鎖骨

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骨: 鎖骨
Clavicula sup.jpg
ヒトの鎖骨
名称
日本語 鎖骨
英語 clavicle
ラテン語 Clavicula
関連構造
上位構造 肩帯
画像
アナトモグラフィー 三次元CG
関連情報
MeSH Clavicle
グレイの解剖学 書籍中の説明(英語)
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鎖骨(さこつ)は四肢動物肩帯を構成する骨の一つ。

ヒトの鎖骨[編集]

鎖骨の位置(赤い部分)

ヒトの鎖骨は、胸骨肩甲骨を連結する事で肩構造を支持し、また各種筋肉の起始基盤として機能する。ウマイヌウシゾウの様な走行性の哺乳類等では退化している場合も多い。鎖骨がないといわゆる抱きつく所作(前脚を内側に曲げ保持すること)が困難で鎖骨のない動物は木登りができないことから、早期に草原に進出した動物は長距離移動に適応して鎖骨が退化し、長期間森林に生息した動物には鎖骨が残っているのではないかと考えられている。鳥類では左右の鎖骨が癒合し、暢思骨または叉骨(en:Furcula)と呼ばれる。

「鎖骨」という名称は、昔の中国で囚人を捕らえておくために、この骨の後に穴をあけて鎖をとおしたことに由来する[1]。古くは1247年に出版された法医学書洗冤集録に使用が見られる[2]。他に「鎖子骨」「𩩓子骨[3]」「缺盆骨」「血盆骨」「拄骨」「巨骨」とも書く。鎖骨内側の窪みを「缺盆」と言う。鎖骨外端の経穴巨骨穴と言う。『解体新書』では前野良沢(翻訳係)と杉田玄白(清書係)が「缺盆骨」の語を当てたが『重訂解体新書』では大槻玄沢が訳し直し「鎖骨」の語を当てている[4]

ヒトの鎖骨は、人体の中で最も折れ易い骨であり、肩に加わる衝撃を吸収するための、クラッシャブルゾーンの役割を果たしている。こうした特徴に着目し、3点式や4点式のシートベルト命綱などが開発されている。

鎖骨と関節する骨[編集]

内側端で胸骨と関節し[5]胸鎖関節をなし、外側端で肩甲骨と関節し[5]肩鎖関節をなす。

鎖骨から起始する筋肉[編集]

鎖骨に停止する筋肉[編集]

脚注[編集]

  1. ^ ブルーバックスB-1537「退化」の進化学 犬塚則久 講談社 ISBN 4-06-257537-X 63ページ
  2. ^ 洗冤集錄 : 二十四、殺傷 - 中國哲學書電子化計劃
  3. ^ 醫宗金鑒
  4. ^ 『全体新論』と『解体新書』の漢字医学術語について
  5. ^ a b 森ら, p.124
  6. ^ 森ら, p.297
  7. ^ 森ら, p.334
  8. ^ a b 森ら, p.309
  9. ^ 森ら, p.265

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]