イラク韓国人会社員殺害事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

イラク韓国人会社員殺害事件(イラクかんこくじんかいしゃいんさつがいじけん)とは、2004年5月に発生した、国際的テロ集団であるアルカーイダの有力者であるヨルダン人幹部アブー=ムスアブ・アッ=ザルカーウィーが率いているとされるタウヒードとジハード集団(直訳:神の唯一性と聖戦)(のちにイラクの聖戦アル=カーイダ組織に名を変える)を名乗るグループによって韓国人の貿易企業通訳担当会社員(当時34歳)が殺された事件である。

事件の概要[編集]

2004年5月31日に、韓国系貿易企業の通訳担当社員が、バグダッドからファルージャ付近の米軍基地に向かう途中で行方不明になる。6月3日、人質拉致のビデオテープを入手したAP通信記者が拉致事実について韓国政府外交通商部に問い合わせたところ、政府担当者は拉致事件を知らないと回答。6月18日、韓国政府、イラクへの3,000人追加派兵を決定。6月20日、カタールの衛星テレビアルジャジーラが、韓国人1人が拘束され、助けを訴えながら韓国政府にイラクでの撤退を求める姿を撮影したビデオテープを放映。6月21日、韓国外交通商部(外交部)の張在龍本部大使を団長とした政府対策班をイラク現地に派遣、また、任洪宰イラク駐在韓国大使を窓口に、イラク現地で多数のチャンネルを通じた釈放交渉を試みる。6月22日、韓国政府当局者と盧武鉉大統領が、イラクで当該韓国人の死体が発見された事実を知る。発見された遺体は頭部を切り落とされ、爆発物(ブービートラップ)が仕込まれていた(米CNNの報道)。

政治問題化[編集]

韓国政府は6月3日のAP通信社からの問い合わせから、6月17日の犯行声明までの間、具体的な対策をとっていない疑惑があり、のちに問題化した。

世論の動向[編集]

韓国国民の世論はイラク派兵の是非で意見が割れた。殺害後も派兵に反対するデモがさらに増した。

彼の死があまりにも惨いので 韓国政府は、彼が殺害される映像をネットで流した場合の悪影響を考え、ネットで映像を流した場合、強力に罰すると発表した。また、彼の死に抗議してコーランがソウル市内で燃やされる事件も発生した。

追悼[編集]

  • 2004年6月23日、光化門で追悼キャンドル集会、一般市民ら3,000人が参加。
  • 2004年6月26日、日本でもピースナウ・コリア・ジャパン主催の「追悼日韓同時キャンドルアピール」が東京都新宿東口駅前広場で行われた。

関連する事件[編集]