ボールニシキヘビ

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ボールニシキヘビ
ボールニシキヘビ
ボールニシキヘビ Python regius
保全状況評価[a 1][a 2]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 LC.svgワシントン条約附属書II
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
亜目 : ヘビ亜目 Serpentes
: ニシキヘビ科 Pythonidae
: ニシキヘビ属 Python
: ボールニシキヘビ P. regius
学名
Python regius (Shaw, 1802)
シノニム

Boa regia Shaw, 1802 Python belii Gray, 1842

和名
ボールニシキヘビ
英名
Ball python
Royal python

ボールニシキヘビPython regius)は、動物界脊索動物門爬虫綱有鱗目ニシキヘビ科ボア科とする説もあり)ニシキヘビ属に分類されるヘビ。別名ボールパイソンロイヤルパイソン

分布[編集]

ウガンダ西部、ガーナカメルーン北部、ガンビアギニアギニアビサウコートジボワールコンゴ共和国コンゴ民主共和国シエラレオネセネガルスーダン南部、チャド南部、中央アフリカ共和国、トーゴナイジェリアニジェール南部、ブルキナファソベナンマリ共和国南部、リベリア[1]

形態[編集]

全長100-150センチメートル[1]。最大全長200センチメートル[1]。胴体背面の斜めに列になった鱗の数(体鱗列数)は53-63[1]。総排出口までの腹面にある幅の広い鱗の数(腹板数)は191-207、総排出口から後部の鱗の数(尾下板数)は28-47[1]。上唇を被う鱗(上唇板)は10-12枚で、5-6枚目の上唇板が眼下部にあり眼と接することもある[1]。赤外線感知器官(ピット器官)は4-5枚目の上唇板まである[1]。胴体は太い。体色は黒や濃褐色で、褐色の斑紋が入る。種小名regiusは「華麗な、すばらしい」の意。

卵は長径7.2-8.7センチメートル、短径5.2-6.1センチメートル[1]

生態[編集]

草原サバンナ、開けた森林、農耕地の周辺などに生息する[1]夜行性[1]。頭部を中に入れボールのように丸くなる防御行動を行い、和名や英名の由来になっている[1]

食性は動物食で、主に地表棲の小型哺乳類などを食べる[1]

繁殖形態は卵生。主に11-翌2月に交尾を行う[1]。1回に2-8個の卵を産む[1]。卵は25-28℃の環境下で3か月、30℃以上の環境下では2か月で孵化する[1]。生後3年(全長90センチメートル)で性成熟する[1]

人間との関係[編集]

ペットとして飼育される事もあり、日本にも輸入されている。安価なことから、以前はニシキヘビ飼育の入門種と紹介されることもあった。しかし主に流通していたのが野生個体で輸送状態が悪く、さらに本種の生態があまり知られていなかったことから餌付かずに命を落とす個体が多かった。近年になり飼育下繁殖個体も流通し、本種の生態への理解もあり餌付いている個体であれば以前に比べ飼育は易しくなった。現在は野生個体、飼育下繁殖個体共に流通する。日本国内でも飼育下繁殖例は増加傾向にある。動物愛護法の改正により、2007年現在本種を飼育することに対しての法規制はない。

品種[編集]

現在は多くの品種が作出されている。

  • アザンティック - 黄色色素の欠乏により、体色が象牙色や灰褐色(劣性遺伝)[2]
  • アルビノ(アメラニスティック) - 黒色色素の欠乏により、体色は白と黄色(劣性遺伝)[2]
    • スノー - 黄色色素と黒色色素が欠乏(二重劣性遺伝)[2]
    • ハイコントラストアルビノ - 成長しても体色と斑紋の境目が不明瞭にならない。(劣性遺伝)[2]
    • ラベンダーアルビノ - 幼蛇はアルビノに類似するが、成蛇は体色が薄紫色で斑紋は黄色、虹彩は黄色で瞳孔は紫色。(劣性遺伝?)[2]
  • ハイポメラニスティック - 黒色色素が少なく、体色は濃紫色や淡黒色で斑紋は淡黄色(劣性遺伝)[2]
    • ゴースト - 体色はノーマルよりも淡色の黒や濃褐色で、斑紋は淡黄緑色(劣性遺伝)[2]
  • パステル - 斑紋が透明感のある黄色や橙色だが、成長に伴い褐色がかる(共優性遺伝)[2]
    • レモンパステル - 斑紋が淡黄色で、成長してもあまり褐色がからない(共優性遺伝)[2]
  • メラニスティック - 黒色色素が多い。
    • ダーク - 体色は黒く、斑紋は黒褐色だが成長しても黒化せずに明瞭[2]
  • リューシスティック - 白化。
    • パイボール - 胴体が部分的かつ不規則に白化する(劣性遺伝)[2]
  • ストライプ - 斑紋が繋がり縦縞になる。
  • スパイダー - 体色と斑紋の色彩が逆転し、体色が黒いクモの巣状に見える。腹部は白く斑紋がない。
    • キラービー - スパイダーかつスーパーパステル(下記参照)
    • バンブルビー - スパイダーかつパステル(下記参照)
  • ブラックバック - 背面に斑紋が少ない(もしくはない)、黒い縦縞が入ったようになる。

画像[編集]

参考文献[編集]

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 鳥羽通久 「ペットとしてのヘビ ボールニシキヘビ(ボールパイソン)」『クリーパー』第7号、クリーパー社、2001年、6-8頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k Go!!Suzuki 「ボールパイソンの遺伝と品種(前編)」『クリーパー』第21号、クリーパー社、2004年、14-31、55-60頁。
  • 今泉吉典、松井孝爾監修 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社1984年、143頁。
  • Go!!Suzuki 「ボールパイソンの遺伝と品種(後編)」『クリーパー』第22号、クリーパー社、2004年、51-54、71-81頁。
  • 山田和久『爬虫・両生類ビジュアルガイド ヘビ』、誠文堂新光社2005年、70-71頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  1. ^ CITES homepage
  2. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • Auliya, M., Schmitz, A. 2009. Python regius. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.