かげろうお銀

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かげろう お銀(かげろう おぎん)は、TBS系列の時代劇水戸黄門』の第16部1986年放映)から第28部2000年放映)に登場する架空の忍者くノ一)。配役は由美かおる

本項では、第29部2001年放映)以降に登場し、お銀と同様に由美かおるが演じる後継キャラクター・疾風のお娟(はやてのおえん)についても記述する。

目次

[編集] 設定・横顔

大和国(現在の奈良県)・月ヶ瀬村[1]出身。伊賀忍の上忍三家の一角である藤林一門の頭領・藤林無門(佐野浅夫)の孫娘。今でこそお銀で通っているが、当初は「かげろう」が忍びの間での通称であった。

向こう見ずでサッパリとした性格。助三郎に気があるらしい。情に厚い性格がいまいち忍向きではないと又平が漏らしていた。時に、忍びの掟で自決を遂げる忍者達の無情な末路に遭遇しては、忍びの道の厳しさに苦悶する一面も見せる。

初登場は上述の通り第16部第1話である。困窮する藤林一門の再興を果たすべく、何者かが懸けた500両の賞金を目当てに配下の火薬使いである煙の又平せんだみつお)と組んで水戸黄門・光圀西村晃)の命を狙い、光圀一行の目的地に先回りして立ちはだかる。しかし、第9話で祖父・無門に一喝され、またお銀が自分を狙っていた事情を知ってこれを赦した光圀の寛大さに触れたことで己の不明を恥じて光圀一行に加わり、以後も一行にとって不可欠な存在となった。 第11話で水戸老公一行に追いつき、伴をすることを許されている。第14話では又平も追いついてきて、一行に加わる。ただし、第16部においては毎回登場していたわけではなく、風車の弥七とお銀・又平コンビの少なくともどちらかが登場する形になっていた。

第16部最終回では助三郎の妻・志乃と初めて顔を合わせた(第1回にも志乃は登場していたが、お銀とは顔を合わせていなかった)折に志乃の誤解を招いて喧嘩になっているが、仲直りし、志乃の最後の登場となった第17部第1話では志乃とすっかり親しくなっており、志乃が霞のお新にお銀を紹介した。その折に、水戸老公の供をしてきた先輩くの一であるお新から激励されている。

煙の又平は第17部第1話で命を落とし、第9話で又平の仇を討った。なお、このシリーズ以後、お銀と柘植の飛猿野村将希)は毎回出演している(第25部で、弥七の過去のエピソードが描かれた回には2人とも出演しなかった)。

普段は鳥追い(三味線奏者)に扮して助さん格さんうっかり八兵衛らの光圀一行と行動を共にすることも多いが、少し離れて行動し、同じ伊賀忍である風車の弥七中谷一郎)・柘植の飛猿野村将希)らと共に別働隊として諜報活動に当たることも少なくない。

戦闘スタイルは忍者刀や蹴りが主で、鳥追いの姿の場合は三味線による打撃やを手裏剣のように扱う。また、この簪は忍びの姿でも使う場合もあり、弥七が使う風車のように矢文として活用したり錠前を解除する際にも使われる。稀に忍術を応用したとみられる、手妻(奇術)を行うことがある。

[編集] 諜報活動

お銀は劇中で専ら、色仕掛けで悪人に迫り上機嫌にさせたところで悪事を聞き出すパターンの諜報活動を行っている。その中でも、特に入浴シーンはお銀の代名詞とも言える存在になっており、番組中では終盤に印籠を出すシーンと並んでお銀の入浴シーンは視聴率が瞬間的に上がるとされていた[2]

お銀の諜報活動は概ね、以下の4パターンのどれかに分類される。

  • パターン1(入浴)
お銀が小汚い村娘に扮し、代官や悪徳商人の屋敷に「下働きがしたい」と言って上がり込む。最初は用心棒との押し問答になるが悪人の目に留まり、汚れを落とすために風呂へ案内される。悪人はお銀と混浴すべく風呂場へ上がり込むが、お銀が振り向くと忍術により湯が波しぶきを上げて悪人へ襲いかかり、悪人がパニックになっている所で飛猿が現れて悪人を気絶させる。この他に、お銀が入っていたはずの風呂場に何故か悪人の夫人が入っていて、お銀の名前を呼んだことを問い詰められるパターン等も存在する。
悪人同士が謀議をしている所に芸者・銀奴(ぎんやっこ)として登場(お娟になってからは、娟奴(えんやっこ)として登場)。睡眠薬を入れた酌を注いで上機嫌になっている所で悪事を聞き出すが、酔った勢いで床へ引きずり込まれそうになりまずいと思った所でようやく睡眠薬の効き目が現れて悪人が熟睡し、「危なかった」とつぶやく。飛猿がいたときには、実際に睡眠薬を調合した飛猿に対し、薬の効きが遅いことをとがめることもあった。時には睡眠薬を使わず、「汗を流したい」と言って悪人を風呂に誘い、パターン1の入浴シーンになることもある。
  • パターン3(壺振り師)
丁半博打が行われる賭場に壺振り師として現れ、サイコロの目を胴元がリクエストした通りに出してみせるが(さらにゾロ目でサイコロを積み、実力がある事を見せつける事もある)、いざ客を入れた本番になると胴元にいかさま賭博の疑念が向けられるような目を連発する。なお、お銀が壺振り師に扮する際の口上では「紀州生まれ」を称している。
  • パターン4(真夜中の声かけ)
真夜中に、酒に酔った悪人の手下を見つける。「私と飲み直さない」等と誘い出し、言葉巧みに手下から悪事を聞き出すパターン。

[編集] かげろう忍法帖

1995年には第23部第24部の合間にお銀を主人公とするスピンオフ作品水戸黄門外伝 かげろう忍法帖』が制作された。詳細は作品の項目を参照。

[編集] 疾風のお娟

第28部で佐野浅夫が3代目光圀を降板し、第29部石坂浩二が4代目光圀に起用されたことに伴いキャストがほぼ総入れ替えとなったが、由美かおるだけは疾風のお娟役としてレギュラーに残り、第41部まで出演していた。第42部では初回に出演し、一度は一行の旅に加わることを志願したが、光圀(里見浩太朗)の説得により旅には加わらず、かねてよりお娟に好意を寄せていた翁屋与右衛門(前川清)と結婚し、与右衛門と共に江戸に残ることとなった。なお、その後はお娟の代役として風車の弥七内藤剛志)と知り合いで忍びの血を引く信州の問屋の娘であり、棒術を得意とする雛形あきこ[3]が一行に加わり、光圀の警護に当たることとなった。なお2011年12月19日の最終回スペシャル(単発)では久しぶりに姿を見せた。

お娟は伊賀忍でなく風魔一門の山賊に育てられた女風魔の頭領で、せん(清水あすか)・みつ(児玉百合香)・ひで(尾上彩)のくノ一3名を配下とする。第29部ではお銀のイメージを払拭するためか男物の忍装束を身に付ける事や普段から男言葉を使っており、お銀のように色仕掛けを用いた諜報活動をすることも稀であったが視聴者の評判が芳しくなかったためか第30部ではお銀に近い忍装束に戻り、入浴シーンを始めとする色仕掛けを用いた諜報活動の機会も再び増加。配下のせん・みつ・ひでは第30部を最後に登場しなくなり、第31部以降におけるお娟の役回りはお銀時代とほぼ変わらなくなっている。

第38部2007年放映)以降では、お銀の頃には余り見られなかった他のゲスト出演者と共に入浴するシーンも増えており、これまでに小沢真珠磯山さやか山口あゆみ安達祐実らが劇中でお娟と共に入浴している。第39部2008年放映)ではお銀時代からの入浴シーン通算回数が200回に達し「1ドラマシリーズにおける1俳優の入浴シーン放映回数の世界最多記録」としてギネス・ワールド・レコーズに申請する予定であることが発表された。

なお最終回スペシャルの舞台設定は最期の旅(第43部)から数年後となっており、夫である翁屋与右衛門(前川清)は既に亡くなっている。お娟はその跡を継ぎ、高松で商人の女将として過ごしていた。

[編集] お銀とお娟

出自が異なるので当然ながらお銀とお娟は別人だが、次第に両者の区別があいまいにされてきたとも言える。1,000回記念スペシャルにおいて、お銀の仲間であった柘植の飛猿が駆け付けた時に、お娟が飛猿に「よく来てくれたね」と感謝の言葉をかけたり、その後のシリーズでもうっかり八兵衛がお娟に懐かしげに言葉をかけるなど、2人が同一人物であるかのような描写がなされた。さらに、お銀自身の再登場がない事と、お娟の嫁入りの際に光圀へ長年世話になった事への感謝の言葉から、お銀とお娟のキャラクター設定は統一されたともとれる。

[編集] キャラクターグッズ

アルフレックス2002年に可動式フィギュアの「かげろうお銀 アクションフィギュア」2種類を発売している。「くノ一バージョン」は忍装束のお銀を再現しており、小道具としてや『かげろう忍法帖』に登場した光圀が各国の大名に宛てた書状(巻物)が付属している。もう一種類の「鳥追いバージョン」は旅姿のお銀を再現したもので、三味線が付属している。この他、フィギュアと組み合わせて使用する小道具各種が「かげろうお銀 湯煙セット」として別売されている。

これとは別に、タカラ(現タカラトミー)が2003年に発売したフィギュア付き入浴剤「水戸黄門 黄金の湯」ではシークレットフィギュアとしてお銀の入浴シーンが用意されている。

[編集] 脚注

  1. ^ 『かげろう忍法帖』第1話より。現在は奈良市の一部となっている月ヶ瀬は大和国の東端にあり、歴史的に隣接する伊賀国との関係が深い地域である。
  2. ^ 水戸黄門 視聴率アップの秘密兵器は小沢真珠の入浴シーン!?内外タイムス
  3. ^ なお、雛形は第41部で光圀の命を狙う虚空無幻斎(大沢樹生)の配下のくノ一・役でゲスト出演している。
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