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1968年のオールスターゲーム (日本プロ野球)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
NPB 1968年のNPBオールスターゲーム
ゲームデータ
セ監督 川上哲治
パ監督 西本幸雄
セ投票最多 長嶋茂雄
パ投票最多 土井正博
第1戦
日程 7月23日
開催地 川崎球場
スコア パリーグ 1-2 セリーグ
MVP 江藤愼一
第2戦
日程 7月24日
開催地 後楽園球場
スコア パリーグ 3-8 セリーグ
MVP 柴田勲
第3戦
日程 7月25日
開催地 阪急西宮球場
スコア セリーグ 4-5 パリーグ
MVP 小池兼司
« 1967
1969 »

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1968年のオールスターゲームは、1968年7月に行われた日本プロ野球オールスターゲーム

試合概要

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前年、連続3回目の日本一に輝いた読売ジャイアンツ(巨人)の川上哲治監督が全セ(オールセントラル・リーグ)を率い、球団創設32年目にして初のリーグ制覇を達成した阪急ブレーブス西本幸雄監督が全パ(オールパシフィック・リーグ)を率いたオールスターゲーム。西本は1960年大毎オリオンズ監督としてパ・リーグを制覇したものの、日本シリーズ4戦全敗の責任を取らされ、そのまま解任。翌年の球宴の指揮を執ることができなかったため、今回が自身初の球宴監督だった。

西本は妙技を駆使して前年の日本シリーズの借りを返そうとするが、第1戦、江藤愼一中日)にサヨナラ本塁打を浴び、第2戦は柴田勲(巨人)に本塁打を含む3安打を喰らい連敗。3戦全敗だけは避けたい西本全パだったが初回から攻め込まれた。しかし、そこからは一進一退。4対4のまま第1戦に続き延長にもつれこんだ。迎えた11回裏に南海の伏兵・小池兼司がサヨナラ三塁強襲安打を放ち、西本に球宴初勝利をプレゼントした。

第1戦は前述の通りサヨナラ本塁打で決着しているが、アルト・ロペスが初回先頭打者初球本塁打[注 1]を記録しており、オールスターゲームにおいて本塁打で始まり、本塁打で試合が終わった最初の事例となった[注 2][2]

選出選手

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セントラル・リーグ[3] パシフィック・リーグ[3]
監督 川上哲治 巨人 監督 西本幸雄 阪急
コーチ 本多逸郎 中日 コーチ 中西太 西鉄
藤本定義 阪神 大下弘 東映
投手 安仁屋宗八 広島 2 投手 鈴木啓示 近鉄 3
江夏豊 阪神 2 皆川睦男 南海 7
堀内恒夫 巨人 2 米田哲也 阪急 10
石戸四六 サンケイ 石井茂雄 阪急 3
小川健太郎 中日 3 梶本隆夫 阪急 11
外木場義郎 広島 坂井勝二 東京 2
島田源太郎 大洋 3 成田文男 東京 3
金田正一 巨人 17 佐藤元彦 東京
バッキー 阪神 5 高橋善正 東映
権藤正利 阪神 3 森安敏明 東映 3
池永正明 西鉄 4
佐々木宏一郎 近鉄
捕手 森昌彦 巨人 9 捕手 野村克也 南海 12
伊藤勲 大洋 2 岡村浩二 阪急 3
田中尊 広島 2 醍醐猛夫 東京 2
吉沢岳男 近鉄 4
一塁手 王貞治 巨人 9 一塁手 榎本喜八 東京 12
二塁手 土井正三 巨人 2 二塁手 ブレイザー 南海 2
三塁手 長嶋茂雄 巨人 11 三塁手 船田和英 西鉄 4
遊撃手 黒江透修 巨人 2 遊撃手 小池兼司 南海 5
内野手 千原陽三郎 中日 内野手 阪本敏三 阪急
武上四郎 サンケイ 国貞泰汎 南海 2
松原誠 大洋 3 基満男 西鉄
一枝修平 中日
外野手 山本一義 広島 4 外野手 土井正博 近鉄 6
江藤慎一 中日 9 張本勲 東映 9
柴田勲 巨人 6 広瀬叔功 南海 10
近藤和彦 大洋 9 ロペス 東京
山内一弘 広島 14 長池徳二 阪急 2
ロバーツ サンケイ 伊藤光四郎 西鉄
高田繁 巨人 柳田利夫 南海
  • 太字はファン投票で選ばれた選手。▲は出場辞退選手発生による補充選手。

試合結果

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第1戦

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R H E
全パ 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 6 0
全セ 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1X 2 3 1
  1. (延長10回)
  2. パ:池永西)、森安)、成田)、●石井茂()-野村
  3. セ:島田源)、江夏)、小川)、○外木場()-伊藤(洋)、
  4. 勝利外木場(1勝)  
  5. 敗戦石井茂(1敗)  
  6. 本塁打
    パ:ロペス(京)1号(初回先頭打者初球ソロ・島田源)
    セ:江藤愼(中)1号(サヨナラソロ・石井茂)
  7. 審判
    [球審](パ)
    [塁審]大里(セ)・大野(パ)・竹元(セ)
    [外審]岡田豊(パ)・大谷(セ)
  8. 試合時間:2時間37分

オーダー

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パシフィック
打順守備選手
1[中]ロペス
2[一]榎本喜八
3[右]土井正博
4[左]張本勲
5[捕]野村克也
6[三]船田和英
7[遊]阪本敏三
8[二]ブレイザー
9[投]池永正明
セントラル
打順守備選手
1[中]近藤和彦
2[二]土井正三
3[一]王貞治
4[三]長嶋茂雄
5[左]江藤慎一
6[右]ロバーツ
7[遊]一枝修平
8[捕]伊藤勲
9[投]島田源太郎

第2戦

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
全パ 0 0 0 0 0 0 0 1 2 3 7 0
全セ 1 0 3 1 0 0 3 0 X 8 13 3
  1. パ:●鈴木啓()、皆川(南)、高橋善(映)、米田(急)、佐藤元(京)-野村、吉沢(近)
  2. セ:○安仁屋(広)、堀内(巨)、金田(巨)、石戸)-田中(広)、森
  3. 勝利安仁屋(1勝)  
  4. 敗戦鈴木啓(1敗)  
  5. 本塁打
    パ:野村1号(ソロ・金田)
    セ:柴田(巨)1号(2ラン・鈴木啓)
  6. 審判
    [球審]岡田功(セ)
    [塁審]砂川(パ)・大里(セ)・沖(パ)
    [外審]大谷(セ)・大野(パ)
  7. 試合時間:2時間40分

オーダー

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パシフィック
打順守備選手
1[一]ロペス
2[遊]阪本敏三
3[左]張本勲
4[右]土井正博
5[捕]野村克也
6[中]長池徳二
7[三]船田和英
8[二]ブレイザー
9[投]鈴木啓示
セントラル
打順守備選手
1[中]柴田勲
2[一]王貞治
3[三]長嶋茂雄
4[左]江藤慎一
5[右]山本一義
6[遊]一枝修平
7[捕]田中尊
8[投]安仁屋宗八
9[二]土井正三

第3戦

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 R H E
全セ 2 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 4 14 0
全パ 0 0 1 0 0 0 3 0 0 0 1X 5 9 2
  1. (延長11回)
  2. セ:バッキー(神)、外木場、権藤(神)、江夏、小川、●島田源-伊藤、森、田中
  3. パ:坂井(京)、梶本隆(急)、佐々木(近)、鈴木啓、佐藤元、○森安-野村
  4. 勝利:森安(1勝)  
  5. 敗戦:島田源(1敗)  
  6. 本塁打
    パ:船田(西)1号(ソロ・バッキー)、小池(南)1号(3ラン・江夏)
  7. 審判
    [球審]岡田豊(パ)
    [塁審]竹元(セ)・砂川(パ)・大谷(セ)
    [外審]大野(パ)・岡田功(セ)
  8. 試合時間:3時間32分

オーダー

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セントラル
打順守備選手
1[中]柴田勲
2[一]王貞治
3[三]長嶋茂雄
4[左]江藤慎一
5[右]山内一弘
6[遊]一枝修平
7[捕]伊藤勲
8[投]バッキー
9[二]土井正三
パシフィック
打順守備選手
1[一]榎本喜八
2[中]ロペス
3[右]土井正博
4[左]張本勲
5[捕]野村克也
6[二]ブレイザー
7[遊]阪本敏三
8[三]船田和英
9[投]坂井勝二

テレビ・ラジオ中継

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テレビ中継

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ラジオ中継

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脚注

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注釈

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  1. ^ オールスターゲーム初打席での初回先頭打者本塁打は史上初。[1]
  2. ^ ペナントレースではそれまで1938年の1例があり(参照)、翌1969年、1970年でも起こっている。

出典

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  1. ^ 陽「びっくり」先頭初打席弾”. 日刊スポーツ (2012年7月21日). 2018年4月25日閲覧。
  2. ^ 講談社刊 宇佐美徹也著『プロ野球記録大鑑』P430
  3. ^ a b 『オールスターゲームの軌跡 DREAM GAMES HISTORY since 1951』(2001年、ベースボール・マガジン社)、P.115

関連項目

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外部リンク

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