助太刀屋助六

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助太刀屋助六』(すけだちやすけろく)は、岡本喜八原案による時代劇作品。

概要[編集]

仇討ちの助太刀を生業とする若者・助六の姿を描くコメディタッチの時代劇。

岡本喜八が監督映画『日本のいちばん長い日』、『肉弾』を製作した直後、亡くなった岡本の父への追悼の意も込めてシナリオが執筆され[1]、岡本自ら「生田大作」のペンネームで執筆した漫画が『漫画読本』1969年4月号(文藝春秋刊)に発表された[2][3]。このシナリオおよび漫画を基に、1969年オムニバスドラマ『仇討ち』の一編としてテレビドラマ化、2002年真田広之主演で映画化された[2][3]2005年2月19日に岡本が死去し、同映画化作品は岡本の遺作となった。

テレビドラマ[編集]

1969年2月5日20:00 - 20:56にTBSにて仇討ちをテーマに製作されたオムニバスドラマ『仇討ち』の第19話として放送された。脚本・監督は原作者である岡本喜八自らが、主演はジェリー藤尾が務めた。

キャスト(テレビドラマ)[編集]

スタッフ(テレビドラマ)[編集]

  • 原作:生田大作
  • 監督・脚本:岡本喜八
  • プロデューサー:三熊将照 松本昭三
  • 撮影:村井博
  • 殺陣:久世竜
  • 音楽:間宮芳生
  • 美術:狩野健
  • 録音:神蔵昇 吉田庄太郎(東京スタジオセンター)
  • 照明:比留川大助
  • 監督助手:小谷修三
  • 編集:小出良助
  • 製作担当者:関口孝
  • 現像:TBS映画社
  • ナレーター:東野英治郎
  • 制作:東京映画、TBS

映画[編集]

助太刀屋助六
監督 岡本喜八
脚本 岡本喜八
原作 生田大作『助太刀屋』
製作 豊忠雄
宮内正喜
製作総指揮 中村雅哉
出演者 真田広之
鈴木京香
音楽 山下洋輔
撮影 加藤雄大
編集 川島章正
製作会社 日活
フジテレビ
配給 東宝
公開 日本の旗 2002年2月16日
上映時間 88分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2002年2月16日日活フジテレビ製作、東宝配給により公開された。第14回東京国際映画祭にて特別上映された[4]興行収入は5億円未満[5]

キャスト(映画)[編集]

ほか

スタッフ(映画)[編集]

ミュージシャン:林英哲(太鼓)、金子飛鳥(バイオリン)、竹内直(リード)、津村和彦(ギター)、吉野弘志(ベース)、堀越彰(ドラム)、一噌幸弘(笛)

製作[編集]

岡本喜八及び天本英世の遺作。ロケみろくの里であり、終了後、東京に戻る佐藤允は、「広島駅で天本から『北九州に帰る』と言われ、手を振って別れたのが最後だった」と話している[6]。また佐藤は岡本監督とも家が近所で、岡本が亡くなる2日前に道で会い、タバコを吸ってはいけないのに吸っていて、今時歩いてていいのかなと、夢か幻か現実かと思いながら、軍隊式の敬礼をして別れたという[6]

舞台[編集]

2012年12月15日 - 12月24日ル テアトル銀座 by PARCOにて『助太刀屋助六 外伝』(すけだちやすけろく がいでん)が上演された。G2が岡本喜八の作品を原案に前日譚を描いた。主演は市川猿之助で猿之助襲名後初の外部公演の出演となった[2][3]

キャスト(舞台)[編集]

スタッフ(舞台)[編集]

  • キャラクター原案:岡本喜八『助太刀屋助六』より
  • 作・演出:G2
  • 協力:松竹
  • 企画・製作・主催:梅田芸術劇場

脚注[編集]

  1. ^ 映画『助太刀屋助六』劇場パンフレット 監督インタビューより
  2. ^ a b c 猿之助、勘三郎さんのニューヨーク公演に負けじとフランス公演を希望?”. cinemacafe (2012年12月14日). 2013年4月28日閲覧。
  3. ^ a b c 猿之助、勘三郎さんも来場予定だった舞台初日を前に芸の継承を誓う”. 映画.com (2012年12月14日). 2013年4月28日閲覧。
  4. ^ 助太刀屋助六 第14回東京国際映画祭 特別上映”. 東宝. 2013年4月28日閲覧。
  5. ^ 「2002年度 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報2003年平成15年)2月下旬号、キネマ旬報社、2003年、140頁。 
  6. ^ a b 浦山珠夫「さようなら岡本喜八 佐藤允インタビュー」『映画秘宝』2005年5月号、洋泉社、81頁。 

外部リンク[編集]