ブルーベルベット
| ブルー・ベルベット Blue Velvet |
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|---|---|
| 監督 | デイヴィッド・リンチ |
| 脚本 | デイヴィッド・リンチ |
| 製作 | フレッド・カルーソ |
| 製作総指揮 | リチャード・ロス |
| 出演者 | カイル・マクラクラン イザベラ・ロッセリーニ デニス・ホッパー |
| 音楽 | アンジェロ・バダラメンティ |
| 撮影 | フレデリック・エルムス |
| 編集 | ドウェイン・ダンハム |
| 配給 | 松竹富士クラシック |
| 公開 | 1986年9月19日 1987年5月 |
| 上映時間 | 121分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 英語 |
| 製作費 | $6,000,000 |
| 興行収入 | $8,551,000 (USA) |
| allcinema | |
| キネマ旬報 | |
| AllRovi | |
| IMDb | |
『ブルーベルベット』(Blue Velvet)は、1986年に制作された映画。監督・脚本は、デイヴィッド・リンチである。
目次 |
[編集] 概要
1950年代を髣髴とさせる、のどかな田舎町に潜む、欲望と暴力が渦巻く暗部を、伝統的なミステリーの手法に則って、暴き出しつつ、美しい芝生と、その下で蠢く昆虫、という導入部に象徴される、善と悪の葛藤が描かれる。
不法侵入や覗き見、性的虐待といった倒錯的行為が、物語の重要な役割を果たしており、特に、性的虐待の描写については、公開と同時に、論争を巻き起こしたが、結果的には、興行的成功を収める事となった。
大幅な予算の削減と引き替えに、ファイナル・カットの権利を得て、その才能を存分に発揮した本作が、成功を収めた事によって、デイヴィッド・リンチは、ジャンルを問わず、複数の題材を盛り込むという、以後の作風を確立させた。
本作では、アンジェロ・バダラメンティが初めて、音楽に起用された。以後、バダラメンティが紡ぎ出す、1950年代を髣髴とさせる音楽は、リンチの作品に欠かせない要素となった。また、ポップ・ミュージックやロック・ミュージックが、大胆に取り入れられるようになったのも、本作からで、ボビー・ヴィントンの『ブルー・ベルベット』や、ロイ・オービソンの『イン・ドリームス』などが、本作では使用されている。特に、ヴィントンの『ブルー・ベルベット』は、リンチが、本作を発想するきっかけとなった。
取り上げられた題材の多くが、世界的な成功を収めた次作『ツイン・ピークス』に引き続き、盛り込まれており、リンチにとっては、本作が、新たな転換点となった。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
[編集] ストーリー
父親の入院を期に、ジェフリー・ボーモントは、大学を休学して、生まれ故郷である田舎町、ランバートンに帰郷した。
そんなある日、父親を見舞った帰りに、野原を通りかかったジェフリーは、そこで、切断された人間の片耳を発見する。
問題の片耳を、父親の友人である、ジョン・ウィリアムズ刑事の元に届けたジェフリーは、それが縁で、ウィリアムズ刑事の娘、サンディと知り合う。ウィリアムズ刑事の話を盗み聞きしたサンディによると、今回の事件には、ドロシー・ヴァレンズなるクラブ歌手が、関係しているらしい。
好奇心を覚えたジェフリーは、事件解決の手がかりを得るため、サンディの協力で、ドロシーが暮らす、ディープ・リヴァー・アパートの710号室に、無断で侵入する。クローゼットに身を潜めたジェフリーが、そこで垣間見たのは、ドロシーが、謎の人物、フランク・ブースと共に繰り広げる、倒錯的な性行為の一部始終であった。
この事をきっかけに、ジェフリーは徐々に、隠されていた世界へと、引きずり込まれていく。
[編集] 主な登場人物
- ジェフリー・ボーモント - カイル・マクラクラン
- この世は不思議な所、と考える大学生。
- 大学進学を期に、生まれ故郷であるランバートンを離れていたが、父親の急病で、一時的に帰郷する。
- 好奇心が旺盛で、人生には、知識と経験を得るチャンスがある、と考えており、父親が経営するボーモント金物店を手伝いながら、野原で発見した片耳の謎を、追うようになる。
- 好きなビールは、ハイネケン。
- ドロシー・ヴァレンズ - イザベラ・ロッセリーニ
- 七号線沿いのスロー・クラブに出演する、ブルー・レディーの異名を持つ歌手。
- 片耳が発見された野原に程近い、リンカーン通りに建つアパート、ディープ・リヴァー・アパートの710号室に住んでおり、自宅にいる時でさえ、厚い化粧とかつらをしている。
- フランク・ブースによって、ドンという夫と、ドニーという幼い息子を人質に取られ、倒錯的な性行為を強要されているが、一方で、その性行為に、マゾヒスティックな快感を覚え、泥沼から抜け出せずにいる。
- フランク・ブース - デニス・ホッパー
- 極端に短気で、事あるごとに、“ファック”と吐き捨てる、暴力的な男性。
- 暗闇を好み、人に注視される事を嫌う。また、麻薬を使用しており、性的興奮を高めるために、亜硝酸アミルのガスを吸う。さらに、ベルベットに異常な執着を示し、ドロシー・ヴァレンズのガウンから切り取った、青色のベルベットを持ち歩いている。
- 家族を人質にして、ドロシーに、サディスティックな性行為を強要する一方で、ドロシーの歌に聞き入る、純粋な一面も持ち合わせている。
- 好きなビールは、パブスト・ブルー・リボン。
- サンディ・ウィリアムズ - ローラ・ダーン
- コマドリに象徴される愛と光によって、世界が満たされる事を夢見ている、高校三年生の少女。
- ジェフリー・ボーモントが卒業した高校に通学しており、同じ高校のマイクという少年と、交際している。
- ジェフリーに興味を抱き、野原で発見された片耳の謎を追う彼に、協力するようになる。
- しかしながら、自分が、調査に協力した事によって、ジェフリーが徐々に、事件に深入りしていく事に、責任を感じるようになる。
- ジョン・ウィリアムズ - ジョージ・ディッカーソン
- ランバートン警察に勤務する刑事。
- ボーモント家の隣人で、サンディは娘である。
- 野原で発見した片耳を持ち込んできたジェフリー・ボーモントに、これ以上、事件に深入りしないよう、忠告する。
- 好きなビールは、バドワイザー。
- ベン - ディーン・ストックウェル
- フランク・ブースの仲間で、彼曰く、“粋なオカマ”。
- なぜか、太った人間ばかりが集まっている自宅には、ドロシー・ヴァレンズの息子、ドニーが監禁されている。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 主な受賞歴
- 全米映画批評家協会賞 - 作品賞、監督賞、助演男優賞(デニス・ホッパー)、撮影賞を受賞。
- ロサンゼルス映画批評家協会賞 - 最優秀監督賞、最優秀助演男優賞(デニス・ホッパー)を受賞。
- シッチェス・カタロニア国際映画祭 - 作品賞、撮影賞を受賞。
- モントリオール世界映画祭 - 男優賞(デニス・ホッパー)を受賞。
- ボストン映画批評家協会賞 - 作品賞、監督賞、助演男優賞(デニス・ホッパー)、撮影賞を受賞。
- インディペンデント・スピリット賞 - 主演女優賞(イザベラ・ロッセリーニ)を受賞。
[編集] その他
本作には、ロイ・オービソンの『イン・ドリームス』が使用されているが、当初は、同じオービソンの楽曲でも、『イン・ドリームス』ではなく、『クライング』が使用される予定となっていた。その『クライング』は後に、『マルホランド・ドライブ』にて、『ジョランドー』として編曲され、使用されている。
[編集] 関連商品
[編集] DVD
- 『ブルーベルベット特別編 【オリジナル無修正版】』
- ニュー・リマスターが施された本編と、映像特典が収録されている。発売元は、20世紀フォックス ホーム エンターテインメント ジャパン株式会社。
[編集] CD
- 『ブルーベルベット オリジナル・サウンドトラック』
- アンジェロ・バダラメンティが作曲した楽曲の他に、ロイ・オービソンの『イン・ドリームス』など、他のミュージシャンによる楽曲も、収録されている。発売元は、ダブリューイーエー・ジャパン。
[編集] 参考文献
『映画作家が自身を語る デイヴィッド・リンチ』 クリス・ロドリー編 広木明子+菊池淳子訳 フィルムアート社 ISBN 4-8459-9991-9
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