ジョン・マッキューアン

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ジョン・マッキューアン
バンジョーを弾くジョン・マッキューアン
基本情報
生誕 (1945-12-19) 1945年12月19日(78歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国カリフォルニア州オークランド
ジャンル カントリーフォークフォークロックブルーグラス
職業 ミュージシャン、シンガー、プロデューサー
担当楽器 バンジョー、ギター、マンドリン、フィドル、ピアノ、アコーディオン、ボーカル
活動期間 1965年 – 現在
レーベル Cheskyワーナー・ブラザースヴァンガード、Cedar Glen、Planetary、Aix、Rural Rhythm
共同作業者 ニッティー・グリッティー・ダート・バンドスティーヴ・マーティン
公式サイト www.johnmceuen.com ウィキデータを編集

ジョン・マッキューアン(John McEuen、1945年12月19日カリフォルニア州オークランド生まれ)は、アメリカ人フォーク・ミュージシャンにしてニッティー・グリッティー・ダート・バンドの創設メンバー。

キャリア[編集]

ソロ活動[編集]

ジョン・マッキューアンはカリフォルニア州オークランドに生まれた。1964年にディラーズ英語版の演奏を見た後で、最終的にフィドルとマンドリンに興味を抱いた[1]。1986年、ダート・バンドでの20年にのちに、マッキューアンはソロ・キャリアへと歩みを進めた。1991年から1997年にかけて、ヴァンガード・レコードから4枚のアルバムをリリースした。映画とテレビ向けに作曲し、マイケル・マーティン・マーフィー英語版の5枚のアルバムを含む数人のアーティストのアルバムにゲスト出演した。その後、2001年にダート・バンドに復帰した[1]。ジョンは2017年に再びバンドから離れた

ニッティー・グリッティー・ダート・バンド[編集]

ニッティー・グリッティー・ダート・バンドのルーツは3つの異なる場所を起源にしている。1つ目は高校の同級生だったジェフ・ハンナ(ギター/ボーカル/ウォッシュボード)とブルース・カンケル(ギター/ボーカル/サックス/カズー)が1960年代前半に南カリフォルニアで結成したデュオである The New Coast Two であり、[フォーク]の側面を持ち込んだ。ジミー・ファッデンはハーモニカで[ブルース]の貢献をもたらし、レス・トンプソンとジョン・マッキューアン(レスは彼らの最初のグループだった Willmore City Moonshiners から以前のバンド仲間を勧誘した)が[ブルーグラス]とアパラチアの側面をもたらした。このような形成期の間に(ギタリスト/シンガーのラルフ・バーは初期のメンバーに含まれている)、1966年に彼らはフォーク=ロック=カントリーのグループであるニッティー・グリッティー・ダート・バンドを結成した。ジョンは兄のビルにマネージメントを任せ、彼らのキャリアがスタートした。1967年2月、バンドはマイナーヒットとなった "Buy for Me the Rain" とファーストアルバム『ニッティー・グリッティー・ダート・バンド英語版』をリバティー・レコードからリリースした。

その後の3枚のアルバムからはヒットが出ず、バンドはパラマウント映画の『ペンチャー・ワゴン』(リー・マーヴィンクリント・イーストウッドが出演)のミュージカルの鉱夫役でオーディションを受けて合格した。撮影セットでの4か月間は、ジェフ・ハンナが始めたバンドを解散に追い込んだ。6か月後にジェフとジョンはPOGO(後のPOCO)を見て、お互いに「バンドを元に戻そう」と語り、ウィリアム・E・マッキューアン英語版のプロデュースで『アンクル・チャーリーと愛犬テディ』が生み出された。『チャーリー』にはジェリー・ジェフ・ウォーカーの「ミスター・ボージャングルス」のカバー、ケニー・ロギンズの「プー横丁の家」、マイク・ネスミスの「サム・オブ・シェリーズ・ブルース」と言った、1枚のアルバムからの3曲のヒット曲が収録されていた。

1970年にナッシュビルのヴァンダービルト大学でのニッティー・グリッティー・ダート・バンドで出会ったあと、ジョンは1971年6月にバンジョー奏者で新しい友人のアール・スクラッグスにバンドと一緒にレコーディングしないかと持ち掛けた(アールの息子のゲイリーが、その夜はグランド・オール・オプリではなく、このコンサートに行くように勧めていた)。 一週間後にドク・ワトソンにも同じ提案をして、双方から快諾された。 ビルとジョンのマッキューアン兄弟は、2人に問いかけてから8週間後に、彼らがカリフォルニア州ロングビーチで演奏していたエレクトリックなフォーク=ロックとは異なる、アコーステックの伝統的なブルーグラスとカントリー・ミュージックをレコーディングするというアイデアとともに、バンドに対してナッシュビルでのレコーディングを提案した。

そして、彼らが見落とされていると感じていた、ナッシュビルの一部に敬意を表して、その結果として、アール・スクラッグスロイ・エイカフマール・トラヴィス英語版メイベル・カータードク・ワトソンバッサー・クレメンツジミー・マーティン英語版およびバッシュフル・ブラザー・オズワルト英語版と言ったカントリー・ミュージシャンがゲスト出演した三枚組アルバム『永遠の絆英語版』(1972年)が生み出された。アルバムは評論家及び一般からの称賛を受け、ゴールドディスクに認定され、その後プラチナ認定を受けた。このアルバムはグラミー栄誉の殿堂と議会図書館に収められている。1977年、バンドはアメリカのバンドとして初めて旧ソビエト連邦でツアーを行った。

 スティーヴ・マーティン[編集]

ジョン・マッキューアンはスティーヴ・マーティンを、ときどきバンジョーを教えていた高校時代から知っていた。1978年、マーティンから彼のコミカルで目先の変わった "King Tut"" と言う曲のバックバンドをやらないかと持ち掛けらえた。マーティンのボーカルで、ダート・バンドは Toot Uncommons と言う別名でこの曲を録音した[1]

マッキューアンはマーティンのアルバム The Crow: New Songs for the 5-String BanjoRounder、2009年)をプロデュースし、演奏もでも参加した。アルバムは7か月にわたって1位となり、グラミー賞最優秀ブルーグラスアルバムを受賞した[1]

マッキューアンは2018年に The Life I've Picked - A Banjo Player's Nitty Gritty Journey と題した自伝を出版した[2]

共演者[編集]

マッキューアンが共演したアーティストの一部: デヴィッド・ブロムバーグドリー・パートンスティーヴ・マーティンウィリー・ネルソンビル・ワイマンロレッタ・リンジョニー・キャッシュジューン・カータージェリー・ガルシアフィッシュジェリー・ジェフ・ウォーカーケヴィン・ニーロンレス・デューデック英語版アリソン・クラウスジャクソン・ブラウンビル・コスビースティーヴン・ライトトミー・リー・ジョーンズシシー・スペイセクリンダ・ロンシュタットエリック・アンダースン英語版レオン・ラッセルリトル・リチャードメイベル・カーターリヴォン・ヘルムクリス・クリストファーソンボブ・ディランケニー・ロジャーススティーヴ・ヴァイドク・ワトソンジミー・バフェットスマザーズ・ブラザーズ英語版ローワン&マーティン英語版メアリー・チェイピン・カーペンター英語版アラン・アーキンボビー・シャーマン英語版ディアナ・カーター英語版ホセ・フェリシアーノオールマン・ブラザーズ・バンドジョン・デンバーロイ・エイカフアール・スクラッグスジャック・ベニーグレン・キャンベルスティーヴ・グッドマン英語版ウェイロン・ジェニングスロビン・ウィリアムズリトル・リヴァー・バンド英語版ザ・バンドマーシャル・タッカー・バンド英語版ビッグ・ヘッド・トッド・アンド・ザ・モンスターズ英語版ドゥービー・ブラザーズアンディ・ウィリアムズマール・トラヴィス英語版バッサー・クレメンツディジー・ガレスピーオズモンド・ブラザーズエヴァリー・ブラザーズクリスタル・ゲイルゲイリー・モリス英語版ダグ・カーショウ英語版マイケル・マーティン・マーフィー英語版ドアーズドノヴァンリー・マーヴィンランブリン・ジャック・エリオットデヴィッド・アムラム英語版アーロ・ガスリー英語版アメリカビル・モンローアスリープ・アット・ザ・ホイールエアロスミス クリス・シーリマーク・オコナー英語版ライル・ラヴェットゲイリー・ビジートム・ペティザ・グレート・ゴンゾポール・ウィリアムズ

受賞と表彰[編集]

  • グラミー賞最優秀ブルーグラス・アルバム:スティーヴ・マーティンのThe Crow: New Songs for the Five-String Banjo
  • グラミー賞最優秀カントリー・インストゥルメンタル・パフォーマンス:ニッティー・グリッティー・ダート・バンドのEarls Breakdown
  • エミー賞ノミネート:The Wild WestBraving Alaska
  • 全米バンジョー博物館英語版栄誉の殿堂入り英語版[3]
  • Independent Music Award for Best Americana Album, "Made in Brooklyn"[4]
  • Western Heritage Wrangler Award
  • IBMA, Recorded Event of the Year
  • Surround Music Awards, Best Additional Features

ディスコグラフィ[編集]

アルバム[編集]

タイトル US Country レーベル
1985 John McEuen 49 Warner Bros.
1991 String Wizards Vanguard
1993 String Wizards II
1996 Acoustic Traveller
1997 String Wizard's Picks
1999 Round Trip: Live in L.A. Cedar Glen
2000 Stories and Songs Planetary
2002 Nitty Gritty Surround Aix
2007 Vanguard Visionaries Vanguard
2012 The McEuen Sessions: For All the Good Mesa Blue
2016 Made in Brooklyn Chesky

シングル[編集]

Year Single US Country Album
19 "Blue Days Black Nights" 81 John McEuen

脚注[編集]

  1. ^ a b c d John McEuen | Biography & History”. AllMusic. 2017年1月7日閲覧。
  2. ^ The Life I've Picked”. 2018年9月13日閲覧。
  3. ^ American Banjo Museum”. American Banjo Museum. 2017年11月21日閲覧。
  4. ^ http://independentmusicawards.com/16th-independent-music-awards-winners/

外部リンク[編集]