ロジータ
ロジータ | |
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品種 | サラブレッド |
性別 | 牝 |
毛色 | 鹿毛 |
生誕 | 1986年5月26日(38歳) |
父 | ミルジョージ |
母 | メロウマダング |
生国 | 日本(北海道新冠町) |
生産者 | 高瀬牧場 |
馬主 | 加藤富保 |
調教師 | 福島幸三郎(川崎) |
競走成績 | |
生涯成績 | 15戦10勝 |
獲得賞金 | 2億1420万円 |
ロジータは日本の元競走馬。現役時代には牝馬でありながら南関東の三冠競走を制した。半妹に東京3歳優駿牝馬を優勝したテーケーレディー、伯母に函館3歳ステークスやシンザン記念を優勝したミルフォードスルー(ランフォザドリームの母)がいる。
生まれ故郷の牧場の片隅に咲いていた百合の品種名「ロジータ」にその名は由来する。ちなみにロジータとはラテン語で「谷間に咲く百合」という意味でもある。
戦績
1988年に3歳(当時)でデビューし、この年は4戦2勝。翌1989年、年明けからニューイヤーカップ・京浜盃・桜花賞と重賞を3連勝し、陣営は牝馬路線ではなく、牡馬の三冠路線に駒を進めることとした。ロジータはその期待に応えて羽田盃、東京ダービーをいずれも楽勝して二冠を達成。初の古馬との対戦となった報知オールスターカップでは2着に甘んずるものの、この時点で南関東最強クラスの1頭と数えられるようになった。
秋シーズンは初戦に当時の数少ない中央・地方交流競走であるオールカマーを選び、5着と敗れる[1]ものの、当時の規程により第9回ジャパンカップの出走権を獲得。地元に戻って東京王冠賞を勝って南関東三冠を達成。ジャパンカップではホーリックスの15着と大敗するが、次走東京大賞典で並み居る古馬を相手に馬なりで圧勝し[2]、南関東最強と呼ばれるようになる。
この時点でもう実力は出し尽くしたと判断されたのかまもなく引退が決定され、地元川崎の川崎記念を引退レースに選ぶ。川崎記念では単勝1.0倍[3]、2番人気以下は全て万馬券と言う圧倒的な支持を受け、当時の川崎競馬場のレコードとなる超満員の観客が見守る中を8馬身差の圧勝。引退の花道を飾った。この入場人員のレコードは、その後ホクトベガの日本ラストランとなる川崎記念まで破られる事が無かった。川崎競馬はロジータの功績をたたえ、牝馬限定レースのロジータ記念を新設した[3]。
年度別競走成績
- 1988年(4戦2勝)
- 1989年(10戦7勝)
- 1着 - 東京大賞典、東京ダービー、羽田盃、東京王冠賞、桜花賞(浦和)、京浜盃、ニューイヤーカップ
- 2着 - 報知オールスターカップ
- 1990年(1戦1勝)
- 1着 - 川崎記念
エピソード
ロジータは非常に後肢の力が強く、馬房で暴れた際には天井の板を蹴破って壊したこともあった。現在も福島厩舎のロジータのいた馬房にはその跡が残っている(2006年、ファン感謝イベントの際の福島師のコメントより)。
産駒
ロジータは繁殖成績も優秀で、子孫に重賞連対馬を多く輩出している。また、後継繁殖牝馬も多数生まれている。オーナーブリーダーであるノースヒルズマネジメントは、しばしば子孫を自己名義で走らせている。
- 1991年 シスターソノ(牝・父ナスルエルアラブ) 中央競馬10戦2勝。1993年の阪神3歳牝馬ステークスで1番人気に推されている。
- 繁殖牝馬としてレギュラーメンバー(父コマンダーインチーフ、JBCクラシック、川崎記念など)を産んでいる。
- 1992年 シスタースルー(牝・父スルーザドラゴン)不出走。繁殖牝馬
- 1994年 オースミサンデー(牡・父サンデーサイレンス) 中央5戦2勝。弥生賞2着。皐月賞で競走中止、予後不良。
- 1995年 マキシムトライ (牡・父サンデーサイレンス)中央16戦0勝、地方競馬23戦1勝。種牡馬
- 1996年 イブキガバメント(牡・父コマンダーインチーフ)中央39戦8勝。朝日チャレンジカップ、鳴尾記念。
- 1997年 カネツフルーヴ(牡・父パラダイスクリーク)37戦10勝。帝王賞、川崎記念、オグリキャップ記念、ダイオライト記念。
- 1998年 リブロードキャスト(牡・父ブライアンズタイム)中央6戦0勝、地方競馬36戦6勝。のちにホッカイドウ競馬所属。
- 1999年 スウェアトゥゴッド(牡・父ブライアンズタイム)中央7戦0勝。
- 2000年 エルフィン(牝・父ダンシングブレーヴ)中央6戦1勝。繁殖牝馬。
- 2001年 アクイレジア(牝・父フォーティナイナー)7戦3勝。ジャパンダートダービー2着、関東オークス2着。繁殖牝馬。
- 2002年 イズミバード(牝・父サンデーサイレンス)中央8戦1勝。繁殖牝馬。
- 2003年 リヴィエールジータ(牝・父コマンダーインチーフ)中央15戦1勝。
- 2004年 アイノイズミ(牝・父カリズマティック)地方競馬21戦0勝。
- 2005年 ヤマノボンディール(牝・父ダンスインザダーク)中央2勝。繁殖牝馬。
- 2007年 オースミイレブン(牡・父クロフネ)5勝。
川崎記念を、自身、子のカネツフルーヴ、孫のレギュラーメンバーの3世代で制している。
血統表
ロジータの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ミルリーフ系 |
[§ 2] | ||
父 *ミルジョージ Mill George 1975 鹿毛 |
父の父 Mill Reef1968 鹿毛 |
Never Bend | Nasrullah | |
Lalun | ||||
Milan Mill | Princequillo | |||
Virginia Water | ||||
父の母 Miss Charisma1967 鹿毛 |
Ragusa | Ribot | ||
Fantan | ||||
*マタティナ | Grey Sovereign | |||
Zanzara | ||||
母 メロウマダング 1981 鹿毛 |
*マダング Madang 1973 鹿毛 |
Habitat | Sir Gaylord | |
Little Hut | ||||
Jellatina | *フォルティノ | |||
Queenpot | ||||
母の母 スピードキヨフジ1970 鹿毛 |
*チャイナロック | Rockefella | ||
May Wong | ||||
イチシンヒカリ | トサミドリ | |||
ニューライト | ||||
母系(F-No.) | スピードキヨフジ系(FN:4-m) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Grey Sovereign 4x5、Nasrullah 4x5(父系) | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
- ^ 地方馬が軒並み2桁順位の下位に甘んずる中、勝馬掲示板に食い込む最先着であった。なお、このレースを勝った中央馬も、元々が地方競馬出身であるオグリキャップであり、地方競馬が存在感を見せたレース結果であった。
- ^ 2着馬は岩手競馬所属で初のダービーグランプリを優勝し、東京大賞典出走のため一時的に南関東に移籍していたスイフトセイダイだった。
- ^ a b c 池畑成功 (1996-04-11). ダービースタリオン96 繁殖牝馬カタログ (初版 ed.). アスペクト. p. 154. ISBN 4-89366-501-4
- ^ a b c “ロジータの血統詳細”. netkeiba.com. 2015年9月19日閲覧。
- ^ 平出貴昭 (2014年9月17日). “『覚えておきたい日本の牝系100』収録の全牝系一覧”. 競馬“血統”人生. 2015年10月19日閲覧。
関連項目
- GRANDAME-JAPAN - 2010年から新設された地方競馬の牝馬限定ポイント制シリーズ。「ロジータふたたび」というキャッチフレーズを使用している。なお同年の2歳シリーズ優勝のクラーベセクレタは翌2011年の羽田盃・東京ダービーのニ冠を制しており、ロジータ以来22年ぶりの「牝馬による南関東クラシックニ冠」を果たしている。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビKEIBA.GO.JPJBISサーチ
- ロジータ - 競走馬のふるさと案内所