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パダン料理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パダン料理店から転送)
パダン料理店のテーブルに並べられた料理の数々。

パダン料理(パダンりょうり インドネシア語Masakan Padang)はインドネシア西スマトラ州の伝統的料理パダンは西スマトラ州の州都である。

西スマトラ州の民族はミナンカバウ人が大半を占めるため、その料理はミナンカバウ料理(ミナン料理)と呼ばれ、パダン料理はそのひとつであり、その他に有名なものとしてはカパウ地方のカパウ料理がある。しかしスマトラ島外や世界的には、ミナンカバウ料理は「パダン料理」の名前で呼ばれることが多い。料理店で使われる言葉であるナシ・パダン(パダンめし)、ナシ・カパウ(カパウめし)はそれぞれご飯(nasi)とおかずのセット料理のことを指す。

ミナンカバウ人はインドネシアでは料理に長けた民族と言われ、ミナン料理の評価は高く、ルンダンは全インドネシアを代表する料理として認識されている。また母系社会のミナンカバウ人の男性は各地に出稼ぎに行くことが多く、元々は出稼ぎ者向けで各地にできたミナン料理店を他民族も利用するようになったため、ミナン料理店はインドネシア全国に存在する。また近隣のマレーシアシンガポールにもあり、ナシパダンなどの名で知られている。

概要

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インド中近東の料理の影響を受け、野菜カレーが多い。トウガラシを使った辛い料理が多い。インド料理と異なり、ココナッツミルクで煮込む料理が多い。使用される肉は牛肉水牛、牛の、牛のチキン、ダック。淡水魚フナグラミータウナギ野菜の種類は限られていて、キャッサバ、若いジャックフルーツジュウロクササゲシダインゲンマメネジレフサマメノキの豆とナス。一般的なスパイスはトウガラシシャロットニンニクレモングラスショウガウコン、ウコンのナンキョウコショウコリアンダーキャンドルナッツ、乾燥したキャニモモ。デザートとお菓子以外、砂糖は使わない。サテパダンだけは例外的にクミンとカレー粉を使う[1]

パダン料理は手で食べる人が多い。食べる前にの入ったで手を洗う、又は近くにあるシンク石けんで手を洗う。

代表的なパダン料理

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ルンダン
デンデンバラド

軽い食事

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ソトパダン

スナック

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飲み物

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パダン料理店

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グリルチキンのナシラマス

パダン料理は種類ごとにに盛りつけて、飾り棚にピラミッドのように重ねる。客は注文の必要が無くテーブルにつくとウエーターがご飯と12種類以上のおかずを出す。両手両腕を使って給仕人が上手にバランスを取って料理を客のテーブルに運ぶ。カレー類と汁があるおかずはスプーンで皿から取る。食べたくない料理には触れない。食べたいおかずだけで食べて、その分の代金を払う。客が触れなかった料理は別の客に出す。

店内にはメニューや料金の表示がないので、知りたい場合はウエーターに説明してもらう。観光客には料金や調理の面で不安要素はあるが、殆どのパダン料理はチェーン店で、誠実かつ衛生面の問題も少く、仮に代金を水増しされたとしても西欧の基準からすれば非常に安価である[2]

そんなに数多くのおかずが要らない場合、レストランに入ったらすぐに飾り棚に行って、好きなおかずだけを注文する。これをナシラマス(nasi ramas、混ぜご飯の意)と言う。バナナの葉で包んだ持ち帰り用のナシラマスをナシブンクス(nasi bungkus、包むご飯の意)と言う。

代表的なチェーン店

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  • スデルハナ(Sederhana)- パダン料理
  • プトラ・ミナン(Putra Minang) - ミナン料理
  • シンパン・ラヤ(Simpang Raya)- パダン料理
  • マック・チァッ(Mak Ciak)- ミナン料理
  • サリ・ラトゥー(Sari Ratu)- パダン料理
  • ガルダ(Garuda) - ミナン料理、マレー料理
  • パギソレ(Pagi Sore)- パダン料理
  • ドゥータ・ミナン(Duta Minang)- ミナン料理
  • ナトラブ(Natrabu) - ミナン料理
  • パッ・チマン(Pak Ciman) - カパウ料理
  • スタン・マンクト(Sutan Mangkuto) - カパウ料理


  1. ^ Resep Sate Padang Nan Gurih” (インドネシア語) (1999年12月31日). 2009年7月27日閲覧。
  2. ^ Owen, Sri (1999). Indonesian Regional Food and Cookery. Frances Lincoln ltd,. pp. pp. 19 - 20. ISBN 0-7112-1273-2