剣歯虎

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想像図
人間との大きさの比較
剣歯虎の一種、スミロドン
現在のトラ犬歯

剣歯虎(けんしこ)は、漸新世後期から更新世にかけて栄えたネコ科の食肉獣の総称。肩高は約1mから1.2m。上顎犬歯が独自に発達して20センチに及ぶ短刀状のとなり、大型動物を専門に狩るための武器として使用したと考えられる。巨大な犬歯はによる性選択により進化したものであり、これは一種の過適応、特殊化でありこれが原因で変動する環境への適応が出来なくなり、やがて絶滅したと考えられている(氷河期は剣歯虎が主に獲物にしていた大型動物の減少を招いた。一部はマンモスなど寒冷化に適応した大型動物を獲物にもしていたが、それも長く続かなかった)。

目次

[編集] 分類

従来、大型のネコ類に分類され、剣歯虎の名で呼ばれてきたが、現在では小型のネコ類(Felis属)に近いとされているので、剣歯猫とする方が正確である。

[編集] 進化と形態

漸新世後期から鮮新世にかけてはマカイロドゥスの類が発展し、鮮新世後期から更新世にかけてはホモテリウムメガンテレオンなどが現われた。これらの動物の剣歯は、口を閉じた際には下顎にできた鞘状の長いくぼみに収まるようになっていたが、最後に出現した更新世のスミロドンはそうした鞘がなく、剣歯がじかに外に突き出していた。

[編集] 生態

剣歯虎の仲間は、ずんぐりした四肢の特徴から、俊足の中型・小形動物を高速で追跡して捕らえる事は困難であったと考えられ、動きの比較的緩慢な大型動物(ゾウサイの類、メガテリウムの仲間など)を襲ったと考えられる。長大な牙で刺して倒していたと思われるが、大きな牙を大動物に刺すと折れやすく危険であることから、噛み殺すというよりは、柔らかな首に噛みついて失血死させたのだろうと思われている。犬歯は頭部上顎部と歯肉歯根膜を媒介として繋がっているだけで、強い力が加わった場合、抜けたり、梃子作用により局部的に力が加わり上顎骨を破壊する危険性があるからだ。

一方、その牙は死体を切り裂くために使われ、従って剣歯虎は死肉食であったとする見解も一部にある。しかし、古生物学者の鹿間時夫の見解では、攻撃獣の骨は損傷が多いが、腐肉食獣の方は骨に損傷がない。スミロドンの骨には損傷が目立つので、攻撃者だったと思われる(『古脊椎動物図鑑』 朝倉書店、1979年)。

[編集] 関連項目

  • ウンピョウ-現世種の中ではかなり犬歯が発達している。

[編集] 資料

Carbone C, Maddox T, Funston PJ, Mills MG, Grether GF, Van Valkenburgh B. (2009). Parallels between playbacks and Pleistocene tar seeps suggest sociality in an extinct sabretooth cat, Smilodon. Biol Lett.

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