アポロ群
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アポロ群(アポロぐん)またはアポロ型小惑星(アポロがたしょうわくせい、Apollo asteroid)とは地球近傍小惑星のグループの一つ。このグループの小惑星としては最初に発見された (1862) アポロにちなんで名づけられた。
これらは地球より大きな軌道長半径を持つ地球横断小惑星である。地球に非常に近づくことがあるため、潜在的脅威ともいえる(軌道長半径が地球のそれに近いほど、軌道を横断するのに必要な離心率は小さくなる)。
なお、離心率が大きいものだと近日点が水星より内側にあったり、遠日点が海王星の外側にあったりすることもある。
アポロ群の中で最大の小惑星は (1866) シシュフォスであり、10km前後と推定されている。
主なアポロ群の小惑星
[編集]名前 | 発見年 | 発見者 | 直径 (推定:km) |
注釈 |
---|---|---|---|---|
(1566) イカロス | 1949年 | ウォルター・バーデ | 1.0 | |
(1620) ジオグラフォス | 1951年 | アルバート・ウィルソン、ルドルフ・ミンコフスキー | 5.11 × 1.85 | |
(1685) トロ | 1948年 | カール・ワータネン | 3.4 | |
(1862) アポロ | 1932年 | カール・ラインムート | 1.5 - 1.7 | |
(1866) シシュフォス | 1972年 | パウル・ヴィルト | 8.2 | 最も大きな地球横断小惑星。 |
(2063) バックス | 1977年 | チャールズ・トーマス・コワル | 2.6 × 1.1 × 1.1 | |
(2101) アドニス | 1936年 | ウジェーヌ・デルポルト | 0.6 - 1.2 | |
(3200) ファエトン | 1983年 | サイモン・グリーン、ジョン・K・デイヴィース / IRAS | 5.1 | |
(107P/ 4015) ウィルソン・ハリントン | 1949年 | アルバート・ウィルソン、 ロバート・ハリントン |
4.0 | 彗星・小惑星遷移天体。 |
(4179) トータティス | 1989年 | クリスティアン・ポラス | 4.26 × 2.03 × 1.70 | 自転軸が2つあり、複雑な回転をしている。 |
(4183) Cuno | 1959年 | クーノ・ホフマイスター | 2.35 × 1.65 × 1.44 | |
(4486) ミスラ | 1987年 | エリック・エルスト、ヴラディーミル・シュコドロフ | ||
(4581) アスクレピウス | 1989年 | ヘンリー・ホルト、ノーマン・G・トーマス | 0.3 | |
(4660) ネレウス | 1982年 | エレノア・ヘリン | 1.4 | |
(4769) カスタリア | 1989年 | エレノア・ヘリン | 1.4 | |
(6489) ゴレブカ | 1991年 | エレノア・ヘリン | 0.53 | ヤルコフスキー効果が初めて確認された小惑星。 |
(20826) 2000 UV13 | 2000年 | 美星スペースガードセンター | 5.0-12.0 | |
(25143) イトカワ | 1998年 | LINEAR | 0.33 | 探査機が着陸した最も小さな天体。 |
(29075) 1950 DA | 1950年 | カール・ワータネン | 1.1 | 2880年に0.044%の確率で地球に衝突する可能性がある。 |
(53319) 1999 JM8 | 1999年 | LINEAR | 7.0 ± 1.4 | |
(54509) YORP | 2000年 | LINEAR | 0.1117 – 0.1151 | YORP効果が初めて確認された天体。 |
(69230) ヘルメス | 1937年 | カール・ラインムート | 0.30 - 0.45 | 発見後、66年間行方不明だった。 |
(143649) 2003 QQ47 | 2003年 | LINEAR | 1.240 | |
(343158) 2009 HC82 | 2009年 | カタリナ・スカイサーベイ | 2.16 | 地球への相対速度が最大81.05km/sという、最も速い小惑星。 |
(367789) 2011 AG5 | 2011年 | レモン山サーベイ | 0.14 | 発見当初、トリノスケール1とされていた。 |
1998 KY26 | 1998年 | スペースウォッチ | 0.03 | |
1999 XS35 | 1999年 | LONEOS | 2.0 | 遠日点が海王星より外側にあり、ダモクレス族にも分類される。 |
2004 XP14 | 2004年 | LINEAR | 0.41 - 0.92 | |
2005 HC4 | 2005年 | LONEOS | 最も近日点が太陽に近い小惑星。 | |
2007 VK184 | 2007年 | カタリナ・スカイサーベイ | 0.13 | 2014年4月までトリノスケール1とされ、その時点で唯一レベル0以上の天体だった。 |
2008 TC3 | 2008年 | カタリナ・スカイサーベイ | 0.0041 | 初めて地球の大気圏と衝突する前に発見された天体。隕石も回収された。 |
2010 JL88 | 2010年 | サイディング・スプリングサーベイ | 0.03 | 最も自転周期が短い小惑星。 |
2011 CQ1 | 2011年 | カタリナ・スカイサーベイ | 0.0012 | 最も地球に接近した小惑星であり、その際に大きく軌道が変化してアテン群になった。 |
2011 MD | 2011年 | LINEAR | 0.006 | |
2012 DA14 | 2012年 | ラサグラ天文台 | 0.045 | 2013年に地球の静止軌道の内側まで入り込んだ小惑星。 |
2014 AA | 2014年 | レモン山サーベイ | 0.001-0.004 | 自動検出により発見されたが、その後、地球の大気圏に突入し消滅したと推定されている。 |
2015 TB145 | 2015年 | パンスターズ | 0.6 | 2015年10月31日に地球に0.00325 AUまで接近した小惑星。 |