投げ技
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投げ技(なげわざ)は、相手の身体の一部をつかんだり、相手から掴まれたりした接触状態から、押す・引く・ひねるなどの力を加えて体勢を崩し、投げ倒す技の総称。レスリングや柔道、合気道など、多くのスポーツや格闘技、武道などに含まれる。
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[編集] 概説
[編集] 競技の中での投げ技
試合において、投げ技は一本やポイントをとったり相手の反撃体勢を失わせてルール上の勝利条件としたり、あるいは寝技につなげていくために使用される。
[編集] 危険性と安全性の確保
競技において投げ技の安全性を確保するには、投げ技を受ける(かけられる)側がきちんと受身の修練を積んでいる必要がある。そうでなければ頭部を強打し脳挫傷となったり、捻挫や脱臼するなどして重大な負傷を負う危険性が高いからである。ただし、試合や競技会において、投げ技により重傷を負う選手は殆どいない。そうした訓練が行き届いていることもあるし、またそれらの投げ技が、相手を負傷させずに投げ倒せるように工夫されているからである。
[編集] 柔道
柔道において創設者嘉納治五郎は「起倒流を学んで投技の妙味を悟って以来,柔道の技術方面の修行に投技の特に重んべきことを信ずるに至」(「講道館柔道の発達史」『新日本史』1925年、『嘉納治五郎著作集第2巻 柔道編』1983年 146ページ)とし、「乱取りにおいては立勝負に重きをおき,寝勝負は比較的軽く見るを適当とする」(『嘉納治五郎著作集第2巻 柔道編』1983年 274ページ)とした。
なお、柔道の「投技」という技の分類においては関節を極めながら投げると反則ではないが投げ技とはみなされない。
立ち技と捨身技に分かれ、更に立ち技には手技(てわざ)16本、腰技(こしわざ)10本、足技(あしわざ)21本が、捨身技には真捨身技(ますてみわざ)5本、横捨身技(よこすてみわざ)14本がある。
[編集] 補足
希に勘違いされるが、漫画柔道一直線に出てくる地獄車はフィクション上の必殺技であり、正式に定義された技ではない。
[編集] 外部リンク
[編集] 立ち技
[編集] 手技16本
- 一本背負投(いっぽんせおいなげ)
- 踵返(きびすかえし)
- 肩車(かたぐるま)
- 小内返(こうちがえし)
- 朽木倒(くちきたおし)
- 双手刈(もろてがり)
- 帯落(おびおとし)
- 背負投(せおいなげ)
- 背負落(せおいおとし)
- 隅落(すみおとし)
- 掬投(すくいなげ)
- 体落(たいおとし)
- 内股すかし(うちまたすかし)
- 浮落(うきおとし)
- 山嵐(やまあらし)
- 帯取返(おびとりがえし)捨身技から移動
[編集] 腰技10本
- 跳腰(はねごし)
- 払腰(はらいごし)
- 腰車(こしぐるま)
- 大腰(おおごし)
- 袖釣込腰(そでつりこみごし)
- 釣腰(つりごし)
- 釣込腰(つりこみごし)
- 浮腰(うきごし)
- 後腰(うしろごし)
- 移腰(うつりごし)
[編集] 足技21本
- 足車(あしぐるま)
- 出足払(であしばらい・はらい)
- 膝車(ひざぐるま)
- 跳腰返(はねごしかえし)
- 払腰返(はらいごしかえし)
- 払釣込足(はらいつりこみあし)
- 小外刈(こそとがり)
- 小外掛(こそとがけ)
- 小内刈(こうちがり)
- 送足払(おくりあしばらい・はらい)
- 大外返(おおそとがえし)
- 大外車(おおそとぐるま)
- 大車(おおぐるま)
- 大外刈(おおそとがり)
- 大外落(おおそとおとし)
- 大内刈(おおうちがり)
- 大内返(おおうちがえし)
- 支釣込足(ささえつりこみあし)
- 燕返(つばめがえし)
- 内股(うちまた)
- 内股返(うちまたがえし)
[編集] 捨身技
[編集] 真捨身技5本
[編集] 横捨身技14本
- 抱分(だきわかれ)
- 跳巻込(はねまきこみ)
- 払巻込(はらいまきこみ)
- 小内巻込(こうちまきこみ)
- 大外巻込(おおそとまきこみ)
- 外巻込(そとまきこみ)
- 谷落(たにおとし)
- 内巻込(うちまきこみ)
- 内股巻込(うちまたまきこみ)
- 浮技(うきわざ)
- 横掛(よこがけ)
- 横車(よこぐるま)
- 横落(よこおとし)
- 横分(よこわかれ)
[編集] 格闘技その他の投げ技
[編集] 投げ技の有効性
人間同士の闘争の歴史においては、相手の頭部や頸椎を地面や己の膝の上に叩き落とすような投げ技も存在する。このような単に相手を頭部から叩きつける技こそ有効だと考えられがちだが、むしろ相手をきちんと回転させ、相手が背から落ちるように投げることにより、巧く自分の体勢を崩さず相手を制することの方が、戦闘において重要という考え方もある。また、本来投げ技は、寝技の項にもあるように、その一挙動で相手を殺傷することを必ずしも目的としないことにも留意する必要がある。「立っている状態」から「寝ている」状態に相手を移行せしめることは、すなわち眼前の危難を排除することであり、寝技の攻防を除けば、戦場や日常において自らの命を護る技術としては、それで充分な効果を発揮できているといえよう。敵は拳銃などの道具を使用しない限り寝た姿勢から一瞬での攻撃は行えないし、その間に自分は逃走という選択肢も取れるからである。無論そこで一段落させるのではなく、より攻撃的な選択肢も取れるわけで、反撃能力を失った相手に、拳足や武器を用いてとどめを刺すことも容易になる。日本の柔術などにおいて、投げ倒した相手の喉などを必ず踵で勢いよく踏みつけるなどの動作(型稽古においては、頸のすぐ側を踏む)を持つ流派は、その思想を未だ色濃く残しているものといえよう。
畳、あるいはそれ以上に柔らかいマットの上での「スポーツ的な」投げ技が必殺性を持たないことは自明の理である。これを根拠に「投げ技など使えない」と主張する格闘技ファンも存在するが、それには欠落している視点が少なくとも二つは挙げられよう。第一には上述したように、近代的な投げ技が「安全」を優先していることである。確かに、相手を殺傷する目的で、投げた時に頭から落としてしまえば、頸椎などに致命的な損傷を及ぼすことは明らかであるが、そういった投げ方を禁止していない格闘技であまり使用されないということは、それだけ狙いにくいものだからである。第二には、地面の固さや状態というものが挙げられる。仮に受身が取れなくともマットの上ならば「痛い」「息が詰まる」程度で済むことが多いが、これがアスファルトの上ならば状況は全く異なってくる。土の上ならば大丈夫だろうかと言えばそうでもなく、実際には畳などよりも遙かにダメージは大きい。中国拳法系の少なくとも一部では、打撃技法だけでなく投げ技をも含めて土間や板の間などの環境で行う流派もある。板の間での受身は畳やマットでのそれとはかなり異なってくるので、アスファルトとまでは言わずともそこでの受身を修業しておくことは、屋外での受身の前段階として些かなりとも有用であろう。
[編集] 攻防の中での投げ技
合気道の稽古に見られるような攻防のパターンでは、投げられた相手も必ず受身を取って立ち上がり反撃をしかけてくる。投げ技は(頭から落とすなどの形態を取らない限り)単独では「必殺技」とならないのである。そのため一連の攻防の最後においては必ず固技などによって相手の行動能力を奪い、完結とする。ただ、スポーツでは、投げ技が綺麗に決まることが勝利条件の一つであるものも多い。それは、投げ技が決まることに関して、「相手の心・技・体を自分のそれが凌駕した証である」「自分に有利な体勢に持ち込むことができ、勝利できる確率が上がる」などの気持ちが根強いからである。
一方総合格闘技においてはレスリング出身のケビン・ランデルマンがPRIDE GP 2004 2回戦でエメリヤーエンコ・ヒョードルを豪快なスープレックスで投げ飛ばしたり、クイントン・"ランペイジ"・ジャクソンがヒカルド・アローナをパワーボムで叩きつけるなどの他、サンボ出身者などがテイクダウンの手段に使うなど実用性は高い。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 昭和必殺技名鑑(プロレスの投げ技など)


