デジタルトランスフォーメーション

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デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation)とは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念である。2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したとされる[1]。デジタル化の第1フェーズはIT利用による業務プロセスの強化、第2フェーズはITによる業務の置き換え、そして第3フェーズは業務がITへ、ITが業務へとシームレスに変換される状態である。従来はSF(サイエンス・フィクション)の世界であった仕組みが人工知能やロボティクス等のIT技術の革新により部分的に実現されるようになり、現実世界と仮想世界が区別なく存在する社会へと発展するようになった。このような新しい時代を迎えるにあたり、企業のデジタル化におけるデジタルトランスフォーメーションが注目されるようになった。

企業のデジタルトランスフォーメーション[編集]

概念的には既存ビジネスをアナログからデジタルへ、デジタルからアナログへとシームレスに変換できる組織への変革となるが、より具体的にはソフトウェアコード開発を中心とした企業組織に変革する方法である。これは、どの業界でも競争優位性を築く最も展開の早い手段とされる。デジタルネイティブ世代はインターネット等のデジタルに囲まれて育った世代であるが、今後はビジネス部門はIT人材の様に高度なデジタルリテラシーを身に付け、当たり前にスクリプトをコードして問題解決するデジタル組織になると考えられている。

組織の変革にはITエンジニアが必要だが、2018年には全世界でソフトウェア開発部門の規模が2倍以上、そのほとんどがデジタルビジネスを推進する部隊になると予測されている。実現方法は企業や組織毎に異なるが、日本のケースではIT部門内の専門チームが4割、IT部門とビジネス部門のタスクフォースが3割、IT部門とは別組織が3割となっている[2]。なお、デジタルビジネスを推進している企業は全体の5割である。

IT企業との関係[編集]

デジタルトランスフォーメーションした企業は欧米のIT企業と競合するが、それはデジタルトランスフォーメーションが本質的にIT企業になることと同じ意味となるからである。一方、デジタルトランスフォーメーションしない選択をした場合、デジタル・ディスラプションの影響を受けることになる。(これはデジタルの波に呑まれて産業構造が破壊される意味である。)その結果、全ての企業はITを中心とした組織に変革しなければならないと考えられる。また、IT(情報技術)が一般化すると優位性はデータを保有する側に移る。

脚注[編集]

  1. ^ http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20151209Apr.html IDC Japan
  2. ^ http://japan.zdnet.com/article/35083604/ ZDNet Japan