BUSINESS DYNAMIQUE WAVE S&S Life Energy RE SIGNATURE
Série Limitée Helly-Hansen LUXE

参考文献[編集]


関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Publicité Renault Captur - Vivez l'instant”. 2013年11月20日閲覧。
  2. ^ 第42回 東京モーターショー 出品車紹介動画をUP!ルノー・ジャポン公式ブログ(2013年4月30日 閲覧)
  3. ^ ルノー、新型車キャプチャーを初公開Carview 2013年3月6日(2013年3月6日 閲覧)
  4. ^ ルノー・キャプチャーのすべて P20
  5. ^ ルノー・キャプチャーのすべて P22
  6. ^ カラー&素材デザイナー 渡邊加奈さんに聞く ルノーキャプチャーのデザインルノー・ジャポン公式サイト内
  7. ^ メーカーは最大5回までと推奨している。
  8. ^ ルノー・キャプチャーのすべて P41
  9. ^ ルノー・キャプチャーのすべて P45
  10. ^ ルノー・キャプチャーAUTOCAR JAPAN 2013年1月12日(2013年2月7日 閲覧)
  11. ^ QM3ルノーサムスン公式サイト内(2013年3月29日 閲覧)
  12. ^ ルノーサムスン、小型SUV「キャプチャー」の写真公開中央日報msn)2013年1月14日(2013年2月7日 閲覧)
  13. ^ 【北京モーターショー14】ルノーの小型SUV、キャプチャーが中国初公開…2015年に現地発売へResponse.2014年4月25日
  14. ^ コンパクトSUV「ルノー・キャプチャー」2月27日発売開始へClicccar 2013年11月20日(2013年11月21日 閲覧)
  15. ^ ディーラーに入庫後、装着される。
  16. ^ ディーラーに入庫後、装着される。
  17. ^ ディーラーに入庫後、装着される。
  18. ^ ルノー キャプチャー レンタカーキャンペーンオリックスレンタカー公式サイト内

外部リンク[編集]

ルノー ロードカータイムライン 1980年代-   
タイプ 1980年代 1990年代 2000年代 2010年代
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4
コンパクト トゥインゴ トゥインゴII
5/7 シュペール5 クリオ(ルーテシア)I クリオ(ルーテシア)II クリオ(ルーテシア)III クリオ (ルーテシア)IV
シンボルI シンボルII
モデュス
カングー
カングーII
14 9/11 19 メガーヌI メガーヌII メガーヌIII
フルエンス
パルス
スカラI スカラII
ミドル 18 21 ラグナI ラグナII ラグナIII
20/30 25 サフラン ヴェルサティス ラティテュード/サフラン
アッパー タリスマン(中国向け)
ミニバン セニックI セニックII セニックIII
エスパスI エスパスII エスパスIII エスパスIV
クーペ フエゴ アヴァンタイム ラグナクーペ
オープン ウインド
クロスオーバーSUV キャプチャー
コレオス
アルピーヌ/スポール A310 V6 A610 スパイダー