コールバーグ・クラビス・ロバーツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コールバーグ・クラビス・ロバーツ
現地語社名
Kohlberg Kravis Roberts & Co. L.P.
KKR & Co. Inc.
種類
公開会社
市場情報 NYSEKKR
業種 金融業
設立 1976年 ウィキデータを編集
創業者 ヘンリー・クラビス
ジョージ・R・ロバーツ
ジェローム・コールバーグ, Jr.
本社 30 Hudson Yards, New York、
主要人物
ヘンリー・クラビス
(共同会長兼共同CEO)
ジョージ・R・ロバーツ
(共同会長兼共同CEO)
サービス マネジメント・バイアウト
レバレッジド・バイアウト
ベンチャーキャピタル
グロース・キャピタル
売上高 42,300,000,000 アメリカ合衆国ドル (2020年) ウィキデータを編集
利益
3,700,000,000 アメリカ合衆国ドル (2018年) ウィキデータを編集
総資産 107,051,000,000 アメリカ合衆国ドル (2018年) ウィキデータを編集
ウェブサイト www.kkr.com ウィキデータを編集(英語)
www.kkr.com/ja(日本語)

コールバーグ・クラビス・ロバーツ: Kohlberg Kravis Roberts & Co. L.P. / KKR & Co. Inc.)は、アメリカ合衆国、ニューヨークを拠点とする国際的投資会社である。未公開株エネルギーインフラストラクチャー不動産クレジットヘッジファンドを戦略的パートナーと共に運営しているLBOの先駆、最古の米系PEファンドでいわゆるPEファンドの元祖的存在。

概要[編集]

1976年ジェローム・コールバーグ・ジュニアヘンリー・クラビスジョージ・ロバーツによって設立された。彼らは、みなベアー・スターンズの出身者である。コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)はグループ・ブリュッセル・ランバートから資金を調達してレバレッジド・バイアウト(LBO)の名手となった。

本社はニューヨークにあり、オフィスがサンフランシスコヒューストンワシントンD.C.ロンドンパリ香港東京北京ムンバイドバイソウルシドニーマドリードなど26ヶ所にある。450名の投資の専門家を含めた1400名の従業員を擁し、ポートフォリオにある会社の数は103社で年間売り上げ2180億ドルに上る巨大プライベート・エクイティ・ファンドである。

日本法人として株式会社KKRジャパン株式会社KKRキャピタル・マーケッツ東京都千代田区に所在する。

投資案件[編集]

セイフウェイ
1986年、アメリカ合衆国の大手スーパーマーケットチェーンであるセイフウェイを55億ドルで友好的に買収した。これは米国の投資家による敵対的買収から経営陣を守るためであった。セイフウェイは1990年に再び公開企業に戻った[1]
RJRナビスコ
1989年、アメリカ合衆国有数の大企業である食品・タバコメーカーのRJRナビスコを、LBOを用いて250億ドルで買収した。これは2006年にKKRを中心とするグループがホスピタルコーポレーション・オブ・アメリカ(HCA)をMBOするまで最大のバイアウトだった。
ボーデン
1995年には、同じくアメリカ合衆国有数の大企業である食品・化学メーカーのボーデンを買収。同社はのちにヘキシオン・スペシャルティ・ケミカルズに吸収合併、現在のモメンティブ・スペシャルティ・ケミカルズの1部門となっている。
ホスピタルコーポレーション・オブ・アメリカ
2006年、KKR、ベインキャピタルメリルリンチ証券と創業者のThomas F. Frist Jr.は、共同でホスピタルコーポレーション・オブ・アメリカ(HCA)を買収し非公開化した。買収額は316億ドルで、RJRナビスコの記録を塗りかえた。その後2011年3月、HCAはニューヨーク証券取引所に再上場し、1262億株が公開された。これは非公開株の再上場としては過去最大規模となった。
TXU Energy
2007年、KKRが率いるグループがTXU Energyを約450億ドルで買収し、LBOを使用した過去最大の案件となった[2]
西友
2020年11月16日、ウォルマートが2008年に完全子会社化した西友株の65%をKKRが取得し[3]、20%を楽天が新規設立する子会社が取得[3]、残る15%をウォルマートが保有を続けると報道された[3][4][5]。KKRは小売業再生のノウハウを提供、楽天は2018年に提携開始した楽天西友ネットスーパーのさらなる強化に加え、スマートフォンアプリによるキャッシュレス決済の導入を進めるとした[3][4][5]。なお、KKRによる西友株の取得は、2021年第1四半期に完了予定としている[3][4][5]
マレリ
2017年3月23日、KKR傘下のCKホールディングスが自動車部品メーカーであるカルソニックカンセイの株式公開買い付けを完了[6]。さらに2018年にはフィアット・クライスラー・オートモービルズの部品部門であるマニエッティ・マレリを買収し、会社を世界トップテン規模に迫る大型自動車部品メーカーへと変貌させた[7]。2019年には企業名をマレリと改め株式の再上場を計画していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う世界的な景気減速に直面して断念[8]。2022年には経営状態が悪化、金融機関への債務が1兆円規模に達して事業再生ADRの活用を検討していることが報じられた[9][10]
PHCホールディングス(旧パナソニックヘルスケア)
2014年3月31日、パナソニックはヘルスケア社の全株式をKKRが設立した持株会社パナソニックヘルスケアホールディングスに約1,650億円で売却[11]。その後三井物産へのKKR持分一部売却、三菱ケミカルホールディングス子会社取得に伴う株式交換、米プライベートエクイティLキャタルトンの投資などを経て、2021年10月に東京証券取引所市場第1部に上場した。
日立物流
2022年4月21日、日立製作所より日立物流の株式を購入する交渉に入ったことが報じられた[12]

関係する人物[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Fisher, Lawrence M. Safeway Buyout: A Success Story. The New York Times, October 21, 1988.
  2. ^ 米TXU:KKRとTPGが率いる投資家集団へ身売り完了-今後分割も”. Bloomberg (2007年10月11日). 2021年1月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e 株式会社ロジスティクス・パートナー (2020年11月16日). “KKR、楽天/ウォルマートから西友株式85%を取得”. 流通ニュース. 2021年1月2日閲覧。
  4. ^ a b c 米ウォルマートが西友売却で合意 過半数の株式を米投資ファンドKKRに”. 毎日新聞 (2020年11月16日). 2020年11月16日閲覧。
  5. ^ a b c 西友への出資、米ファンドと楽天が発表…ネットスーパーやキャッシュレス決済強化”. 読売新聞 (2020年11月16日). 2020年11月16日閲覧。
  6. ^ KKR、カルソニックカンセイ株式会社の公開買付けを完了”. KKR (2017年3月23日). 2022年2月15日閲覧。
  7. ^ カルソニック、8000億円買収は成功するのか”. 東洋経済オンライン (2022年10月27日). 2022年2月15日閲覧。
  8. ^ 日産が見放した旧カルカンが再上場断念へ、「救世主」も頭を抱えるインフレがとどめを刺した”. ダイヤモンド (2021年1月18日). 2022年2月15日閲覧。
  9. ^ 車部品マレリ、経営再建支援要請 債務1兆円、私的整理検討”. 東京新聞 (2022年2月15日). 2022年2月15日閲覧。
  10. ^ “総スカン!「平野KKR」の化けの皮”. Facta. (2022年5月1日). https://facta.co.jp/article/202205001.html 2022年8月12日閲覧。 
  11. ^ “パナソニック株式会社とKKRによるパナソニック ヘルスケア株式会社の株式譲渡契約締結および共同持株会社設立に関するお知らせ”. パナソニック株式会社、コールバーグ・クラビス・ロバーツ・アンド・カンパニー・エルピー. (2013年9月27日). http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/2013/09/jn130927-2/jn130927-2.pdf 2013年9月29日閲覧。 
  12. ^ 日立製作所、日立物流株売却へ 米投資ファンドに”. 時事通信 (2022年4月21日). 2022年4月22日閲覧。
  13. ^ 平野 博文(Hirofumi Hirano)KKRジャパン代表取締役社長2013年4月10日、「KKRジャパン、新会長と新社長の就任を発表」

参考文献[編集]

  • ブライアン・バロー、ジョン・ヘルヤー 著 鈴田敦之 訳 『野蛮な来訪者―RJRナビスコの陥落〈上〉〈下〉』日本放送出版協会 1990年9月 ISBN 4140051612

関連項目[編集]

外部リンク[編集]