林穂之香

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林 穂之香
Honoka Hayashi 20240228
名前
カタカナ ハヤシ ホノカ
ラテン文字 HAYASHI Honoka
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1998-05-19) 1998年5月19日(25歳)
出身地 京都府宇治市
身長 157cm
体重 50kg
選手情報
在籍チーム イングランドの旗 ウェストハム・ユナイテッド
ポジション MF
背番号 19
利き足 右足[1]
ユース
神明J.S.Cスポーツ少年団
2011 セレッソ大阪レディースU-15
2012 セレッソ大阪レディース
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2013-2020 日本の旗 セレッソ大阪堺レディース 150 (36)
2021-2022 スウェーデンの旗 AIK英語版 36 (7)
2022- イングランドの旗 ウェストハム・ユナイテッド 21 (1)
代表歴2
2019-  日本 30 (2)
1. 国内リーグ戦に限る。2023年5月27日現在。
2. 2023年12月3日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

林 穂之香(はやし ほのか、1998年5月19日 - )は、京都府宇治市出身の女子サッカー選手。イングランドウェストハム・ユナイテッドFCウィメン所属。サッカー日本女子代表。登録ポジションはミッドフィールダーボランチ)。

セレッソ大阪ヤンマーレディース2期生。

経歴[編集]

京都府宇治市出身。宇治市立神明小学校宇治市立西宇治中学校京都府立久御山高等学校を経て、同志社大学スポーツ健康科学部卒業[2]清武弘嗣から「めちゃくちゃサッカー上手い」と絶賛されている[3]

5歳でサッカーを始め、小学校時代は神明J.S.Cスポーツ少年団でプレー[4]。小学校6年次に日本サッカー協会主催の『2009 ナショナルトレセンU-12 関西』に選出されたこともある[5]

セレッソ大阪堺レディース[編集]

2011年、宇治市立西宇治中学校入学時に「将来のなでしこジャパンを夢見て」、Jリーグ所属のセレッソ大阪が立ち上げた現在のセレッソ大阪堺レディースであるセレッソ大阪レディースU-15に所属[6]、実家のある宇治市から大阪にある練習場へ通い、プロコーチの指導を受け、体格の大きい大人選手との試合を重ねることで技術を磨く[7]。その後、セレッソ大阪レディースなでしこリーグの2部に当たるチャレンジリーグに2013年から参戦することになったため[8]、育成年代のチームながら大人のチームを相手にリーグ戦を闘うこととなる。

また年代別日本女子代表では、トレーニングキャンプへの召集は度々あったものの、公式戦での出場機会に恵まれなかった。2016年にU-20日本女子代表に召集され、8月12日にメンヒェングラートバッハドイツ)で開催されたU-20ドイツ女子代表とのフレンドリーマッチが初の国際試合出場となった[9]。そして同年12月の2016 FIFA U-20女子ワールドカップパプア・ニューギニア)日本代表選手に選出され、グループリーグ初戦のナイジェリア戦で三浦成美に代わって途中出場[10]、第三戦のカナダ戦で先発出場を果たしている[11]

2017年、セレッソ大阪堺レディースの主将に抜擢され、以後4年間務めた。チャレンジリーグを闘って2位に入り、なでしこリーグ1部・2部入れ替え戦に挑むチャンスを得る。12月に行われたちふれASエルフェン埼玉との入れ替え戦では2試合4-0で圧勝し、2018年度からのなでしこリーグ1部昇格を決めた[12]。U-19日本女子代表に召集され、AFC U-19女子選手権2017にチームの副主将として出場[7]、大会では予選グループのオーストラリア戦で主将を務め、58分に得点を挙げた[13]。さらに準決勝(対 中華人民共和国戦)と決勝(対 朝鮮民主主義人民共和国戦)では長野風花(当時:浦和)とのダブルボランチのコンビを組んでフル出場し、日本の大会優勝に力を尽くした[14]

2018年、U-20女子ワールドカップ日本代表に選出され、グループステージ初戦のアメリカ戦で、センターサークル付近からロングシュートで決勝点を決めるなど、U-20として初めてのワールドカップ優勝に貢献した[15]

2019年、なでしこリーグカップ2部決勝でキャプテンシーを発揮しチームメイトを鼓舞[16]、2得点を決めて優勝に貢献した[17]。12月、なでしこジャパンに初招集された[18]

2020年、在籍10年目を迎えた。脇阪麗奈とダブルボランチを組み、チーム内2位の7得点を記録するなどチームの躍進を支えた。

AIK[編集]

2020年12月16日スウェーデンダームアルスヴェンスカンAIKフットボール英語版への移籍が発表された[19][20]

ウェストハム・ユナイテッド[編集]

2022年9月8日、AIKを退団し[21]イングランドウィメンズ・スーパーリーグウェストハム・ユナイテッドと2年契約を結んだことが発表された[22]

2023年6月13日2023 FIFA女子ワールドカップなでしこジャパンに選出された[23]

7月26日、2023 FIFA女子ワールドカップ・グループCの2試合目となるコスタリカ戦で先発、ワールドカップ初出場を果たした。8月11日の準々決勝スウェーデン戦では代表初ゴールを決めたが、同点に追いつくことはできず1-2で敗れ準々決勝敗退が決まった[24]

個人成績[編集]

クラブ[編集]

国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点 出場得点出場得点 出場得点
日本 リーグ戦 リーグ杯 皇后杯 期間通算
2013 セレッソ大阪堺レディース 14 チャレンジ 22 4 - 1 0 23 4
2014 7 22 3 - 22 3
2015 チャレンジWEST 18 8 - 18 8
2016 なでしこ2部 18 3 8 2 2 0 28 5
2017 18 6 9 2 2 0 29 8
2018 10 なでしこ1部 16 1 8 0 2 0 26 1
2019 なでしこ2部 18 4 9 4 2 0 29 8
2020 なでしこ1部 18 7 - 3 1 21 8
スウェーデン リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
2021 AIKフットボール英語版 16 ダームアルスヴェンスカン 18 4 - 18 4
2022 18 3 - 18 3
イングランド リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
2022-23 ウェストハム・ユナイテッド 19 WSL 21 1 5 0 1 0 27 1
2023-24 1 0 1 0 2 0
通算 日本 1部 34 8 8 0 5 1 47 9
日本 2部 98 20 26 8 7 0 131 28
日本 3部 18 8 - 18 8
スウェーデン 1部 36 7 - 36 7
イングランド 1部 21 1 6 0 2 0 29 1
総通算 207 44 40 8 14 1 261 53

代表[編集]

出場大会[編集]

試合数[編集]


日本代表国際Aマッチ
出場得点
2019 1 0
2021 9 0
2022 9 0
2023 11 2
2024
通算 30 2
2023年12月3日現在

ゴール[編集]

# 開催日 開催都市 スタジアム 対戦国 結果 監督 大会 出典
1. 2023年8月11日 ニュージーランドの旗 オークランド イーデン・パーク  スウェーデン ● 1-2 池田太 2023 FIFA女子ワールドカップ [25]
2. 2023年10月26日 ウズベキスタンの旗 タシュケント ロコモティフ・スタジアム  インド ○ 7-0 パリオリンピック・アジア2次予選 [26]

タイトル[編集]

クラブ[編集]

代表[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『PlenusなでしこリーグPlenusチャレンジリーグオフィシャルガイドブック2017』ぴあ、2017年、76頁。ISBN 978-4-8356-3249-0 
  2. ^ みんなで応援しよう! 東京オリンピック・パラリンピックに挑む同志社アスリート – 同志社スポーツユニオン”. doshisha-su.com (2021年7月21日). 2021年7月31日閲覧。
  3. ^ いまから10年前。 2013年の長居にて”. 2024年1月31日閲覧。
  4. ^ 当団の卒団生 神明JSCスポーツ少年団
  5. ^ 2009 ナショナルトレセンU-12 関西 日本サッカー協会
  6. ^ 林 穂之香選手 スウェーデン AIKフットボール移籍に関する記者会見レポート【12/18 質疑応答など追記・再掲】”. セレッソ大阪スポーツクラブ. 2021年8月25日閲覧。
  7. ^ a b 攻守でリードMF林「夢は世界一」 京都在住、サッカー女子 京都新聞 2017年11月30日
  8. ^ セレッソ大阪レディース 来季プレナスチャレンジリーグ加盟承認のお知らせ セレッソ大阪リリース 2012年11月27日
  9. ^ U-20日本女子代表 U-20ドイツ女子代表に勝利 日本サッカー協会
  10. ^ FIFA U-20女子ワールドカップ パプアニューギニア2016 JAPAN - NIGERIA 日本サッカー協会
  11. ^ FIFA U-20女子ワールドカップ パプアニューギニア2016 JAPAN - CANADA 日本サッカー協会
  12. ^ 桜咲く! 全員生え抜きC大阪堺、1部昇格できたワケ 日刊スポーツ 2017年12月20日
  13. ^ AFC U-19女子選手権中国2017 JAPAN - AUSTRALIA 日本サッカー協会
  14. ^ U-19日本女子代表 大会連覇、5度目の優勝に輝く~AFC U-19女子選手権~ 日本サッカー協会
  15. ^ U-20日本女子代表、悲願の初優勝~FIFA U-20女子ワールドカップ2018フランス~”. JFA.jp. 2021年7月5日閲覧。
  16. ^ 桜なでしこ物語【第2章】”. セレッソ大阪スポーツクラブ. 2021年8月25日閲覧。
  17. ^ 桜なでしこ物語【第2章】”. セレッソ大阪スポーツクラブ. 2021年8月25日閲覧。
  18. ^ セレッソ大阪堺レディース 林穂之香選手 なでしこジャパン追加招集のお知らせ”. セレッソ大阪スポーツクラブ. 2021年8月25日閲覧。
  19. ^ 林 穂之香選手 スウェーデン女子1部リーグ AIKフットボールへ完全移籍のお知らせ”. セレッソ大阪オフィシャルウェブサイト | Cerezo OSAKA (2020年12月16日). 2021年7月31日閲覧。
  20. ^ なでしこ林「楽しみと不安」スウェーデン移籍会見 - サッカー : 日刊スポーツ”. nikkansports.com (2020年12月17日). 2021年7月31日閲覧。
  21. ^ Honoka Hayashi lämnar AIK Fotboll” (スウェーデン語). AIK Fotboll (2022年9月8日). 2022年9月8日閲覧。
  22. ^ Japanese international Honoko Hayashi signs for West Ham United Women” (英語). www.whufc.com (2022年9月8日). 2022年9月8日閲覧。
  23. ^ なでしこジャパン(日本女子代表)メンバー・スケジュール MS&ADカップ2023 パナマ女子代表戦【7.14@宮城/ユアテックスタジアム仙台】 FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023【7.20-8.20】”. www.jfa.jp. 2023年7月31日閲覧。
  24. ^ 【Match Report】なでしこジャパン、スウェーデンに敗れ4強入りならず FIFA女子ワールドカップ2023”. JFA. 2023年8月12日閲覧。
  25. ^ なでしこジャパン、スウェーデンに1-2惜敗。林穂之香のゴールで1点差に詰め寄るも...女子W杯、ベスト8で散る”. サッカーダイジェストWeb (2023年8月11日). 2023年8月11日閲覧。
  26. ^ なでしこジャパンが7発大勝! 五輪予選2次予選の初陣で追加招集の中嶋淑乃が2得点”. サッカーキング (2023年10月26日). 2023年11月1日閲覧。

外部リンク[編集]