悪性高熱症

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悪性高熱症
分類及び外部参照情報
悪性高熱症の多くはリアノジン受容体1型遺伝子(RyR1)の変異による
ICD-10 T88.3
ICD-9 995.86
OMIM 145600 154275 154276 600467 601887 601888
DiseasesDB 7776
MeSH D008305
プロジェクト:病気Portal:医学と医療
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悪性高熱症(あくせいこうねつしょう、: malignant hyperthermia, MH)は、全身麻酔の併発症の一つで、唯一の特効薬であるダントロレンによる対処法が確立されて以降、発症しても死亡率は17.5%(1991年)[1]にまで低下しているものの、依然として全身麻酔による最も死亡率の高い疾患である。全身麻酔に使用される多くの薬剤で発症し、特に、ハロタンをはじめとした全ての吸入麻酔薬およびスキサメトニウムをはじめとした脱分極性筋弛緩薬によることが知られている[2][3]。 これらの薬剤が骨格筋細胞のリアノジン受容体RyR1のカルシウム誘発性カルシウム放出を暴走させ、筋小胞体内のカルシウムと、筋細胞内のATPを筋収縮と発熱を引き起こしながら消費し尽くし、体温が制御できなくなり、適切な処置が行われないと死亡する。ヒトのみでなく、イヌウマブタ等にも存在する。

この疾患は通常は常染色体優性遺伝するが、発症率は全身麻酔手術およそ10,000例に1例と低い。少なくとも6つの遺伝子座が知られているが、2010年3月現在、そのうち2つから4つしかタンパク質が同定されていない。文献によって2つ[4]としているものもあれば、4つとしているものもあり、研究の途上にある。最も良く知られていて、確実に分かっているものはリアノジン受容体1型の遺伝子(RyR1)である。RyR1はセントラルコア病(CCD)の原因遺伝子でもあり、CCDはMHと同様に常染色体優性遺伝で、全身麻酔の際にMHを発症することがあり、欧米ではMHとCCDの両方の特徴を持つ患者がいることが知られていた。2006年に日本でも研究が行われ、その結果、日本のCCD患者の90%で、RyR1が原因遺伝子であることが証明された[5]。 欧米ではMHとCCDのように特定のイオンチャネルに関連する複数の疾患をチャネロパチーの概念でとりまとめて、同じ土台の上で議論しようとする傾向がある。我々患者にとって重要なのは、全身麻酔中にMHを発症したことで、家系の1人がMHの素因性があることが分かった場合、優性遺伝によって家系内で誰と誰にMHの素因性、つまり全身麻酔中のリスクが広がっているかである。このためのMHの検査法として、日本のCICR検査は欧米の筋拘縮テストよりも敏感度は劣るものの低侵襲であったが、さらに敏感度は犠牲にしてでも、より低侵襲なRyR1遺伝子検査が実用化されようとしており、2010年3月現在では、日本でも福島県立医科大学附属病院麻酔科でRyR1遺伝子検査が試験的に行われている。麻酔中にMHを発症した場合、速やかにダントロレンを投与できれば生存率は向上する。速やかに投与するためには、患者の体温が15分に0.5℃以上上昇していないかモニターすること[6]、ダントロレンがどこに保管されているか把握することが重要である。ダントロレンで治療する点や症状が悪性症候群と類似しているが、同じ原因遺伝子を含む可能性を残しながら、基本的には別の疾患として取り扱われる。

症状[編集]

MHは全身麻酔の術中や、稀に術後に発症する。兆候は患者の全身管理(生命維持全般)を担っている麻酔科医が最初に気付くことが多い。特徴的な症状は骨格筋の硬直、酸素消費量の増大、二酸化炭素産生量の増大を伴う代謝高進状態(カプノグラフィーによる高炭酸ガス血症)、頻脈、異常な高熱(15分間に0.5℃以上の上昇、時には42℃以上)である。横紋筋融解症を併発することが多く、その場合、ポートワイン尿と言われるミオグロビンを含む赤黒い尿、10,000IU/リットル以上のクレアチンキナーゼ (CK)、またそれらが腎臓で詰まることによる腎不全が起こる。

かつては一般的であったが、現在では稀にしか使用されない揮発性吸入麻酔薬ハロタンがMHのトリガーとして最も知られているが、発症率はハロタンほどでないものの、他のあらゆるハロゲン化揮発性麻酔薬がトリガーである。神経筋遮断薬スキサメトニウムもMHのトリガーである。MHはトリガーとなる薬剤を投与されると必ず発症するわけではない。素因性のある患者でも、最初の全身麻酔で発症せず、何回かの全身麻酔の後に発症することもある。通常、投与から1時間以内に発症するが、数時間後、稀に術後に発症することもある。

リスク[編集]

MHの発症率は全身麻酔手術およそ10,000例に1例と低いが、その年齢分布、性別分布には特徴がある。重度のMHであるMH劇症型の日本での分布は、男女比は3.5:1であり、30歳未満の症例だけで66%を占めた[7]。 同文献中の表3から男性では、10歳未満の発症が全年齢区分の中で最も多く、次に20歳代、10歳代と続く。死亡率が最も高いのは30歳代で、次に20歳代、10歳代と続く。患者の家系が直面する問題として、日常生活の中で、小学校への登下校のために体の小さい小学生が交通事故に巻き込まれるリスクは大人と比べて大きく、しかも緊急手術を受けるにあたって小児は全身麻酔となる場合が多い。加えて男児には女児よりも事故を招きかねない行動が多い。20歳未満の男性の発症が多いのは、おそらくこのように社会的な要因を含んで低年齢の緊急手術の多さを反映していると思われる。女児で10歳未満の発症が10歳代の倍近くに上っていることも、行動学的な要因によると思われる。MHの素因性がある家系や疑われる家系の場合、20歳未満の男児の問題は深刻である。しかし低年齢であるほど、筋生検による素因性診断は肉体的に負担となる。この場合、決定的なものはないが、選択肢は複数ある。

  • 優性遺伝を考慮して、両親のうち疑わしい方の親が、子より先に素因性検査を受ける
  • 小児が全身麻酔を行なわなくてもよい条件に成長するまで待つ
  • MHの素因性疑いの段階で緊急手術に備えてIDタグを身につけさせる
  • 地域の救急病院の麻酔科医に連絡をとり、特効薬であるダントロレンと、体温モニターがあることを確認する
  • 万が一ダントロレンや体温モニターがなければ、地域で用意してもらうか、両親が寄贈する

MH小児、特に男児の問題は、いつ突発的に事故に会うか確定できない、つまり緊急手術である点で困難となっている。これが加齢に伴って、予定手術の方が多くなるので、ダントロレンや体温モニターの確認など、より慎重な対策が可能である。素因性が疑われる理由を前もって手術の麻酔科医に伝えることで、素因性検査を受けるべきかどうか示唆を得ることができる。素因性検査を受けない場合でも、多くの場合麻酔薬の調整が可能で、手術時間が長くなるものの、MHへの安全性に重点をおいた麻酔薬を選択することができる。

男女差に関して女性には出産と帝王切開の懸念があるので、女性だから総じてリスクが低いとは言えても、実際には出産に対するその女性の考え方により事情は異なる。ニュージーランドの行政機関が配布している文献では、当初から硬膜外麻酔による分娩を想定することがストレス低減のために推奨されている[8]

CCDなどの筋疾患に代表される、何らかの疾患を抱えている患者にMHを発症する率が高いことが知られている。

対処[編集]

MHの兆候が見られた場合、体温上昇を抑えるための全身冷却と並行して、唯一の特効薬であるダントロレンを水に溶かして点滴する。また、MHの発症を確認するために多くの検査が行われる。血液検査では、CKの上昇、カリウム濃度の上昇、リン酸塩の上昇、ミオグロビン濃度の上昇がある。代謝性アシドーシス呼吸性アシドーシス、またはその両方が起こる。横紋筋融解症が重度の場合、急性腎不全を引き起こすことがあるので、腎機能を測定する。

ダントロレン

ダントロレンは、MHと悪性症候群のただ2つの希少疾患の対処には不可欠であるものの、その注射用製剤は他の用途に用いられることはほとんどない高価な薬剤であり、病院では余裕を持って常備できない場合がある(経口用カプセル製剤は痙性麻痺への適応もあり、高価でもまれな薬剤でもないので混同しないよう注意されたい)。そのため近畿地域ではダントロレン供与病院リストが運用されている[9][10]。 なお、1バイアルの薬価は9906円[11]で、使用期限は3年である[12]。 同添付文書によると、1mg/kgで投与するとあるので、成人の体重80kgに対する初回投与にバイアル4本は必要と思われる。米国とカナダを含む、北米地域のMH患者会であるアメリカ悪性高熱症協会 (MHAUS) は病院当たりバイアル36本必要とのコメント[13]を示しているが、これはMHAUSがダントロレンの供給元であるプロクター・アンド・ギャンブル社からの多額の寄付により運営されている事情を反映していると思われ、そのまま日本の医療機関に適用することは無理がある。詳細は米国の会計基準で読み解く必要があるが、MHAUSの2008年の予算編成は846,556USD(およそ8000万円)[14]のようで、プロクター・アンド・ギャンブル社からの寄付は単年度のものかどうか判別できないものの、最も大きな金額は205,937USD(およそ2000万円)[15]と記載されている。

ダントロレンは直接リアノジン受容体に働き、カルシウムの放出を阻害する筋弛緩剤である。

素因性検査の概要[編集]

MHの素因性または感受性とは、遺伝的にMHを発症する要素を持っていること、トリガーとなる薬剤を投与されると発症するリスクがあることを意味する。素因性検査または素因性診断とは、素因性があるかどうか調べるための検査や診断である。素因性検査には、骨格筋検査と遺伝子検査がある。2010年3月現在、遺伝子検査とは、MH劇症型のおよそ6~7割に対して敏感度を有すると見込まれているRyR1遺伝子検査を意味する。骨格筋検査とは、日本ではCICR検査を意味し、欧米では筋拘縮テストを意味する。筋拘縮テストは、米国とカナダではCHCTを意味し、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドではIVCTを意味する。

主な検査法である骨格筋検査では、筋生検の小手術を必要とするため、肉体的・金銭的負担が大きい。金銭的負担とはMHAUSでは、北米での骨格筋検査CHCTの総費用は$5000、およそ50万円を超える金額で、多くの場合保険によってカバーされると記載されている[16]。 正確な金額は病院や患者の条件によって異なるようで、6,000USDから10,000USD[17]と記載されている。日本でのCICR検査は、広島大学病院の場合、検査費用は約17万円で、うち10万円が補助でカバーされ、実質約7万円[18]と記載されている。日本でも平成9年から広島大学のCICR検査が高度先進医療に採用[19]され、健康保険への導入が期待されているが、2008年1月には先進医療専門家会議の議事録には2年後までに症例数が増えなければ廃止という条件[20]が記載されたりしながらも、最も新しい記述として2010年3月に広島大学に続いて埼玉医科大学のCICR検査も高度先進医療に採用された[21]。 ただしこの場合、患者が近隣の病院で筋生検を受けて検体だけ広島大学や埼玉医科大学に輸送して検査可能であるというCICR検査の利点は、患者が広島大学や埼玉医科大学まで出向いて輸送による筋生検と分析の両医療機関の負担を省いた方が、高度先進医療が適用されて患者側の負担額が大きくなるという矛盾を生み出す。ひいてはCICR検査のための筋生検だけをどのぐらいの病院が実施可能かという問題があり、実際のところは広島大学や埼玉医科大学に問い合わせた方がよい。

肉体的負担とは、基本的には広島大学病院か埼玉医科大学病院に何度か出向いて検査を受ける必要があることと、小児の場合はさらに全身麻酔による入院検査となる点である。

2010年3月現時点では、骨格筋検査よりも患者への負担が少ないRyR1遺伝子検査が国立精神神経センターとの共同研究で検討され[22][23]、また福島県立医科大学病院麻酔科で試験的に実施されているものの、これまで実績のある素因性検査は日本で1種類だけであり、CICR検査またはCICR速度検査と呼ばれている[24][25]。 この検査は、2010年3月現在、広島大学病院麻酔科[26][27]と埼玉医科大学病院麻酔科[28][29]の2つの病院でのみ行われており、筋生検による小手術を伴う検査である。検査自体は、成人の場合、日帰りで検査可能な場合が多い。小児の場合の筋生検は全身麻酔で行われ、安全な全身麻酔薬を用いる入院検査である。小児にとって肉体的負担は大きいが、日常生活の中では、小学校への登下校のために体の小さい小学生が交通事故に巻き込まれるリスクは大人と比べて大きく、しかも緊急手術を受けるにあたって小児は全身麻酔となる場合が多いというリスクがある。

緊急手術への対策を行うにあたって必要な情報は、CICR検査で、どのぐらい確かな情報が得られるか、また、その家系で素因性を疑うに至った理由である。

予防[編集]

患者は、素因性結果の検査結果が陽性であれば、緊急手術の際の麻酔科医に素因者であることを伝えるために、悪性高熱症友の会が会員に配布しているペンダント[30]や、MHAUSが配布しているID Tag[31]を身につけることで対策ができる同様のタグやカードが他国でもみられる[32][33]

骨格筋検査[編集]

骨格筋検査の標準的な検査法はCICR検査の他にも世界的には2つの方法が確立されており、北米ではcaffeine-halothane contracture test(CHCT)[34]、ヨーロッパではin vitro contracture test(IVCT)[35]が用いられている。

CICR検査よりも早く確立されたこれら2者は筋束を用いた筋拘縮テストであり、日本で行われているCICR検査だけが骨格筋でのカルシウム代謝異常を直接的に測定する方式である。CHCTとIVCTの長所短所は類似しているが、それら筋拘縮テストとCICR検査には一長一短がある。CHCTでは敏感度は97%と高いのに対して、特異度は78%と低い[36]。 CHCTと同じ基準を用いると、CICR検査の敏感度は82.4%、特異度は100%である[37]。 敏感度と特異度の関係を考慮すると、CHCTは偽陽性となりやすい検査で、CICR検査は偽陰性となりやすい検査と言える。検査の目的から考えると偽陽性の方が偽陰性よりも対処しやすいが、いずれにしても検査で陰性であったにも関わらず全身麻酔時にMHを発症するリスクは存在する。もう1つの大きな違いとして、CHCTは筋生検から5時間で検査を終える必要があるのに対して、CICR検査では48時間まで猶予があるので、CICR検査は検体を施設間で輸送することが可能であり、潜在的に検査を受けられる人口が多い。この48時間という値の信頼性については、少なくとも広島大学、埼玉医科大学、滋賀医科大学の3つの機関で一致をみている[38]。 筋生検を行うことができる神経内科がある近隣の病院で筋生検を行って、分析を行う病院に輸送することが物理的には可能だが、この場合CICR検査用の検体の処理方法が、通常のプレパラートの場合の処理方法と異なることに注意が必要である。場合によっては、筋生検を行う病院の医師に問い合わせる前に、分析を行う病院に問い合わせた方が無難である。現時点で広島大学病院麻酔科と埼玉医科大学病院麻酔科の2つの病院でCICR検査が行われており、分析するための検体を受け入れている。

82.4%というCICR検査の敏感度は、97%というCHCTの敏感度に対して、5倍程度偽陰性となりやすいが、実際には、2010年3月時点ではまだ学術的には直接的な記述がないようで文献で裏付けることはできないが、もっと敏感度が高いことを前提にしてCICR検査の臨床応用を行うことができる。これは、現在欧米と日本で導入されようとしているRyR1遺伝子検査と同じ原理で、発症者の変異が同定できれば、その血縁者についてもその変異だけに絞り込んで、遺伝子検査だけで素因性診断できることに基づいている。CICR検査の結果は「陽性」/「陰性」という表現ではなく、「亢進」/「非亢進」と記されているので、以降の説明もそれに準拠する。MHを発症し、CICR検査の結果が「亢進」であった場合、その発症者の家系のMHは、CICR検査に亢進を示すタイプのものであり、血縁者がCICR検査を受けることにより、高い正確さで素因性検査の判定を得ることができる。MHを発症し、CICR検査の結果が「非亢進」であった場合(以降、MH発症CICR非亢進者と記す)、その発症者の家系のMHは、CICR検査に非亢進を示すタイプのものであり、血縁者はCICR検査を受けても、素因性検査の判定を得ることは基本的にはできない。患者である我々が注意すべきなのは、MH発症者のCICR検査の結果が「非亢進」であるということの意味は、MHのリスクが低かったり陰性であることを意味せず、MHのリスクは亢進者とほぼ同じであるが、血縁者の素因性検査にはCICR検査を用いるべきでないことを意味する。2010年3月時点の日本では、MH発症者全体の2~3割が非亢進なので、この血縁者に対しては、素因性検査を行うことができない。しかしMH発症者全体の7~8割が亢進なので、この血縁者に対しては、欧米の筋拘縮テストと比較して、CICR検査の方が侵襲が小さくなるメリットがある。筋拘縮テストに必要な筋束は長さ35ミリにおよぶのに対して、CICR検査の筋線維の長さは12ミリで済む[39]。 長さでは3倍程度となるが、体積で換算すれば、35*15*15=7875立方ミリに対して、12*5*3=180立方ミリと、40倍程度の違いがある。侵襲として考えると長さと体積の中間の程度になるはずで、筋拘縮テストの侵襲はCICR検査の侵襲の3~40倍と言える。このため筋拘縮テストでは大腿の筋生検を行い、CICR検査では上腕の筋生検で済む。発症者1名に対して1親等の血族は2~4名程度いるはずなので、CICR検査は、発症者が筋生検を受けるというデメリットがあるが、血縁者の侵襲が少なくて済むメリットがあり、家系について総合的に侵襲を考えると、多くの場合CICR検査の方が利益がある。

文献によって稀にCICR検査の結果が「非亢進」の代わりに「正常」と記載されている場合があるが、これはあくまでCICR速度に限って正常と表現している。MH発症者の血縁者がCICR検査を受けた場合には、その血縁者のMH素因性の診断結果として解釈すると、MH発症者がCICR検査で亢進を示し、血縁者がCICR検査を受けて非亢進あるいは正常であった場合のみ、高い正確さで「陰性」を意味する。同様に、MH発症CICR亢進者の血縁者がCICR検査を受けて亢進であった場合は、高い正確さで「陽性」を意味する。MH発症者の血縁者でなく、筋疾患の患者の血縁者でもない者が、CICR検査を受けた場合には、非亢進を陰性と解釈し、亢進を陽性と解釈できるが、それは82.4%の正確さである。この正確さおよそ8割の意味を仮定を含めながら概算すると、MHの頻度が全身麻酔手術10,000件に1件であるので、その患者全てにCICR検査を実施すると100,000件に8件、つまり50,000件に4件が亢進または陽性となってMHの発症を予防できるが、50,000件に1件はCICR検査が非亢進または陰性となったにも関わらずMHを発症し、発症10例のうち1人が死亡するので、全身麻酔手術500,000件当たりにMH死亡者は1人である。日本の全身麻酔手術件数が月間およそ150,000件[40]なので、およそ3ヶ月に1人、MHによる死亡者が出る計算となる。CICR検査を誰も受けないと仮定すると、50,000件に5人がMHを発症し、発症10例のうち1人が死亡するので、全身麻酔手術100,000件あたりにMH死亡者は1人と計算できる。およそ20日に1人、MHによる死亡者が出る計算となる。もちろん侵襲がある小手術なのでCICR検査を全員が受けることは概算上の仮定であり、実際にはRyR1遺伝子検査の方がこの仮定が実現する可能性が高い。

米国では人口当たりの手術件数が日本の2~3倍程度ある[41]といった大きな違いがあり、国により事情が異なるので、CICR検査が世界的に支持されているわけではない。日本のCICR検査は、多数派の利益、侵襲を抑える倫理、家系の総合的な利益、純国産的な学術価値に重点を置いた形となっている。純国産的な学術価値と言うのは、CICR検査の確立に至った学術的成果が、原理から実用まで多くが日本人によってなされた、日本人にとって純国産の技術である点である。スキンドファイバー名取礼二によって発明され、カルシウム誘発性カルシウム放出は遠藤によって発見された。それをMH素因性検査として確立したのは、現在CICR検査を行っている広島大学と埼玉医科大学をはじめとした研究グループである。CICR検査には欧米で行われた重要な成果[42]もあるが、同文献ではデメリットとして測定者に熟練を要する点が挙げられている。埼玉医科大学の研究では、CICR検査の一部自動化にまで至っている[43]。 先のBrittらの文献では、著者らによるCICR速度検査の原型であるCSFTについて、CSFTはCHCTを補足する情報を得ることができるが、侵襲が大きな問題となる小児以外には、CHCTに置き換わることはないと結論している。しかし10歳未満の発症が全年齢区分の中で最も多いため小児への適応性は重要である。先のOkuらの文献では、素因性診断にはCHCTとCICR検査を組み合わせることが重要であると結論している。

多数派の利益という考え方は、CICR検査で最初に導入されたものではなく、遺伝子検査が本質的に持っているものである。RyR1遺伝子検査は、筋生検ではなく、採血となるので、侵襲が無視できるほど小さくなるが、その代わりMH発症RyR1陽性者の血縁者にしか適応することができず、MH発症者全体のうちRyR1陽性者の割合は、6~7割と見込まれている。RyR1遺伝子検査が日本だけでなく欧米でも研究されていることから、適応を狭くしてでも、侵襲を抑えるという検査の傾向は、世界的に共通のもので、CICR検査はその流れに先だったものと言える。結果的に、MH発症CICR非亢進者の血縁者が診断を受けるには、2010年3月現在、欧米で筋拘縮テストを受けるしかない。筋疾患を有するためにMHのリスクが高いとみなされる患者で、その筋疾患がCICR検査を亢進する種類(CCDなど)以外の場合も同様である。

CICR検査に亢進を示すタイプのMHは、RyR1やDHPRなどに変異がある骨格筋のカルシウム代謝異常と考えられており、非亢進を示すタイプのMHは、SCN4Aに変異がある骨格筋ナトリウムチャネロパチーや、他のイオンチャネル病であろうと予想されている。学術的に検証が進められている。

実施されてはいないようだが、CHCTについても張力をかけた状態で輸送することで、ブタを使った動物実験で、MH検体の持続時間を24時間に延長した試みがある[44]

研究[編集]

検査法の研究[編集]

より侵襲が小さい検査法や、全身麻酔手術の前に誰もが受けられる検査法を確立するために、以下のものを始めとして検査法の研究が続けられている。

  • RyR1遺伝子検査[45]
  • 侵襲の小さいin vivo検査法として、ハロタンを筋肉に注射し、乳酸を定量するドイツでの研究。[46]
  • 侵襲の小さいin vivo検査法として、ハロタンを筋肉に注射し、pCO2の増加を測定[47][48]。 Schusterらの研究は、2008年にMHAUSのThe Daniel Massik MHAUS Anesthesiology Resident Awardを授与された[49][50]
  • Schusterらのドイツの研究室では、過去には周期性四肢麻痺の診断に用いられるCMAP(複合筋活動電位)をMHS診断に応用しようとした[51]。 この目的のために、専用のアームボードの試作が行われた[52]
  • リン核磁気共鳴法を用いた骨格筋エネルギー代謝の測定[53]


対処法の研究[編集]

アズモレンはダントロレンの類似体で、ダントロレンが水に溶けにくいために緊急投与に難があるのに対して、アズモレンは30倍水に溶けやすい。ブタでは、ダントロレンと同程度の薬効を示している[54]

病態[編集]

機序[編集]

RyR1機能の概略図

悪性高熱症の大部分(50-70%)は、骨格筋細胞中のカルシウムを貯蔵する器官である筋小胞体(SR)上にある、リアノジン受容体1型(RyR1)の変異により引き起こされる[55][56] [57]。 RyR1は、L型カルシウムチャネルが伝達する細胞内Ca2+濃度の増大に反応して開口し、その結果、細胞内カルシウム濃度が急激に増大し、筋収縮が起こる。RyR1には、Ca2+濃度の変化に反応するために重要な部位が2つあると考えられており、それぞれA部位、I部位と呼ばれる。A部位は、RyR1が開口することを伝達するための、高親和性のCa2+結合部位である。I部位は、RyR1が閉口することを伝達する低い親和性の部位である。カフェインハロタン、および他のトリガーとなる薬剤は、変異したRyR1中で、A部位のCa2+の親和性を急激に増大し、同時にI部位の親和性を減少させる。Mg2+も、A部位かI部位のいずれか作用することによりRyR1が閉口する原因になるので、RyR1の活性化に影響を及ぼす。MH変異を引き起こしたRyR1では、これらの一方の部位でMg2+の親和性が大きく低下する。こうした変性の結果、活性化閾値が低くなり、非活性化閾値が高くなることにより、Ca2+放出が大きく増大する[58][59]。 この過剰なCa2+を再吸収するプロセスは、大量のATP(アデノシン三燐酸)を消費し、過度の熱(高体温)、すなわちこの疾患の特質をもたらす。筋線維はATPの枯渇および高体温により損傷を受け、細胞の構成要素であるカリウムミオグロビンクレアチンリン酸塩クレアチンキナーゼなどが、血流に「漏れ出る」(横紋筋融解症)。

他の知られているMH原因遺伝子はCACNA1S、L型電位依存性カルシウムチャネルαサブユニットである。このタンパク質には2つの変異が知られており、両方とも同じ残基(R1086)に影響を及ぼす[60][61]。 この残基はタンパク質ドメイン3および4を接続している大きな細胞内ループの中に位置していて、おそらく不の方向にRyR1活性が調節されるのに関係していると考えられている。このように変異したチャネルをHEK 293細胞(ヒト胎児由来腎臓細胞)で発現させると、カフェイン(おそらくハロタンも)による活性化に5倍の敏感度を示し、5~10mV大きく過分極して活性化する。これらのチャネルを発現した細胞は、細胞基質Ca2+の基底濃度が増大する。こうしたチャネルはRyR1と相互作用を起こしたりRyR1を活性化したりするので、最終的にはこれらの変性により細胞内Ca2+が劇的に増加し、筋の興奮性が増す[62]

MHを発症する他の変異も同定されつつあるが、多くの場合は関与遺伝子が同定されないままである。[45] RyR1だけでなくRyR3の関与を示唆する研究も存在する[63]

動物モデル[編集]

悪性高熱症の研究は、在来種のブタに「ブタストレス症候群」が発見されるまでは限定されたものであった。ブタがストレスにさらされてこの疾患を発症すると"pale, soft, exudative"と言われた品質の悪い肉質となり、畜産業者にとっては売り物にならないものであった。この目が覚めている間のトリガー("Awake Triggering")現象は当時ヒトでは観測されず、初期にはブタを動物モデルとして用いることに疑問の声もあったが、後にヒトでも素因者はストレスの多い状況で"Awake Trigger"(悪性高熱症を発症)することが分かった。このことにより悪性高熱症の研究には動物モデルとしてブタが用いられることとなった。

ブタで同様の変異が発表されてからやっと、Gillardらがヒトの責任変異因子を発見した[55]

ウマも悪性高熱症に罹患する。素因性があると見出されたのはサラブレッドで、過労、麻酔、ストレスにより発症する[64]

ヒトにみられるR163C変異をもったMHマウスが構築された。このマウスはハロタンに感受性を示し、呼吸の増加、高体温、死亡といったヒトのMH患者に似た症状を呈した。ダントロレンによりRyR1を遮断すると、これらのマウスはヒトの場合と同様にハロタンに有害反応を示さなくなった。これらのマウスからの筋についても K+誘発脱分極の増加およびカフェイン感受性の増大が見られた[65]

臨床診断基準[編集]

1994年のコンセンサス会議において、診断基準が定められた。スコアが高いほど(6より高ければ)、悪性高熱症であると考えられる[66]

  • 呼吸性アシドーシス(呼気終末二酸化炭素濃度が55 mmHgを超えるまたは動脈中の二酸化炭素濃度が60 mgHgを超える)
  • 心合併(原因不明の洞頻脈心室頻拍または心室細動
  • 代謝性アシドーシス(過剰塩基が-8未満、pH7.25以下)
  • 筋硬直(重度の咬筋硬直を含む全身の硬直)
  • 筋破壊CK20,000/L以上、コーラ色の尿、もしくは尿や血清中の過剰なミオグロビン、カリウム6 mmol/l以上)
  • 体温の上昇(38.8℃以上への急速な上昇)
  • その他(ダントロレンによる症状の急速な回復、血清中のCK濃度の上昇の停止)。
  • 家族歴(常染色体優性)

歴史[編集]

1962年にDenboroughらによって発表されたオーストラリアでの報告が最初である[67]。同様の反応がブタでも認められた[68]

ダントロレンで治療できることを発見したのは南アフリカ麻酔科医であるGaisford Harrisonであり、1975年British Journal of Anaesthesia上で報告した[69]。多くの動物実験の後、1982年にはヒトでその有効性を確認した[70]

悪性高熱症が登場する作品・記事[編集]

  • 麻酔 悪性高熱症による死亡事故 ドキュメンタリー「麻酔 医療被害者たちの叫び」 (制作: 石川テレビ) 1999年和解の際に病院にダントロレン常備を確約。
  • 2002年高校生男子が死亡[71]。 この場合もダントロレンの不備に親族が不満を訴えた。
  • 日本のテレビドラマDr.コトー診療所2006の第6話「息子への誓い」の中で、中学生の山下邦夫が腹膜炎(絞扼性(複雑性)イレウス)を起こして手術中に、麻酔薬により悪性高熱症を引き起こすシーンがある。体温が41.5度まで上昇したのを氷で冷却して一命を取り留める。
  • テレビドラマ「医龍-Team Medical Dragon-3」で、心臓パラガングリオーマの患者に対する手術中に悪性高熱症を発症、直腸温が40℃まで上がる中で手術を続行するシーンが描かれている。(なおこのドラマの中では体温上昇が5分に1℃ずつとされている)

脚注[編集]

  1. ^ 市原 靖子(章担当著者)、菊地博達 編、(以降は書籍共著者)、遠藤 實, 小山田 英人, 向田 圭子, 弓削孟文, Carlos A. Ibarra Moreno, 岡田 麻里, 西野 一三, 成田 弥生, 植村 靖史, 松下 祥、山下 秀尚, 岩本 泰行, 山脇 成人 『悪性高熱症』 克誠堂出版、2006年、155頁(「治療法」より)。ISBN 4-7719-0308-5
  2. ^ 向田 圭子, 弓削孟文(章担当著者)、菊地博達 編 『悪性高熱症』 克誠堂出版、2006年、72頁(「使用薬剤」より), 79頁(「麻酔歴」より)。ISBN 4-7719-0308-5
  3. ^ 誘発する薬物と安全な薬物”. 埼玉医科大学麻酔学講座. 2010年1月28日閲覧。
  4. ^ Carlos A. Ibarra Moreno, 岡田 麻里, 西野 一三(章担当著者)、菊地博達 編 『悪性高熱症』 克誠堂出版、2006年、134頁(「遺伝子変異の発見」より)。ISBN 4-7719-0308-5
  5. ^ Wu S, Ibarra MC, Malicdan MC, Murayama K, Ichihara Y, Kikuchi H, Nonaka I, Noguchi S, Hayashi YK, Nishino I (2006). “Central core disease is due to RYR1 mutations in more than 90% of patients”. Brain 129 (6): 1470-80. PMID 16621918. 
  6. ^ 向田 圭子, 弓削孟文(章担当著者)、菊地博達 編 『悪性高熱症』 克誠堂出版、2006年、63頁(「表3 本邦の悪性高熱症(MH)の臨床診断基準」より)。ISBN 4-7719-0308-5
  7. ^ 向田 圭子, 弓削孟文(章担当著者)、菊地博達 編 『悪性高熱症』 克誠堂出版、2006年、69-70頁(「性別・年齢別分布」より)。ISBN 4-7719-0308-5
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外部リンク[編集]

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