打ち水

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打ち水(うちみず)とは、や道路など屋外にを撒く、昔からの日本の風習である。また、その撒く水のことを指す。

目次

[編集] 概要

打ち水には、道路などの埃を抑える効果があり、また夏場には、気化熱を利用し涼気をとるためにも行われる(水1gの蒸発につき約0.58kcalの熱が奪われる)。また、打ち水には場を清める神道的な意味合いがあり、玄関先などへの打ち水は「来客への心遣い」の一つであった。

[編集] ヒートアイランド対策としての打ち水

近年では東京都などの全国の市町村が都市部のヒートアイランド対策として、一斉に打ち水を行うという計画を進めている。また、政府も地球温暖化対策キャンペーンの一環として打ち水を奨励している[1]

これら最近のキャンペーンでは環境に配慮して、出したばかりの水道水を使わず、風呂などの残り水を二次利用が奨励されていることが多い。また近年は水道局もこうした打ち水イベントに取り組みつつある。その一例が下水再生水の無償提供である。下水再生水はそれ自体が飲用できないため、用途が必然的に限られてくるが、その水を水道局が提供し打ち水に役立ててもらおうというもので、雑用水道により配布する水道局が年々増えつつある。 なお、一部のコメンテーターはホースで水を撒くのは逆効果と主張しているが、水道水を使うことの是非はともかく、ホースを使ったからといって冷却効果が落ちるわけでない。

また人間の手による打ち水に加え、一部の都市では保水効果を高めるため道路に追加舗装をしているところもある。散水車を巡回させ水を撒いているところもあるが、中止する自治体も出ている。[2]

日本においてはこのようにキャンペーンとしては流行しているが、打ち水によりヒートアイランド現象を改善できる、とする査読された科学論文は存在していない。

[編集] 方法

涼を取る目的での打ち水は、一般的に朝夕の日が高くない時間に行うのが好ましいと言われている。夏の気温が高い状態で打ち水をしても水はすぐに蒸発してしまい、気化熱による気温上昇の抑制効果が得にくいためである。朝夕の比較的気温が低い時間に行うことにより、その効果を持続させることができる。日本の湿度の高い気候を利用し、除湿機で溜めた水を撒くという方法もある。

[編集] 茶道における打ち水

茶道においては、三露として初水・中水・立水の露地への打ち水が、季節とは関係なく行われる。

茶会や茶事のおり、亭主(主催者)側は、全ての準備がととのい、客を迎えてもよい状態になって初めて玄関に水を打つ。客は玄関に水が打ってあるのを確認して、茶会や茶事を行う家に入っていく。

[編集] 京都における打ち水

1970年代頃まで、京都の町中(まちなか、ここでは、市内の住宅と商家が密集している地区で、かつ伝統的なコミュニティーが残存しているところを指す)では、打ち水はかどはき(自家の前を掃ききよめること)とともに、毎朝の大切な仕事であった。京都では一般的に水まきと呼ばれた。一家の主人や主婦、隠居、子供、奉公人などその家の担当する者が早朝に家や店の前を清掃し、その仕上げとして水をまく。その結果、町内の道路が清められ、しっとりと水を含むという状態になった。道路が凍るおそれのある真冬は行わなかったが、夏場は涼を取る目的で夕方も水まきが行われた。

いわゆる「かどはき」と「水まき」を行うのは自分の家の前だけで、隣家の領域にまで及んでは失礼であるという暗黙の了解があった。家によって朝の清掃の時間は異なるので、自家が早く掃除を済ませたからといって隣家の分まで行うのは、結果的に隣家に心理的な負担を与えてしまうという気遣いからである。

1960年代中頃まではバケツに水をくみ、ひしゃくで水をまくことが普通であったが、1970年代頃になると、水道からホースをひいてまく家も増えた。しかしその後、伝統的なコミュニティーが失われていくにつれ、次第に町内の道路すべてが水をふくんでしっとりとぬれているという状態はなくなっていった。現在(2005年)ではごく少数の伝統をまもる家、老舗などが朝夕の打ち水を行っている。

[編集] その他

江戸時代生類憐れみの令の下では「水中のボウフラが死ぬ」として、打ち水が禁止されていた。

[編集] 脚注

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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