トーマス (きかんしゃトーマス)

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トーマス
汽車のえほん』および
きかんしゃトーマス』のキャラクター
登場(最初) 原作:
汽車のえほん
機関車トーマス
『なまいきなトーマス』
人形劇:
きかんしゃトーマス
第1期 1話
『トーマスとゴードン』
作者 ウィルバート・オードリー
声優 戸田恵子(第1期 - 第8期)
比嘉久美子(長編第2作以降)
プロフィール
性別 男性
生年月日 1913年12月25日
車軸 0-6-0
車体番号 1
車体色
形態 タンク蒸気機関車

トーマス英語: Thomas the Tank Engine)は、イギリスの幼児向け絵本『汽車のえほん』、またその映像化作品『きかんしゃトーマス』に登場する擬人化された機関車および映像化作品の主人公である。ソドー鉄道を走るタンク蒸気機関車として設定されている。

概要[編集]

ウィルバート・オードリー原作の絵本『汽車のえほん』とその映像化作品『きかんしゃトーマスとなかまたち』に登場する蒸気機関車であり、映像化作品においては主役の立ち位置にある。彼が主役になったのには映像化を企画した際に「主役を立てた方が番組が分かり易くなり人気が出るのではないか?」という考えがあったためである。結局、この番組の制作を企画したブリット・オールクロフトが主役の位置をトーマスにした。彼女曰く「だってトーマスは車体番号がナンバー1だもの、この作品のヒーローにふさわしいわ!」とのこと[1]

性格[編集]

元気を絵に書いたような性格。いたずら好きな所もあるが基本的には役に立つ機関車になれるよう日夜頑張っている。他の機関車にはあまり見られない性格的な特徴は、語尾に「〜だぜ」と付けていたのもほとんどが「〜だね」に変更されて、台詞全体が比較的穏やかになっている。第4期では他の機関車たちに、こうざん鉄道の話をしたりと初期の彼では考えられないほど、大人で知識的に成長しているが、支線の自慢をパーシーにした際に第1、2期を彷彿とさせる毒舌を披露した。第5期以降は初期ほどの荒っぽい性格を見せることはなくなったが、それらの性格が完全に払拭されるのは、HIT社の教育的方針が強くなる第9期以降のこととなる。CG期の13期以降も穏やかさが続いたが、17期以降からはかすかながら久しぶりに毒舌を披露、穏やかさを含めこれ以降その性格を両立するようになった。また、アニーとクララベルに対してもその性格で結果彼女達が悲惨な目にあったためか、それ以降からは、アニーとクララベルを大事にするようになった。

人形劇での主役作品[編集]

シーズン 話数 サブタイトル 備考
第1期 第1話 トーマスとゴードン 記念すべき第一声が主人公らしからぬ「起きろよ怠け者! 僕みたいにちゃんと働けよ!」
第5話 トーマスのしっぱい ヘンリーに変わって初めて大型客車を牽引する。しかし、連結器が外れており、途中まで客車を引かずに走ってしまった。話の最後には休んでいたはずのヘンリー、さらにジェームス(因みにジェームスはこれが人形劇においての初台詞であった)にからかわれることになってしまった。
第6話 トーマスのさいなん 貨車に初めてイタズラされ、駅をオーバーランしてしまうが車止めによってなんとか停止、その後トップハムハット卿に叱られてしまった。
第11話 とりのこされたしゃしょう 非常に時間にシビアな面が垣間見える。
第12話 トーマスとさかなつり これより後に多方面の意味で魚が嫌いとなる。(魚がボイラーに生きたまま入って暴れたため)。
第13話 トラクターのテレンス この時点で雪かきを好んでないことが分かる。
第14話 トーマスとバーティーのきょうそう 原作者がソドー島の路線図を考えるきっかけとなった。
第22話 トーマスとけいさつかん この回よりファークアー線の専属運用を行わなくなる。
第24話 トーマスのクリスマス・パーティー キンドリー婦人へクリスマスのプレゼントを提案する。
第26話 あなにおちたトーマス 実際に起きた事故に基づいており、本物は200mの穴に落ちている。(この前の話ではゴードンが沼にはまっており、結果ゴードンをからかっていたトーマスも同じような目に遭うこととなる)。

誕生の経緯[編集]

1942年クリスマスのこと。『汽車のえほん』の原作者であるウィルバートは、息子のクリストファーにエドワードと貨車と客車の玩具をプレゼントすることにした。ウィルバートは木材を使った加工製品の制作力に非常に長けていたため、自分でそれらの玩具を制作し、プレゼントした。

それを手にとったクリストファーは大変喜び、続いて「ゴードンのおもちゃが欲しい」とウィルバートにせがんだ。しかし、さすがのウィルバートにもゴードンの制作は非常に困難でありゴードンの制作は断念せざるをえなかった。しかしその代わりとして、車軸配置0-6-0の蒸気機関車の玩具を制作しクリストファーにプレゼントした。クリストファーは、その木製の機関車に閃きで『トーマス』と命名した。これがトーマスの誕生であった。

側面に描かれたNWの文字は〈NO Where〉の略、つまり無所属を表している。

なぜ側面の数字を1にしたのかということについて、ウィルバートは下のように発言している。

絵を描いた経験が殆どない私が容易に書くことができるのが『1』だったのさ。恐らく、『2』なら上手に書けなかったね。

Rev・W・オードリー

運用[編集]

島の西部に水色で表されているファークアー線がいわゆるトーマスの支線

元はナップフォード駅から始発する機関車たちの客車を集める仕事や貨車の入れ替えなどを中心に行っていた。

仕事をこなしてゆくうちにハット卿からの信頼が厚くなり自分の支線を持つようになり、そこで仕事を行うようになる。支線の仕事を持たせてもらったのと同時に専用客車のアニーとクララベルも授かった。

しかしファークアーまでのこの支線には路面区間があったためトビーのような走行板をつけないトーマスの走行に文句をつける警官が登場。程なくして支線専用での運行は行わなくなるが、その後もファークアー線での運用は継続(その後路面区間は解放。最後の地点の石切り場はファーカー採石会社となり、そこの所属にメイビスが入る)。第2期のナレーションでは長年支線を走っていると言及されている。

また、フアークアー線をはじめとした他の支線や本線の駅構内での貨車の入れ替え作業なども行う。その他にも本線での短い列車の牽引を行ったり、親友であるパーシー(では手に負えない場合のみ)の夜行郵便列車の牽引のための運行もしている。

モデル[編集]

トーマスはもともと先述の通り、モデルのない木製の蒸気機関車の玩具にすぎなかった。クリストファーの頼みで『汽車のえほん』にトーマスを登場させることになったものの、そのまま登場させるのはいかがなものかと思ったオードリー牧師は、手元にあった写真の中から一台の蒸気機関車を選び出しそれをモデルにすることにした。

そのモデルとなった蒸気機関車は、1923年の4大鉄道化の際にサザン鉄道(SR)を形成した鉄道のひとつであるロンドン・ブライトン・アンド・サウスコースト鉄道(LB&SCR)で使用されたサイドタンク式[2]の蒸気機関車LB&SCR クラスE2型である。

E2型は、1913年から1914年の1年間の間に5両が製造された。その後、水の積載量を多くするためにタンクが改良され、1915年から1916年の間にさらに5両が製造された。実際にトーマスのモデルとなったのは、このタンク改良後のE2型である。タンク機関車であるため長距離走行は行わず、駅構内、操車場や港、造船所などの入れ替え作業用機関車として活躍していた。1950年代にイギリス国鉄 07型ディーゼル機関車が登場し、仕事をすべて07型に奪われてしまったE2型は1963年までには全て廃車されてしまった。廃車後の保存はなされず、全車解体処分とされており、つまり現在では1台も現存していない。

また一時期、トーマスのモデルはLB&SCR クラスA1型蒸気機関車といわれていた時期があった。E2型と比べると、主なパーツの設置箇所はほぼ同一ではあるが、パーツ個々の形はだいぶ異なる。またA1型をモデルとした機関車『ステップニー』が汽車のえほん(きかんしゃトーマスとなかまたち)には登場する[3]

日本語吹き替え版声優[編集]

フジテレビKIDSが放送版権を持ち、『ポンキッキシリーズ』内で放送されていた第1シリーズから第8シリーズ(1990年 - 2007年)までの15年間は女優業も営む戸田恵子が声を演じていた。放送版権がソニーCPへ変換されてからは比嘉久美子が吹き替えを担当している。

出典[編集]

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  1. ^ きかんしゃトーマス製作者インタビュー
  2. ^ 絵本の原題は「Thomas The Tank Engine」(タンク機関車トーマス)
  3. ^ メディカルアート『機関車トーマスたちのモデルになった機関車たち』