表彰
表彰(ひょうしょう、英語:commendation)とは、善行、功労などをほめたたえ、人々に広く知らせることである[1]。
概説
[編集]善行や功績(や実績)を褒め称え、人々に広く知らせること[注 1]である。
表彰式という儀式(セレモニー)の場をもうけて表彰が行われる場合も、表彰式抜きで表彰が行われることもある。
賞は表彰の1種である。
表彰を授与する主体は、国家(中央政府)、地方政府(地方公共団体)、公益法人、企業、報道機関(新聞社やテレビ局など)、財団法人、学会などのほか、資産家個人が(私財を提供しつつ)個人名で表彰することもある。
表彰の対象となることのある善行、功労、実績は多種多様である。たとえば次のようなものがある。
- 善行
- 火災、水難、交通事故、急病などの現場で、自らの危険を顧みず他人の生命を救った行為、または被害を最小限に食い止めた行為[2]。
- 多額の財産や物品の寄附 ─ 自治体、教育機関、福祉施設、または公共の利益となる事業に対して、私財(金品や土地など)を寄附すること
- 社会的弱者のためのボランティア活動 ─ 地域福祉や、高齢者・障害者福祉や、恵まれない人々の福祉に役立った長年のボランティア活動
- 清掃活動、環境美化 ─ 道路、公園、河川、海岸などの清掃活動。花を植える活動、緑化運動、自然環境の保護活動を長期間にわたって自主的に行い、地域の環境維持に貢献したこと[3]
- 青少年の健全育成、または非行防止のための活動 ─ 子どもたちの見守り活動(登下校のパトロールなど)、健全な育成のための指導、または少年の非行を防止するための地域活動
- 犯罪防止、交通安全への貢献 ─ 防犯パトロール、交通安全指導、特殊詐欺の被害防止への協力など、地域の治安維持や交通事故防止のための諸活動
- 著作・美術品・詩歌などのうち優秀な作品及び作者への表彰
- 競技会(コンクールやコンテスト、コンペ)で上位の成績を残したこと。
類似語として顕彰、褒章などがある。
なお広義の意味では国家が功労者に対して位階、勲等、爵位、勲章、褒章などを授与する栄典も含めるが、社会的には栄典と表彰とは明確に区別されている。
表彰の種類
[編集]広義の類型化
[編集]広義には具体的な表彰の種類としては、次の通り、類型化できる。
狭義の類型化
[編集]また、狭義には次の通り、類型化できる。
- 特別表彰 特別に表彰事由がある場合に応じて行う表彰。
- 議員表彰 国会や地方議会が議員に対して行う表彰。永年在職議員表彰など。記念章が贈られる場合もある。
- 職員表彰 国や都道府県など自治体やその他企業が職員に対して行う表彰。
- 勤続表彰 勤続年数により表彰する。永年勤続表彰(褒彰)、永年在職表彰などとも。記念章や年功章が贈られる場合もある。
- 功績表彰 功績を賞する表彰。功績章が授与される場合もある。
- 功労表彰 功労に対する表彰。国、都道府県、市町村、その他、自衛隊、警察、海上保安庁などの他、消防団では功労章を授与される場合もある。
- 優良表彰 勤務成績等が優良なることを賞する表彰 優良従業員表彰など。優良章を授与する場合もある。
- 優秀表彰 優秀な事例、実績がある場合に行う表彰。優秀事例表彰、教育実践優秀表彰など。
- 業績表彰 学術や職務上において業績著しい場合に行う表彰。
- 学術表彰 学術分野における表彰。文化顕彰などがある。
- 善行表彰 善行ある場合に行う表彰。自衛隊、消防団や公益法人などでは善行章が授与される場合もある。
- 奨励表彰 何らかの行動を奨励する目的で行う表彰。
- 家族表彰 家族に対する表彰。感謝状の場合が多い。
- 青少年表彰 周囲の模範となる善行や成績、成果がある青少年に対して行われる表彰。
表彰式
[編集]表彰の方法として表彰式(授賞式とも)を行うことがある。
(なお、表彰機関が被表彰者を直接表彰するのではなく、下部機関ないし外部機関に表彰状の授与を代行させる場合、日本の行政用語では、表彰式ではなく"伝達式"というのが一般的である。)
手順(式次第)は詳細は表彰式ごとに異なるが、一般的には次のようになっている。
- (1)開式の辞 ─ 司会者による開会の宣言
- (2) 主催者挨拶(式辞・総評)─ 今回の表彰全体の概要や、受賞者・ノミネート者への日頃の感謝や労いの言葉が送られる。
- (3) 各賞(受賞者・受賞理由)の発表 ─ 司会者やナレーターが受賞者の名前(または部署名や団体名)を読み上げ、受賞者がステージの登壇位置へと進む。近年では大型スクリーンなどに受賞者名や受賞理由が映し出されることも多い。
- (4) 表彰状や副賞の授与 ─ 表彰式の核心部分。授与者から受賞者へ、「表彰状(賞状)」が読み上げられて手渡される。続いて、トロフィー、盾、メダル、記念品などの"副賞"の授与が行われることも多い。
- (5) 受賞者謝辞(受賞コメント)─ 受賞者を代表して1名、または各部門の受賞者それぞれが言葉をのべる。内容としては受賞の喜びや、活動を支えてくれた家族や友人への感謝、今後の抱負・目標などを語ることが一般的。
- (6) 記念撮影 ─ 授与者、受賞者、来賓などがステージ上に並び、記念写真の撮影をおこなう。この写真は"公式な記録"となり、公式ウェブサイト、社内報、広報誌などに掲載されたり、プレスリリースされ報道各社のニュースページに記事の文章とともに掲載されるなどして、広く人々に知られることになる。(つまり、表彰の要素2つ「(1)褒め称える」「(2) 広く人々に知らせる」の(2)の役割を果たす)
- (7) 閉式の辞 ─ 司会者が式典の終了を宣言する。退場の案内や、式後に懇親会などがある場合はそのアナウンスを行って、式典の幕を閉じる。
贈呈されるものは次のいずれか、あるいは複数である。
表彰要件
[編集]表彰を授与する要件とは、表彰の趣旨、表彰機関の規定に基づくのが通例といえる。概ね、表彰に該当する人物の功績調書や推薦書・推薦状(部内者・職員の場合は内申書とも)を表彰機関担当部署ないし、推薦機関・推薦者が上申し、審査がなされその機関の長の決裁または会議の議決に基づいて、受彰者が決定されることが通例といえる。 公共分野・産業分野・スポーツ・芸術・芸能その他の文化などの分野では、その成果または貢献度をもって成否を決するのが一般的な表彰要件である。 概ね、具体的な成果とその程度を測る場合もあれば、職位や年数を換算したり、活動歴などにより表彰するきわめて事務的な審査もある。推薦には自薦と他薦があるが、多くは他薦である。
国の表彰(日本の例)
[編集]三権の長の表彰は★、認証官は☆、国家公務員たる公共機関の長の表彰は◎、地方公務員たる公共機関の長の表彰は〇
国会の表彰
[編集]政府の表彰
[編集]
国務大臣表彰
[編集]国務大臣の表彰
国務大臣表彰に準ずる表彰
[編集]長官表彰
[編集]その他
[編集]署長表彰
[編集]裁判所の表彰
[編集]特別の機関
[編集]独立行政法人の表彰
[編集]- 理事長表彰
国立大学法人の表彰
[編集]認可法人の表彰
[編集]地方公共団体の表彰(日本の例)
[編集]知事表彰
[編集]- 〇都道府県知事表彰
その他の表彰
[編集]総監表彰
[編集]都道府県部長・課長表彰
[編集]市町村表彰
[編集]署長表彰
[編集]団長表彰
[編集]その他の表彰
[編集]- 〇公立大学法人大学学長表彰
- 〇地方独立行政法人理事長表彰
- 〇公益財団法人ロータリー米山記念奨学会米山功労者表彰
- 〇緑の募金表彰
- 〇共同募金表彰
脚注
[編集]- ↑ 表彰という単語は、1字1字の字義をとれば、「表(おもて)に彰(あきらか)にする」、という意味がある。ただし、一般に、単語の意味というのは、文字の意味からは若干離れた意味になることも多い。