昌原市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。EmausBot (会話 | 投稿記録) による 2012年5月19日 (土) 19:57個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (r2.7.2+) (ロボットによる 変更: ar:تشانغوون)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

慶尚南道 昌原市
位置
昌原市の地図
旧昌原市・馬山市・鎮海市が合併し(新)昌原市となった
各種表記
ハングル: 창원시
漢字: 昌原市
片仮名転写: チャンウォン=シ
ローマ字転写 (RR): Changwon-si
統計
面積: 743.48 km2
総人口: 1,081,499人(2010年7月) 人
行政
国: 大韓民国の旗 大韓民国
上位自治体: 慶尚南道
下位行政区画: 5区2邑6面54洞
行政区域分類コード: 38010
昌原市の木: マツ
昌原市の花: カラムラサキツツジ
昌原市の鳥: ウミネコ
自治体公式サイト: 昌原市
テンプレートを表示

昌原市(チャンウォンし)は、大韓民国慶尚南道の道庁所在地。1970年代に韓国最初の計画都市として建設された都市である。韓国バスケットボールリーグ昌原LGセイカーズとサッカー・Kリーグ慶南FCの本拠地である。

地理

慶尚南道の東南部に位置する。東は金海市、西は咸安郡、北は昌寧郡密陽市と境を接する。

気候

  • 最高気温極値39.0℃(1994年7月20日)
  • 最低気温極値-11.3℃(1991年2月23日)
昌原 (1981−2010)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F 7.3
(45.1)
9.6
(49.3)
13.6
(56.5)
19.3
(66.7)
23.2
(73.8)
25.9
(78.6)
28.8
(83.8)
30.2
(86.4)
27.0
(80.6)
22.3
(72.1)
15.9
(60.6)
10.3
(50.5)
19.4
(66.9)
日平均気温 °C°F 2.8
(37)
4.7
(40.5)
8.7
(47.7)
14.1
(57.4)
18.4
(65.1)
21.7
(71.1)
25.2
(77.4)
26.5
(79.7)
22.8
(73)
17.4
(63.3)
11.0
(51.8)
5.4
(41.7)
14.9
(58.8)
平均最低気温 °C°F −1
(30)
0.5
(32.9)
4.5
(40.1)
9.7
(49.5)
14.3
(57.7)
18.5
(65.3)
22.7
(72.9)
23.6
(74.5)
19.4
(66.9)
13.2
(55.8)
6.8
(44.2)
1.3
(34.3)
11.1
(52)
降水量 mm (inch) 36.9
(1.453)
45.3
(1.783)
74.3
(2.925)
129.9
(5.114)
142.2
(5.598)
232.3
(9.146)
293.8
(11.567)
299.0
(11.772)
167.3
(6.587)
50.2
(1.976)
52.2
(2.055)
22.0
(0.866)
1,545.4
(60.843)
平均降水日数 (≥0.1 mm) 5.1 4.6 7.4 8.0 9.3 10.4 13.9 12.2 8.5 4.2 5.1 3.5 92.2
湿度 50.8 51.8 56.8 60.9 67.7 75.5 80.2 76.5 70.7 62.3 58.3 53.4 63.8
平均月間日照時間 179.7 183.6 190.5 209.2 205.5 160.4 136.9 159.4 158.0 205.5 179.6 176.7 2,145
出典:Korea Meteorological Administration [1]


歴史

古代から近代まで

古代の弁韓地域に属し、統一新羅時代に義安郡、高麗時代に義安県が設置された。朝鮮王朝時代の1408年、昌原都護府が設置されて昌原の地名が始まった。当時の行政の中心は現在の昌原市義昌洞に置かれていた。

近代以降、開港地となった馬山府に昌原郡の行政の中心が移り、また昌原郡沿岸部には新たに軍港都市として鎮海が建設された。1955年に鎮海が昌原郡から分離し、鎮海市となった。

一方、王朝時代の中心部であった旧昌原邑城付近は郊外となり、発展から取り残された。

計画都市「昌原市」の建設

市域(1995年1月-2010年6月)

1973年7月、昌原面・熊南面・上南面などは一旦隣接する馬山市に併合されるが、1974年4月に「産業基地開発区域」に指定され、大規模な機械工業基地の建設が進められる。1979年、昌原新都市設計が決定され、オーストラリアのキャンベラをモデルとする都市計画が始まり、1980年には昌原市に昇格した。

1983年には慶尚南道庁が釜山広域市から移転してきたのをはじめ、1990年代からは慶尚南道を管轄する行政機関が相次いで移転・開設されている。

1995年には昌原郡の一部を編入し、都農複合形態市となった。区を置かず、を再編して「大洞制」を取った。2010年6月末の時点では、下位行政区画として12行政洞(61法定洞)1邑2面が置かれていた。

現・義昌区域

  • 東邑 - 동읍【東邑】 (トン=ウプ)
  • 北面 - 북면【北面】 (プク=ミョン)
  • 大山面 - 대산면【大山面】 (テサン=ミョン)
  • 義昌洞 - 의창동【義昌洞】 (ウィチャン=ドン)
  • 八龍洞 - 팔룡동【八龍洞】 (パルリョン=ドン)
  • 明谷洞 - 명곡동【明谷洞】 (ミョンゴク=トン)
  • 鳳林洞 - 봉림동【鳳林洞】 (ポンニム=ドン)
  • 龍池洞 - 용지동【龍池洞】 (ヨンジ=ドン)

現・城山区域

  • 盤松洞 - 반송동【盤松洞】 (パンソン=ドン)
  • 沙巴洞 - 사파동【沙巴洞】 (サパ=ドン)
  • 上南洞 - 상남동【上南洞】 (サンナム=ドン)
  • 中央洞 - 중앙동【中央洞】 (チュンアン=ドン)
  • 加音丁洞 - 가음정동【加音丁洞】 (カウムジョン=ドン)
  • 聖住洞 - 성주동【聖住洞】 (ソンジュ=ドン)
  • 熊南洞 - 웅남동【熊南洞】 (ウンナム=ドン)
  • 大原洞 - 대원동【大原洞】 (デウォン=ドン)

拡大「昌原市」の成立

2010年7月1日、馬山市と鎮海市を合併した新「昌原市」が発足した。これにより、近代に存在した昌原郡の大部分が再び「昌原」の名の下で一つの行政区域となった。市には5区が設けられたが、旧馬山市域が馬山合浦区馬山会原区、おおむね旧鎮海市域が鎮海区、旧昌原市域が義昌区城山区となった。

年表

  • 1974年4月1日 - 建設部告示第92号により、馬山市の一部が「産業基地開発区域」に指定される。
  • 1976年9月1日 - 慶尚南道昌原出張所が設置され、道直轄となる。
  • 1980年4月1日 - 馬山市の一部(義昌洞・八龍洞・上福洞・龍池洞・聖住洞・熊南洞・三帰洞、義昌洞以外は昌原出張所の管轄地域)が分立し、昌原市が発足。
  • 1983年2月15日 - 一部(召界洞の一部)が馬山市に編入。
  • 1983年7月1日 - 慶尚南道庁が昌原市に移転。
  • 1992年5月1日 - 地方法院・地方検察庁が昌原市に移転。
  • 1993年11月29日 - 韓国銀行支店が昌原市に移転。
  • 1995年1月1日 - 昌原市、昌原郡東面・北面・大山面が合併し、都農複合形態市昌原市が発足(3面)。
  • 1995年3月2日 - 東面が東邑に昇格(1邑2面)。
  • 1997年7月14日 - 大洞制を導入し、当時の24洞を12洞に統廃合。
  • 2010年7月1日 - 昌原市・馬山市(1邑4面)・鎮海市が合併し、昌原市が発足(2邑6面)。

行政

テアム山から望む昌原市街
昌原市庁

下位行政区画

  • 馬山合浦区마산합포구【馬山合浦區】 (マサン-ハッポ=グ)
  • 馬山会原区마산회원구【馬山會原區】 (マサン-フェウォン=グ)
  • 城山区성산구【城山區】 (ソンサン=グ)
  • 義昌区의창구【義昌區】 (ウィチャン=グ)
  • 鎮海区진해구【鎭海區】 (チネ=グ)

交通

鉄道

昌原中央駅・昌原駅を・馬山駅へは、ソウル駅方面からのKTXが一部乗り入れる。東大邱駅より在来線を経由する。ソウル駅より馬山駅へは約3時間。ソウル駅・大邱駅からのセマウル号ムグンファ号も運転される。中里駅方面へは全てムグンファ号で、1日1往復のソウル駅発・及び馬山駅発以外は釜田駅釜山広域市)より運転。順天駅までの列車が多い。釜田駅~馬山駅は1時間20分であるが、1日4~5往復のみの運転。鎮海線へは4往復全てが大邱駅発着のセマウル号で、線内の途中停車駅は新昌原駅のみである。

  • 都市鉄道 
現在、昌原市には韓国鉄道以外の鉄道路線はなく、市内の公共交通路線バスのみである。しかし、昌原・馬山・鎮海の3市合併前より、都市鉄道建設の必要性について議論がなされており、2011年5月、政府の予備妥当性調査で必要性が認められ、早ければ2014年に着工される見通しとなった。なお形態としては路面電車を予定しており、区間は合浦区架浦洞~馬山駅~昌原駅~昌原市庁~鎮海区石洞の30.46㎞である[2]

バス

合併前の旧昌原市・旧馬山市・旧鎮海市のそれぞれにターミナルがある。

旧昌原市

旧馬山市

  • 馬山高速バスターミナル 馬山駅より1.6km南東に所在。ソウル高速バスターミナルへは1時間に2~3本が運行し、所要時間は4時間5分。その他東ソウル総合バスターミナル城南大田光州大邱(大邱東洋)・西大邱高速バスターミナル・浦項への便がある。
  • 馬山市外バスターミナル 馬山駅より700m北東に所在。釜山西部市外バスターミナルへは昼間8分間隔の運行で、所要時間は50分。釜山総合バスターミナルへは1時間2~3本。その他仁川国際空港・蔚山・大邱西部市外バスターミナル・経由浦項・大田広域市・清州・晋州行きなどがある。
  • 金海国際空港への空港バスは、馬山市外バスターミナル及び馬山駅から発着する。

旧鎮海市

  • 鎮海市外バスターミナル ソウル南部バスターミナルへは1~3時間に1本程度の運行で、所要時間4時間20分。釜山西部市外バスターミナルへは15~20分間隔。釜山総合バスターミナル方面への便は少ない。その他巨済方面への便がある。
  • 金海国際空港への空港バスは、旧陸軍大学より1日1便のみ運行。

高速道路

教育(大学まで)

観光

  • 仏谷寺
  • 聖住寺
  • 馬金山温泉
  • 昌原郷校
  • 昌原の家
  • 城山貝塚
  • 注南貯水池

スポーツ

種目 チーム名 創立年度 ホーム競技場
Kリーグ 慶南FC 2006年 昌原サッカーセンター
KBL 昌原LGセイカーズ 1994年 昌原室内体育館

姉妹都市

韓国国内

韓国国外

脚注

  1. ^ 평년값자료(1981−2010) 창원(155)”. Korea Meteorological Administration. 2011年5月21日閲覧。
  2. ^ “창원 노면전차 가시화… 2014년 착공(昌原路面電車可視化・・・2014年着工)”. 釜山日報. (2011年5月4日). http://news20.busan.com/news/newsController.jsp?sectionId=1010010000&subSectionId=1010010000&newsId=20110503000219 2012年3月1日閲覧。 

関連項目

外部リンク