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2016年6月18日 (土) 15:39時点における版

ソナチネ
監督 北野武
脚本 北野武
製作 奥山和由
出演者 ビートたけし
国舞亜矢
音楽 久石譲
撮影 柳島克己
編集 北野武
配給 松竹
公開 日本の旗 1993年6月5日
アメリカ合衆国の旗 1998年4月10日
上映時間 93分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
製作費 5億円
興行収入 8000万円
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ソナチネ』は、ビートたけしが「北野武」名義で監督した4作目の日本映画である。1993年6月5日全国松竹系ほかで公開。日本アカデミー賞音楽賞受賞。

キャッチコピーは「凶暴な男、ここに眠る。

ストーリー

広域暴力団・北島組の友好団体・中松組が、沖縄の阿南組と戦争になった。そこで北島組組長の北島とその幹部の高橋は、北島組傘下の村川組組長の村川に、「手打ちになるだろうから何人か組員を連れて、中松を助けろ」と命令する。

出演者

スタッフ

作品解説

日本の国際映画祭「第10回東京フィルメックス」で北野自身は一番思い入れの深い作品に『ソナチネ』を挙げ、「自分の最後の作品にしようと思って、好きなもん撮ってやろうって作った作品と製作時は思っていた」と語っている。

前作『あの夏、いちばん静かな海。』に続き音楽家の久石譲が参加している。久石が担当したこの音楽では沖縄民謡をサンプリングする手法が取り入れられている。

本作の宣伝ポスターやパッケージ、オープニングに映った槍に刺さっている青い魚は、「ナポレオンフィッシュ」という魚である。

評価

1994年ロンドン映画祭カンヌ国際映画祭で上映され、欧州を中心に高く評価された。これを契機に、2016年現在でも「キタニスト」として知られる北野映画ファンが世界的に誕生した。前世紀末にはイギリスBBCによって「21世紀に残したい映画100本」に、『西鶴一代女』(溝口健二監督、1952年)、『東京物語』(小津安二郎監督、1953年)、『椿三十郎』(黒澤明監督、1962年)、『』(黒澤明監督、1985年)などと共に選ばれた。また、クエンティン・タランティーノ監督も絶賛しアメリカで公開させた。ビデオ・リリースの際は「タランティーノ・プレゼンツ」と謳われた。 ノーベル文学賞受賞者の大江健三郎は、『たけしの誰でもピカソ』(テレビ東京)出演時に、この作品が好きだと答えている。

考察

この作品は、1作目の『その男、凶暴につき』から現在に至るまで見られる、突然訪れる圧倒的な暴力シーンと、2作目の『3-4X10月』から始まる沖縄のシーンが見られ、プロデューサーの奥山が『その男、凶暴につき』の続編と位置付けていた事からも、初期北野作品の集大成としての要素を持つ作品である。

以後の『HANA-BI』にはメロドラマとしての要素が、また『BROTHER』にはエンターテインメントとしての要素が盛り込まれていることに比して、静謐で狂気的なムードが全編を支配する純正のバイオレンス映画として、北野映画に「バイオレンス」を追求するファンに高く評価されている。

受賞歴

  • タオルミナ国際映画祭・「カリッディ金賞」
  • コニャック国際映画祭・批評家賞
  • イギリスBBC「21世紀に残したい映画100本」に選出
  • (第67回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第4位、第15回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第3位)

外部リンク