スピンオフ

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スピンオフ (英:spin-offまたはspinoff) の語義としては派生的に生じることや派生により生じた物、副産物などをさす。転じて、各分野における特定の派生現象や派生物をさす。異なる概念が同じ用語を使用しているため、詳細はそれぞれの節にしるす。

また、分野によっては同義語や類義語として使用される言葉にスピンアウト (英:spin-outまたはspinout) がある。これは本来は自動車スピンしてコースから飛び出すことをさし、「飛び出す」の意味から転じて、特定の派生現象をさす場合がある。スピンオフ (ビジネス)スピンオフ (作品制作)の各項を参照。

目次

[編集] スピンオフ (科学技術)

科学技術分野におけるスピンオフとは特定の分野で開発された技術を民需に転用すること。または転用された技術を利用して生産された民需製品(スピンオフ製品とも呼ばれる)のこと。特に国家的研究開発機関の開発技術(軍事技術開発、宇宙開発自然科学研究など)の民間への転用をさす場合が多い。

対義語としてはスピンオン(spin-onまたはspinon)があるが、これは民間の技術(民生技術)を軍事技術に転用する場合をさす。

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[編集] スピンオフ (ビジネス)

経営経済ビジネス分野におけるスピンオフとは、広義には既存の企業組織(以下、便宜上「親会社」と呼ぶ)の一部を分離し、独立した別の企業や組織とすることをさし、スピンアウトも同義語として使われる。子会社化、分社化などとも呼ばれる場合もあるが、通常子会社よりスピンオフの方が親会社との関係が薄い(独立性が高い)。

狭義には、親会社がその一部を分離し、親会社との関係が深い(株主が共通している、ブランドを継承または利用しているなど)別会社とすることをスピンオフとし、親会社の一部が親会社から分離し(飛び出し)、親会社との関係が薄いか全くない別会社を興すことをスピンアウトとして区別する。

大企業がベンチャービジネスを積極的に実施するためにスピンオフをおこなう場合も多く、ベンチャー企業には新規創業以外に既存企業からのスピンオフで成立したものも多い。

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[編集] スピンオフ (作品制作)

作品制作の分野におけるスピンオフとは、既存の作品(本編)から派生した作品全般を指す。または、そうして制作された派生作品(スピンオフ作品とも呼ばれる)のこと。日本ではテレビドラマや映画漫画などの派生作品によく使われる。

元々はラジオドラマテレビドラマなどから別番組が派生することをさす英語。外伝作品、または続編などとも訳されることがあるが、単純に外伝とスピンオフを同義にとらえるのは誤りである。

本編と同じ媒体で制作されることが多いが、異なる媒体で制作される場合もある(テレビドラマから映画へのスピンオフなど)。この場合、物語の焦点が本編とは異なる点で、一般的な映画化やドラマ化、漫画化などとは区別される。

[編集] 日本での広がり

日本においては外国(特にアメリカ)映画などを扱う業界では比較的以前から使われていた言葉だが、一般には馴染みの薄い言葉であった。マスメディアによって「スピンオフ」という言葉が頻繁に使われ、一般に知られるようになったのは2000年代の半ば以降である。当時、企業の統廃合や分離が頻繁に行われ、まず、ビジネス用語としてのスピンオフが知られるようになっていた。

その上で、2005年にヒットした映画『交渉人 真下正義』がテレビドラマ『踊る大捜査線』シリーズの「スピンオフ・ムービー」であると宣伝されていた[1]ことが、作品制作における「スピンオフ」という言葉を広く定着させるきっかけとなった。それまで、外国映画の解説文中で見かける程度であったこの単語は、以後、各所で使われる言葉となっていった。

[編集] スピンアウト (作品制作)

ビジネス用語としてのスピンアウトが広義にスピンオフと同義であることから、作品制作においてもスピンオフの同義語としてスピンアウトが挙げられることがあるが、これは英語の用法として誤りである。

しかし、それとは別に同人誌などであつかわれるアニメや漫画のパロディなどの二次創作スピンアウトと呼ぶ場合がある。これはビジネス用語としての狭義のスピンオフとスピンアウトから転じたものである。

本編に準じる設定、本編の著作者や著作権者が制作したものや公式とされるもの(親会社との関係が深いもの)である「スピンオフ」に対して、本編にこだわらない設定、第三者が制作したものや非公式なもの(親会社との関係が薄いか全くないもの)である「スピンアウト」という使い分けである。Web上などで散見されるこれは、英語の用法としては本来誤りであるが、ビジネス用語の転用としては誤りとは言い難い。

なお、英語で使用される用法として、著作権者の公認を得ないで製作した「パクリ」に近い映画作品を「リップオフ」と呼ぶことがある。最低映画を選出するゴールデンラズベリー賞にも「リメイク・リップオフ部門」が存在する。

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[編集] 脚注

  1. ^ 当時の記事(東宝 映画トピックス 2004年8月25日)。製作発表時から「スピンオフ・ムービー」と強調されている。