ドライミスト

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ドライミストは、を微細なの状態にして噴射し、蒸発する際の気化熱の吸収を利用して主に地上の局所の冷房を行う装置。水の粒子が小さいため素早く蒸発し、肌や服が濡れることもない[1]。ミストとはのことであり、「噴霧」「霧散布」「ミスト散布」とも呼ばれる。英語では「mist spraying」と言われている[2]。「ドライミスト」は能美防災登録商標である[3]

目次

[編集] 歴史

霧による冷却装置は、古くは千葉県庁(明治43年)や東京大学六角講堂(大正3年)に採用されている[要出典]

ドライミスト発案者は当時名古屋大学教授の辻本誠2002年に参加した屋上緑化に関する会合の際に、手間もコストもかかる屋上緑化の代替手段として直接水を散布し気化熱を利用する方法を思いついた。その後、経済産業省の地域新生コンソーシアム研究開発事業[4]を利用し、名古屋大学清水建設能美防災中部電力川本製作所トーキンとの共同開発を経て実用化にこぎつけた。2007年には、住宅向けの小規模設備も開発されている。

[編集] 冷房効果

能美防災によれば、ドライミストは周辺の気温を2-3度下げることができ、必要なエネルギー消費は家庭用のエアコンの約 1/20 という。

[編集] 散布量

霧の散布量はクスノキ林の真夏の蒸散量(7.5cc/分/m2)を目安に開発されたと言われている。実際の散布量は、要求される冷却効果と設置施設の特性(人体に霧を接触させるか否か、滴下の可否など)を勘案して決定される。噴射される霧の粒径は 16μmである(噴射ノズルから 50mm の位置でレーザーによるフランホーヘル解析、ザウター平均値)。散布に必要なエネルギーは 20.3リットル/分で 3.35kW、上記 7.5cc/分/m2 で換算すれば、1平方メートルあたり 1.24W 程度が設計上の最小値である。

[編集] 主な設置場所

地方自治体としては初めて補助金を設けた[5]東京都では、これを利用して秋葉原クロスフィールド六本木ヒルズ新丸ビルなどに設置されている。また愛・地球博のグローバル・ループで使用されたものは閉幕後愛知県安城産業文化公園デンパークおよび豊田市駅前に移設されている。

2007年8月16日に国内最高気温を74年ぶりに更新した熊谷市では2008年6月16日からドライミスト(冷却ミスト)の自動運転を開始した。設置場所はJR熊谷駅正面口(北口)、南口、ティアラ口(東口)。また、常設ではないが熊谷うちわ祭の期間である7月20日から7月22日や2008年(平成20年)度の高校総体の期間にあわせた7月26日から8月2日にはそれぞれ仮設の冷却ミストを設置する[6]

中部地区では、名古屋大学東山キャンパスにて2カ所、鶴舞キャンパス(医学部)1か所また名古屋駅前ミッドランドスクエア・サンクンガーデン、オアシス21などに設置されている。大阪市水道局は「ドライ型ミスト」の普及活動としてサポート制度を2008年から行っている。

日本国外ではシンガポールの空港および市内で設置されているファンと噴霧ノズルの組み合わせ、フランス国鉄マルセイユ駅の天井部に設置された噴霧ノズルなどがある。

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ "濡れない霧“ドライフォグ”とは?". いけうち (2008-02-23). 2008-09-14 閲覧。
  2. ^ ドライミスト散布によるヒートアイランド抑制に関する研究(The distribution of temperatures at the mist spraying section was complicated)名古屋大学
  3. ^ 商標登録第4947954号
  4. ^ 地域新生コンソーシアム研究開発事業
  5. ^ 環境局 (2006-06-06). "ドライミスト装置設置事業補助金の補助事業者を決定しました". 東京都. 2008-09-14 閲覧。
  6. ^ "天晴!熊谷". あっぱれ!熊谷流. 熊谷市. 2008-09-14 閲覧。

[編集] 外部リンク