白蝋病

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
Effects of vibration
分類及び外部参照情報
Gthumb.svg
画像募集中
ICD-10 T75.2
DiseasesDB 13852
プロジェクト:病気Portal:医学と医療
テンプレートを表示

白蝋病(はくろうびょう)は、手足の血管が収縮することで起こる血管性運動神経障害である。携行型削岩機(ハンドハンマ、ロックドリルなど)やチェーンソーなど、強い振動を伴なう工具を用いる職種の人物が発病しやすいことで知られる。オートバイのプロレーサーラリードライバーなども、長時間にわたってハンドル操作を続行するため白蝋病を発症する場合がある。日本では山林労働者土木作業員に多いことで有名である。なお白蝋病という名称は、血行不良を生じた指が白蝋のように白くなることに由来する。

厚生労働大臣が定める事項である傷病名は振動病[1]であり、同義語として振動障害がある[2]

概要[編集]

上記の通り白蝋病は強い振動を伴なう作業を長期間に渡って行うことが主な原因とされており、しばしば山林労働者土木建設従事員の職業病とも呼ばれる。症状としては主に手の血管の痙攣性収縮及び手指の白色化現象(レイノー現象)が起り、慢性的なしびれと感覚の鈍化、握力の低下や疼痛を生ずる。病状が進行すると手首や肘、肩といった関節にも同様の症状を発するため、可能であれば初期の段階で適切な治療を受けるのが望ましい。また、白蝋病は手だけでなく足にも発症することがある。

治療[編集]

白蝋病に根本的治療法は存在しないが、長期的な理学療法として温熱療法運動療法による治療を行うまた、血管拡張薬精神安定剤などの薬物療法も有効である。なお毛細血管を収縮させるため、喫煙は推奨されない。

労働災害として[編集]

労働基準法施行規則別表第1の2において、「さく岩機、鋲打ち機、チェーンソー等の機械器具の使用により身体に振動を与える業務による手指、前腕等の末梢循環障害、末梢神経障害又は運動器障害」(白蝋病)は、業務上疾病であると明記されている。

認定基準[編集]

労災保険においては、昭和52年5月28日付け基発第307号通達「振動障害の認定基準について」により[3]、振動工具を取り扱うことにより身体局所に振動ばく露を受ける業務に相当期間従事したもので、レイノー現象の発現が認められる場合、または自覚症状があり、末梢循環障害、末梢神経障害、運動機能障害のいずれかが認められるかすべてが認められる場合で、療養を要すると認められるものは、業務上の疾病として取り扱われる。

問題点[編集]

労災保険により、振動障害の療養を行っている者の中には、必要以上の期間にわたり療養を継続する等公正を欠くとみられるものが少なくない。

関連項目[編集]

脚注[編集]