ケプリ
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ケプリ[1](Khepri。またはケペラ[1] (Khepera)、Kheper、Khepra、Chepriとも)は、エジプト神話における太陽神ラーの形態の一つであり、日の出を表している[2]。
概要
男性の体にタマオシコガネ(フンコロガシ)の頭をもつ姿で表現される[3]。これは、タマオシコガネが丸めた獣糞を自分の前で転がしながら運ぶ姿が太陽の運行を象徴すると考えられたためである[4]。また、その糞の玉からは、タマオシコガネが生み付けた卵が孵って生命が出てくることからタマオシコガネは、自分自身を創造する太陽神を象徴するものとされた[2]。時には、糞玉のように太陽円盤を転がして進むタマオシコガネそのものとしても表現された[3]。
ラーは、夜の間に冥界を渡り、この姿で東の方向にヌトの腿の間から地上に姿を現すと考えられた。
脚注
参考文献
- ヴェロニカ・イオンズ『エジプト神話』酒井傳六訳、青土社、1991年(新装版)、ISBN 978-4-7917-5145-7。