岡本栄

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岡本 栄
おかもと さかえ
生年月日 (1951-09-18) 1951年9月18日(72歳)
出生地 日本の旗 日本 三重県上野市(現・伊賀市
出身校 早稲田大学教育学部
前職 関西テレビ放送アナウンサー
大学非常勤講師
市民団体代表
所属政党 無所属

伊賀市旗 第3代 伊賀市長
当選回数 3回
在任期間 2012年11月21日 - 現職
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岡本 栄(おかもと さかえ、1951年昭和26年〉9月18日[1] - )は、日本政治家三重県伊賀市長(3期)。関西テレビ放送の元アナウンサー

来歴・人物[編集]

三重県上野市(現在の伊賀市)の出身・在住で、上野市立東小学校、上野市立緑ヶ丘中学校、三重県立上野高等学校から早稲田大学教育学部へ進学[2]。両親は教師で、大学進学の影響につながったという。また、早稲田大学への在学中には、多数のアナウンサーを輩出している学内のアナウンス研究会で活動していた。

アナウンサー時代[編集]

おかもと さかえ
岡本 栄
プロフィール
出身地 日本の旗 日本 三重県上野市
(現・伊賀市
生年月日 (1951-09-18) 1951年9月18日(72歳)
血液型 A型
最終学歴 早稲田大学教育学部卒業
職歴 関西テレビ放送編成局アナウンス部
活動期間 1974年 - 2012年
ジャンル 報道情報番組
出演番組・活動
出演経歴 本文参照

1974年にアナウンサーとして関西テレビへ入社。同期のアナウンサーに馬場鉄志がいる。

入社後は、地元から通勤しながら報道・情報番組を中心に出演。1985年に発生した日本航空123便墜落事故の際には、急遽放送された『FNN報道特別番組』に伊丹空港からの中継リポーターとして出演した。

現代風の長髪や柔らかい語り口・物腰が特徴で、後述する伊賀市長への就任後も婚姻歴はない。その一方で、骨董への造詣が深く、『京都!ちゃちゃちゃっ』で骨董を扱ったコーナーを担当。高校在学中に歴史研究部を立ち上げたことをきっかけに、休日に故郷の歴史文化を調査したり、伊賀と関西圏の結び付きなどについて研究したりするなど「伊賀の郷土史家」としての顔も持つ。ちなみに、2012年まで関西テレビの公式サイトに設けられていたブログでは「元祖うさぴょん」と自称。先輩アナウンサーの桑原征平(定年退職を経て現在はフリーアナウンサー)や後輩アナウンサーの藤本景子からは、上記の特徴を踏まえて、出演番組で「栄姐さん」と呼ばれていた。

2011年9月18日で関西テレビの定年に達したため、アナウンス部チーフエキスパート職を最後に、同月30日付で同局を退職した。ただし、同年10月1日以降は子会社に転籍。同局と嘱託契約を結んだうえで、「関西テレビ 岡本栄」[3]として、週に3日のペースで同局のローカルニュースに出演していた[4]。また、2012年9月までは、アナウンサーとしての活動と並行しながら神戸女子大学及び帝塚山大学の非常勤講師を務めていた[5]

伊賀市長[編集]

2008年頃から伊賀市が庁舎老朽化に伴う庁舎建設に対する検討が行われていた。その中で、アナウンサー時代の2010年2月に庁舎保存団体「『先人の思いを街づくりに』の会」を設立し、庁舎保存に関する要望書を提出する[6]。しかし、要望に反して建設計画が進められたことなどを理由に2012年9月3日に、三重県伊賀市長選挙へ無所属で立候補することを表明[5]。同年11月11日に施行された市長選において初当選を果たした(選挙結果は下記参照)。11月21日、第3代伊賀市長に就任。

市長就任後、庁舎建設計画を白紙撤回し三重県伊賀庁舎隣接地への建設を提案するが、現在地での建設を主張する木津龍平・上野商工会議所会頭らは反発し、住民投票を求めた[7]2014年8月24日に住民投票が行われるも、投票率が50%に満たなかったため、住民投票は不成立となった[7]

2016年4月1日、性的少数者(LGBT)への支援策の一環として、同性カップルを公的に「パートナー」と認める制度を開始[8]。東京都渋谷区世田谷区に続いて全国で3例目[9]

なお、市長へ就任してからも、古巣・関西テレビの番組や『桑原征平粋も甘いも』(桑原が同局を定年で退職した2004年からメインパーソナリティを務めている朝日放送ラジオの生ワイド番組)へ折に触れて登場している。

市長選の結果[編集]

2012年伊賀市長選挙

2012年11月11日執行。現職市長の内保博仁の支援を受けた元市職員の赤澤行宏を破り、初当選を果たした[10][11][12][13]

※当日有権者数:77,215人 最終投票率:55.94%(前回比:-0.29pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
岡本栄61無所属25,962票60.76%
赤沢行宏62無所属16,769票39.24%
2016年伊賀市長選挙

2016年11月13日執行。自民党推薦・公明党支持の元市議の市川岳人[14]民進党系の会派に所属する元県議の森野真治[15]ら2候補を破り再選した。

※当日有権者数:76,176人 最終投票率:57.78%(前回比:+1.84pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
岡本栄65無所属16,555票37.96%
市川岳人34無所属14,009票32.12%(推薦)自由民主党
(支持)公明党
森野真治46無所属13,048票29.92%

アナウンサー時代の出演・担当番組[編集]

以下のニュース番組では、いずれも後半の関西ローカルパートでキャスターを担当。

以上の番組以外にも、数多くの番組で提供クレジットの読み上げを担当した。

放送開始・終了のアナウンス

脚注・出典[編集]

  1. ^ 『全国歴代知事・市長総覧』日外アソシエーツ、2022年、256頁。
  2. ^ 岡本栄プロフィール | 岡本栄の公式サイト
  3. ^ ローカルニュースにおける当時のクレジット表記(氏名の左上に局名)。
  4. ^ ヤマヒロのアナ Pod cafe」2011年11月7日配信分などより。ちなみに、同期入社で前年に定年を迎えた馬場も、関西テレビとの番組出演契約を結んでいる(現在も継続)。
  5. ^ a b 「あかんやろ」と元TVアナ、市長選に出馬表明 読売新聞三重県版 2012年9月4日閲覧
  6. ^ 伊賀市庁舎 市民団体が保存活用求め要望書 - 伊賀タウン情報 YOU - ニュース
  7. ^ a b 三重・伊賀市庁舎移転めぐる住民投票不成立 投票率42.51%”. 中日新聞 (2014年8月24日). 2014年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月25日閲覧。
  8. ^ 日暮大輔 (2020年4月8日). “同性パートナー宣誓を証明 伊賀市、女性2人にカード初交付”. 中日新聞. https://www.chunichi.co.jp/article/mie/20200408/CK2020040802000015.html 2020年4月10日閲覧。 
  9. ^ “三重・伊賀市も同性パートナー制度証明書 全国3例目”. 日本経済新聞. (2016年3月10日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG10H2K_Q6A310C1CC0000/ 2016年7月21日閲覧。 
  10. ^ 伊賀市長に岡本氏初当選 :地方政治”. CHUNICHI Web. 中日新聞. 2012年11月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月25日閲覧。
  11. ^ “公用車 橿原・桜井市長選の出陣式に出席首長8割使用 現職応援「公務に該当」 /奈良”. 毎日新聞. (2016年3月15日). http://mainichi.jp/articles/20160315/ddl/k29/010/565000c 2016年7月21日閲覧。 
  12. ^ 選挙:伊賀市長選 立候補者の横顔 /三重- 毎日jp(毎日新聞) 2012年11月12日閲覧。
  13. ^ アナウンサー経験者が市長に就任するのは福岡市長高島宗一郎に次いでである。東海地方では第4代藤枝市長静岡県)の松野輝洋以来、在阪局出身者では第18代大阪市長平松邦夫以来となる。
  14. ^ “現職の岡本栄氏が再選 伊賀市長選”. 伊賀タウン情報YOU. (2016年11月13日). http://www.iga-younet.co.jp/news1/2016/11/post-55.html 2016年11月15日閲覧。 
  15. ^ “県議の森野氏 無所属での立候補表明 伊賀市長選”. 伊賀タウン情報YOU. (2016年7月22日). http://www.iga-younet.co.jp/news1/2016/07/post-419.html 2016年11月15日閲覧。 

外部リンク[編集]