し (志の変体仮名)

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平仮名
文字
字源
Unicode U+1B048
片仮名
言語
言語 ja
ローマ字
ヘボン式 shi
訓令式 si
発音
IPA ɕʲi
種別

漢字「志」から派生したひらがなの一種である()は、1900年(明治33年)の小学校令施行規則改正以降の学校教育で用いられていない変体仮名に分類されるものである。

現代日本では、変体仮名は看板書道など限定的な場面でしか使われていない[1]。しかし、それ以後でも例えば1932年に刊行された『大言海』には1891年に刊行された『言海』に引き続き、「し」で始まる見出しに「」が使用されている。

はまた、しるこの表記に使用されることもある。特に、三重県桑名市大分県中津市の銘菓である[2][3]蛤志るこや、同じく桑名市の名物しぐれ蛤にはが用いられる場合がある。武蔵屋総本店[4]玉川軒老舗[5]は「蛤」(「古」の変体仮名)、伊勢志ぐれ[6](桑名市)は「ぐれ」など。ただし、亀良菓子舗[7]のように、漢字で「蛤志るこ」などと表記する場合もある。

画像 [編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ #築島1981、pp.352-353。
  2. ^ 桑名の食品”. 桑名の特産品. 桑名市物産振興協会. 2010年5月13日閲覧。
  3. ^ 武蔵屋総本店”. (社)ツーリズムおおいた. 2010年5月14日閲覧。
  4. ^ 商品情報”. 武蔵屋総本店. 2015年11月21日閲覧。(中津市)
  5. ^ 桑名の食品”. 桑名物産振興協会. 2015年11月21日閲覧。(桑名市)
  6. ^ 桑名の食品”. 桑名物産振興協会. 2015年11月21日閲覧。
  7. ^ 商品一覧”. 御菓子司 亀良菓子舗. 2012年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年5月15日閲覧。

参考文献[編集]