ドードー
| ドードー | ||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() |
||||||||||||||||||||||||
| 保全状況評価 | ||||||||||||||||||||||||
| EXTINCT (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) |
||||||||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||
| 学名 | ||||||||||||||||||||||||
| Raphus cucullatus (Linnaeus, 1758) |
||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||
| ドードー | ||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||
| Dodo |
ドードー(Dodo)は、マダガスカル沖のモーリシャス島に生息していた絶滅鳥類。
単にドードーといえばモーリシャスドードー(Raphus cucullatus)を指す。ドードー科に属する鳥には他に2種がある。
発見されてから180年(100年、150年、80年という説あり)も経たずに絶滅したため、固有種を絶滅に追い込む人間の非業さを物語るものとして扱われる。すでに絶滅していることと、音が擬音か何かのようであるため、何を指しているのかわかりやすくするため、ドードー鳥(ドードーとり・ドードーどり・ドードーちょう)と呼ばれることもある。
目次 |
概要 [編集]
大航海時代初期の1507年(1505年という説もある)にポルトガル人によって生息地のマスカリン諸島が発見された。同諸島が寄港地として利用されるようになると、飛ぶことも速く歩くこともできないドードーはオランダ人入植者によって食料や見世物として乱獲され、1681年のイギリス人ベンジャミン・ハリーの目撃を最後に姿を消した。
一説にはその肉は脂臭くて美味ではなく、脅威となったのは入植者の捕食よりも、むしろ彼等が持ち込んだイヌやブタ、ネズミによる雛や卵の捕食だったともいう。巣を地上に作るため、外来の捕食者にとって雛や卵をとるのは容易だった。
ドードーは、イギリス人博物学者ジョン・トラデスカントの死後、1683年にオックスフォードのアシュモレアン博物館に収蔵された唯一の剥製が管理状態の悪さから1755年に焼却処分されてしまい、標本は頭部、足などのごくわずかな断片的なものしか残されていない。 しかし、チャコールで全体を覆われた剥製は、チェコにあるストラホフ修道院の図書館に展示されている[1]。特異な形態に分類項目が議論されており、ロバート・シルヴァーバーグによれば、短足なダチョウ、ハゲタカ、ペンギン、シギ、ついにはトキの仲間という説も出ていたが、最も有力なものはハト目に属するとの説であった。近年、爪の組織のDNA分析の結果ハトに近縁であることが改めて確認され、最も近縁のハトはミノバト(ニコバルバト)とされる。
2006年6月25日までに、オランダの調査隊がモーリシャスにおいて比較的原型をとどめているドードーの化石を発見した事を公表、学術的解明の手掛りとなる事が期待されている。
モーリシャスの国鳥としてドードーが制定されている。また、国章にもドードーが描き込まれており、出入国時のパスポートに押される出入国スタンプもドードーのマークが押される。
生態 [編集]
巨体で翼が退化しており、飛ぶことはできなかった。翼の先端に骨質の突出部があり、繁殖期に他の個体と競う際の武器となったと言う報告もあるが定かではない。尾羽は殆ど退化しており、脆弱な長羽が数枚残存するに過ぎない。顔面は額の部分まで皮膚が裸出し、奇妙な形状を為す嘴は最大で25cmにも達した。
9月が繁殖期で、巣は地面に作ったと言う記録がある。1シーズンに1個を産卵、白く大きな卵だったと言う。
植物食性で果実や木の実等を主食にしていたとされる。また、モーリシャスにある樹木、タンバラコク(アカテツ科のSideroxylon grandiflorum、過去の表記はCalvaria major〈別称・カリヴァリア〉であった)と共生関係にあった[2]と1977年に学術雑誌「サイエンス」にてTempleという人物が論文を発表している[3]。内容は、その樹木の種子をドードーが食べることで、包んでいる厚さ1.5cmもの堅い核が消化器官で消化され、糞と共に排出される種子は発芽しやすい状態になっていることから、繁茂の一助と為していたというものであった。証明実験としてガチョウやシチメンチョウにその果実を食べさせたところ、排出された種子に芽吹きが確認された記述もあった。タンバラコクは絶滅の危機とされ、1970年代の観測で老木が10数本、実生の若木は1本とされる。ただし、この説は論文に対照実験の結果が示されていないことや、サイエンス誌の査読が厳密ではなかったと推測する人もおり、それらの要因から異論を唱える専門家も存在する[3]。
呼称 [編集]
ドードーの由来は、ポルトガル語で「のろま」という説と、鳴き声を模したものという説がある。
日本語では「愚鳩(グキュウ)」と呼称される事があり、またアメリカ英語では「DODO」の語は「滅びてしまった存在」の代名詞である。
鳥類学の世界では俗に「ドードー・ジンクス」と呼称される迷信があり、ドードーの事を詳細に調べようとした鳥類学者が次々と謎の早逝を遂げているとされる。
Sibley分類体系上の位置 [編集]
| シブリー・アールキスト鳥類分類 |
|---|
フィクションにおけるドードー [編集]
- 『不思議の国のアリス』にドードーが登場し、コーカス・レースを行う。この作品によって絶滅種であったドードーの知名度が上がった。
- 『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』にも「ドードーとり」というモンスターが登場。「おおにわとり」というモンスターの色違いで、その外見はニワトリに近い。
- 『ポケットモンスター』にもドードーという名のポケモンが登場する。しかし双頭であることに加え、足が速く、首が長いなどダチョウに近い特徴を持つ。英語版では、スペルがdoduo(dodo+duo)になっている。
- ハワード・ウォルドロップの小説『みっともないニワトリ』(黒丸尚訳)は、ドードーを題材にしている。
- 『ドラえもん』でもモアと共に、度々取り上げられ、映画『のび太と雲の王国』、『のび太と奇跡の島』にも登場。少年層への知名度を上げる。
- 絶滅動植物を扱った河野典生の連作「街の博物誌」シリーズに、「ドードー」という短編がある。(1975年発表。1979年刊行の『続・街の博物誌』に収録。
- 『ドードー鳥の飼育』という、薄井ゆうじの短編小説がある。1998年『ドードー鳥の飼育』というタイトルで、短編小説集の単行本も出版されている。絶滅したドードー鳥の飼育係に選ばれた青年が主人公の、不思議で切ない物語が展開する。
- 『ハリー・ポッター』シリーズでは、魔法生物の一種「ディリコール」(Diricawl)として設定されている。姿を消す能力があるため、それを一般の人間(マグル)はこの鳥が絶滅したと誤認したのだとしている。(『幻の動物とその生息地』より)。
- 漫画『鎌倉ものがたり』第25巻の第261話『夜のサーカス』では、魔物が経営する夜のサーカスで玉乗り芸人として出てきている(この話ではほかにもサーベルタイガーやマンモス、一角獣、かまいたち、鰐猫などの珍生物や絶滅動物などが登場している)。
- 『プライミーバル』というイギリスのSFドラマ第1シーズンの4話にて、ある騒動の原因として登場している(このシリーズは、時空の亀裂を通って古代・未来生物が現代にやって来るという設定である)。
- 『アンパンマン』1989年6月放送の「ドドのしま」で絶滅したとされる幻の鳥ドドの親子がひっそりと住む島を舞台にした話がある。
- 『ファイナルファンタジーXIV』一般的な鳥型モンスターとして登場する。倒した時に取得できるアイテムを求めてプレイヤーによって乱獲されている。
- 『奥さまは魔女』では度々、秘薬の原料の一つとして「ドードー鳥の羽根」が登場している。また、劇中に着ぐるみが登場したこともある。
- 『ドードーの旗のもとに』という、じんのひろあきによる脚本・演出の舞台があり、主人公の王子の国では絶滅したと思われていたドードー鳥が見つかったり、国のシンボルとして国旗に使われている。また、本編でも王子は一匹のドードー鳥と共に過ごしている。
- 『ルーニー・テューンズ』にて、1938年公開の「Porky in Wackyland」という作品で、絶滅したはずのドードーをポーキー・ピッグがアフリカの奥地にあるヘンテコランド「Wackyland」を探検した時に登場した。ちなみにこちらのドードーは頭に傘が生えて、胴体が緑色であり、実際のものとはかなり異なる。この作品は1949年にリメイク版が公開された。題名は「Dough for the Do-Do」。(日本では「幻のドードーを探せ」という邦題で公開されている。)
近縁種 [編集]
関連項目 [編集]
脚注 [編集]
- ^ 絶滅した動物たち「ドードー」
- ^ 今泉忠明 『絶滅野生動物の事典』 東京堂出版、1995年、211頁。
- ^ a b 日本植物分類学会ニュースレター№16 (PDF) 日本植物分類学会 2005年2月23日
外部リンク [編集]
