オースティン・ビベンス=ディルクス

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オースティン・ビベンス=ディルクス
Austin Bibens-Dirkx
2017年
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 オレゴン州マリオン郡カイザー
生年月日 (1985-04-29) 1985年4月29日(38歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2006年 MLBドラフト16巡目(全体471位)でシアトル・マリナーズから指名
初出場 MLB / 2017年5月17日
CPBL / 2019年3月28日
最終出場 MLB / 2018年9月12日
CPBL / 2019年6月8日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

オースティン・ミッチェル・ビベンス=ディルクスAustin Mitchel Bibens-Dirkx, 1985年4月29日 - )は、アメリカ合衆国オレゴン州マリオン郡カイザー出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。愛称はエル・ルビオ[1]。メディアによっては「ビベンズダークス」とも表記される。

ライアン・ローランドスミスに次いで、MLB史上2人目のラストネームにハイフンを用いた選手である。

経歴[編集]

プロ入りとマリナーズ傘下時代[編集]

2006年MLBドラフト16巡目(全体471位)でシアトル・マリナーズから指名され、プロ入り[2]。契約後、傘下のA-級エバレット・アクアソックスでプロデビュー。同球団で3試合に登板後、A級ウィスコンシン・ティンバーラトラーズへ昇格。A級ウィスコンシンでは25試合に登板して2勝2敗4セーブ・防御率1.95・25奪三振の成績を残した[3]

2007年はA+級ハイデザート・マーベリックスでプレーし、31試合に登板して3勝1敗8セーブ・防御率4.42・26奪三振の成績を残した[3]

2008年はA+級ハイデザートで開幕を迎え、29試合に登板したが、7月9日に左膝の故障で離脱した。7月30日にルーキー級アリゾナリーグ・マリナーズで復帰。8月22日にA+級ハイデザートへ再昇格した。A+級ハイデザートでは32試合に登板して1勝1敗1セーブ・防御率7.95・31奪三振の成績を残した[3]

2009年4月3日にマリナーズを自由契約となった[4]

カブス傘下時代[編集]

2009年5月にゴールデンベースボールリーグビクトリア・シールズ英語版と契約して8試合に登板後[4]、7月5日にシカゴ・カブスとマイナー契約を結んだ[5]。傘下のA級ピオリア・チーフスでプレーし、12試合(先発8試合)に登板して7勝2敗1セーブ・防御率3.70・50奪三振の成績を残した[3]

2010年はAA級テネシー・スモーキーズでプレーし、16試合に先発登板して5勝3敗・防御率3.27・68奪三振の成績を残した。7月にAAA級アイオワ・カブスへ昇格し、13試合(先発8試合)に登板して5勝4敗・防御率4.61・34奪三振の成績を残した[3]

2011年はAAA級アイオワで開幕を迎え、20試合に登板したが、防御率7.16と振るわず、7月にAA級テネシーへ降格した。AA級テネシーで5試合に登板後、8月にAAA級アイオワへ再昇格した。AAA級アイオワでは24試合(先発17試合)に登板して4勝5敗・防御率6.07・75奪三振の成績を残した[3]

ナショナルズ傘下時代[編集]

2012年1月10日にワシントン・ナショナルズとマイナー契約を結んだ[6]。傘下のAA級ハリスバーグ・セネターズとAAA級シラキュース・チーフスでプレー。AAA級シラキュースでは29試合(先発2試合)に登板して0勝3敗1セーブ・防御率5.59・47奪三振の成績を残した[3]。8月12日にFAとなった[2]

ロッキーズ傘下時代[編集]

2012年8月15日にコロラド・ロッキーズとマイナー契約を結んだ。契約後はAAA級コロラドスプリングス・スカイソックスでプレーし、7試合に登板して1勝1敗・防御率13.89・10奪三振の成績を残した[3]

ブルージェイズ傘下時代[編集]

トロント・ブルージェイズ時代
(2013年3月24日)

2013年1月15日にトロント・ブルージェイズとマイナー契約を結んだ。この年は傘下のAA級ニューハンプシャー・フィッシャーキャッツとA+級ダニーデン・ブルージェイズでプレー。AA級ニューハンプシャーでは12試合(先発10試合)に登板して3勝4敗・防御率1.92・57奪三振の成績を残した[3]

2014年はAAA級バッファロー・バイソンズとAA級ニューハンプシャーでプレー。AAA級バッファローでは17試合(先発4試合)に登板して2勝2敗・防御率3.89・35奪三振の成績を残した。オフの11月4日にFAとなったが、12日にブルージェイズとマイナー契約で再契約した[7]

2015年もAAA級バッファローとAA級ニューハンプシャーでプレー。この年はAA級ニューハンプシャーでの登板が多く、20試合(先発18試合)に登板して7勝8敗・防御率4.08・86奪三振の成績を残した[3]。オフの11月6日にFAとなった[2]

独立リーグ時代[編集]

2016年4月5日に独立リーグであるアトランティックリーグランカスター・バーンストーマーズと契約。10試合に先発登板して3勝3敗・防御率3.81・50奪三振の成績を残した[3]

レンジャーズ時代[編集]

2016年6月17日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結んだ[2]。傘下のAAA級ラウンドロック・エクスプレスへ配属され、17試合(先発13試合)に登板して3勝4敗・防御率3.04・62奪三振の成績を残した。オフの11月7日にFAとなったが、12月16日にレンジャーズとマイナー契約で再契約した[8]

2017年は開幕からAAA級ラウンドロックでプレーし、5月7日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[9]。5月17日のフィラデルフィア・フィリーズ戦でメジャーデビューを果たし、1回を投げて1失点だった[10]。6月6日のニューヨーク・メッツ戦でMLB初勝利を挙げた[11]。次の登板となった6月11日のナショナルズ戦から先発に回り、この試合では7回1失点の好投で相手先発のマックス・シャーザーに投げ勝った[12]。この年はMLBでは24試合(先発6試合)に登板して5勝2敗・防御率4.67・38奪三振の成績を残した。オフの11月6日に40人枠を外れる形でAAA級ラウンドロックへ配属された[2]後、FAとなった[13]。12月19日にレンジャーズとマイナー契約を結び、2018年スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[2]

2018年も開幕からAAA級ラウンドロックでプレーし、5月24日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[14]。オフの11月2日にFAとなった[2]

台湾・統一時代[編集]

2019年1月13日、台湾プロ野球統一ライオンズと契約したことが発表された。しかし、6月12日に妻の出産に立ち会うためアメリカに帰国し、契約要項に従って2軍落ち。そのまま台湾に戻ることはなく、退団となった。

レンジャーズ傘下復帰[編集]

2019年6月29日に古巣レンジャーズとマイナー契約を結び[2]、同日中に傘下AAA級ナッシュビル・サウンズへ配属された[2]

2020年6月1日にFAとなった[2]

ドジャース傘下時代[編集]

2021年5月4日にロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結んだ[2]。5月5日に傘下AAA級オクラホマシティ・ドジャースへ配属され[2]、開幕を迎えた[15]。結局、この年メジャーには昇格できず、オフの11月7日にFAとなった[2]。その後ウィンターリーグに参加し、ティグレス・デル・リセイに所属した。

メキシカンリーグ時代[編集]

2022年2月7日にメキシカンリーグモンテレイ・サルタンズと契約した[16]。5月10日にラグナ・ユニオン・コットンファーマーズにトレード移籍した[2]。5月17日に自由契約となった[2]。この年限りで現役を引退した。

現役引退後[編集]

2023年より、トロント・ブルージェイズ傘下A+級バンクーバー・カナディアンズのブルペンコーチに就任した[17]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2017 TEX 24 6 0 0 0 5 2 0 0 .714 299 69.1 74 14 20 0 3 38 3 0 36 36 4.67 1.36
2018 13 6 0 0 0 2 3 0 0 .400 203 45.0 56 9 14 0 5 33 2 0 33 31 6.20 1.56
2019 統一 15 6 0 0 0 2 5 0 0 .286 204 46.0 46 8 12 2 6 37 0 0 34 27 5.28 1.26
MLB:2年 37 12 0 0 0 7 5 0 0 .583 502 114.1 130 23 34 0 8 71 5 0 69 67 5.27 1.43
CPBL:1年 15 6 0 0 0 2 5 0 0 .286 204 46.0 46 8 12 2 6 37 0 0 34 27 5.28 1.26

背番号[編集]

  • 56(2017年 - 2018年)
  • 44(2019年)

脚注[編集]

  1. ^ Ryan Posner (2017年8月24日). “Explaining Rangers Players Weekend nicknames” (英語). MLB.com. 2017年12月20日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o MLB公式プロフィール参照。2023年2月19日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k Baseball-Reference参照。2017年12月20日閲覧。
  4. ^ a b Austin Bibens-Dirkx Stats & Scouting Report”. Baseball America. 2023年2月19日閲覧。
  5. ^ Bibens-Dirkx Signed by Chicago Cubs”. Victoria Seals (2009年7月4日). 2015年1月14日閲覧。
  6. ^ Matt Eddy (2012年1月20日). “Minor League Transactions: Jan. 11-17”. Baseball America. 2015年1月14日閲覧。
  7. ^ Gregor Chisholm (2014年11月12日). “Blue Jays sign four pitchers to Minor League deals”. MLB.com. 2017年12月20日閲覧。
  8. ^ Jeff Todd (2016年12月16日). “Minor MLB Transactions: 12/16/16”. MLB Trade Rumors. 2017年5月18日閲覧。
  9. ^ T.R. Sullivan (2017年5月7日). “Rangers call up Austin Bibens-Dirkx” (英語). MLB.com. 2017年12月20日閲覧。
  10. ^ Sam Butler (2017年5月17日). “Debut a long time coming for Bibens-Dirkx”. MLB.com. https://www.mlb.com/rangers/news/rangers-austin-bibens-dirkx-makes-debut/c-230926318 2017年12月20日閲覧。 
  11. ^ “Gallo's 17th homer puts Rangers ahead in 10-8 win over Mets” (英語). Associated Press. ESPN. (2017年6月7日). http://www.espn.com/mlb/recap?gameId=370606113 2017年12月20日閲覧。 
  12. ^ “Scherzer gets to 2,000 Ks, but Rangers beat Nationals 5-1” (英語). Associated Press. ESPN. (2017年6月12日). http://www.espn.com/mlb/recap?gameId=370611120 2017年12月20日閲覧。 
  13. ^ Matt Eddy (2017年11月7日). “Minor League Free Agents 2017” (英語). Baseball America. 2017年11月18日閲覧。
  14. ^ T.R. Sullivan (2018年5月24日). “Rangers option reliever Mann to Round Rock” (英語). MLB.com. 2018年5月27日閲覧。
  15. ^ OKC Dodgers Release Preliminary 2021 Roster” (英語). MiLB.com (2021年5月5日). 2021年5月7日閲覧。
  16. ^ EXPERIENCIA DE AUSTIN BIBENS-DIRKX SE SUMA A SULTANES” (スペイン語). Sultanes - Club de Béisbol Monterrey (2022年2月7日). 2022年4月20日閲覧。
  17. ^ Vancouver Canadians (2023年2月14日). “Canadians Name 2023 Coaching Staff”. MiLB.com. 2023年2月19日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]