毛皮のマリーズ

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毛皮のマリーズ
出身地 日本の旗 日本 東京都
ジャンル ロック
オルタナティヴ・ロック
ハードロック
グラムロック[1]
パンク・ロック[1]
ブルースロック
フォークロック
サイケデリック・ロック
ポップロック
活動期間 2003年 - 2011年
レーベル DECKREC
2006年 - 2008年
JESUS RECORDS
(2008年 - 2010年
日本コロムビア (2010年 - 2011年)
公式サイト 毛皮のマリーズ : MARIES OFFICIAL HELL SITE
メンバー 志磨遼平ボーカル
越川和磨ギター
栗本ヒロコ (ベース
富士山富士夫 (ドラムス

毛皮のマリーズ(けがわのマリーズ)は、2003年に結成された日本ロックバンド。男女4人によって構成される。略称として「マリーズ」が多く用いられ、彼らのファンはマリーズメイニア(MARIES MANIA)と呼ばれる。2011年9月に解散を発表し、同年12月31日に活動を停止した。

概要[編集]

バンド名の由来は寺山修司戯曲毛皮のマリー」から。

メンバーは志磨遼平越川和磨、栗本ヒロコ、富士山富士夫の4人。詳細は後述のメンバーの節を参照のこと。

来歴[編集]

2001年[編集]

志磨遼平が前身バンドの活動中にメンバーを残して単身上京。ライブの機会もほとんどなく、作曲活動のみの時期が約2年続く。

2003年[編集]

2月、志磨の中学時代からの親友である越川和磨と、同じく高校の同級生であった栗本ヒロコが上京。そこに前身バンドからのドラマーを加えて「毛皮のマリーズ」を結成、ライブ活動を開始。6月、最初の自主制作CD(“シスターマン”含む全6曲収録)完成。関西ツアーを行うも、9月にドラマーが失踪。

2004年[編集]

4月、自主制作盤『初期名曲集』(“サンデーモーニング”の原曲含む全5曲収録)完成。サポートドラマーと共に単発的なライブをこなしながら、2曲収録のカセットシングルを毎月発表。12月にはアルバム『毛皮のマリーズの世界』(“DIG IT”、“悲しい男”含む全8曲収録)を制作。この時期、志磨と越川は元ちぇるしぃの馬場崇に誘われ「The Shock」としても活動している。

2005年[編集]

3月、ドラムを叩いた経験のない富士山富士夫がドラマーとして加入。それまでの70年代ストーンズやフォーク、グラム・ロックに影響を受けた王道のロックンロール・スタイルから、荒々しく乱暴なストゥージズニューヨーク・ドールズMC5ヴェルヴェット・アンダーグラウンドらのアーリー・パンク的なスタイルに傾倒。メンバーのパフォーマンスも徐々に凶暴化。楽器を破壊して演奏が終わることもたびたびであった。8月、この体制で初の自主制作盤(のちに『戦争をしよう』に収録される全8曲)完成。12月、馬場崇を頼ってメンバー全員で京都への移住を計画。しかし、移住前夜にインディーレーベルDECKRECのオーナー、ネモト・ド・ショボーレと出会う。手渡された自主制作盤を聴いたネモト氏は、その日のうちに契約を打診。これによってバンドは以後も東京に残留、練馬区で共同生活(毛皮ハウス)を開始。

2006年[編集]

9月、インディー・デビューアルバム『戦争をしよう』をリリース。ガレージパンク・シーンから「東京のストゥージズ」と目され、ライブ数が急激に増加。11月、初の全国ツアー(全11公演)を敢行。

2007年[編集]

50年代アメリカのオールディーズ〜R&Rに傾倒したアルバム『マイ・ネーム・イズ・ロマンス』を発表。初のワンマン公演の成功や野外フェスへの出演など徐々に人気が高まるも、志磨の無理難題ばかりをうける越川が苦悩し、活動に影響が出始める。

2008年[編集]

前作と同時期に制作されていたEP『Faust C.D.』リリース。バンド史上最も凶暴な作風で、ステージでも志磨と越川が乱闘を始めるなど、バンド内は混乱を極めていたが、かえってそれが話題となり集客はどんどん増えていった。新曲制作やリハーサルなど、ステージ以外の活動は一年近く休止状態であった。

同年12月、DECKRECを離脱。バンドは自主レーベル「JESUS RECORDS(イエス レコード)」を設立し、第一弾シングルとして新曲『ビューティフル/愛するor die』を発表。これが各方面で絶賛され、オリコンチャートにも初めて顔を出し、バンドはようやく息を吹き返す。Zepp大阪でニューヨーク・ドールズと共演。

2009年[編集]

作曲からレコーディングまでわずか一ヶ月で完成させた内省的なアルバム『Gloomy』が反響を呼び、メジャーレーベルと契約。タワーレコードでは共同制作の月刊フリーペーパー「毛タワのマレコZ」が配布開始。音楽誌でも初の表紙を飾る。

2010年[編集]

4月、日本コロムビアよりアルバム『毛皮のマリーズ』でメジャーデビュー。富士山加入前の王道のロックンロールへと回帰。“日本におけるロックンロール・リバイバルの旗手”として様々なメディアで一斉に取り上げられる。5月から“Restration TOUR”(全17公演)がスタート。10月には1stシングル『Mary Lou』を発表し、東名阪で“コミカル・ヒステリー・ツアー”開催。

2011年[編集]

全編が弦楽四重奏や管楽器、ピアノで構成された「東京」をテーマとしたコンセプトアルバム『ティン・パン・アレイ』を発表。オリコンチャート6位を記録。4人では再現不可能の為、リリースツアーの代わりとしてインディー時代の曲だけを演奏する“MARIES MANIA”ツアー(全8公演)を敢行。東日本大震災をはさんで行われたこのツアーはフォトグラファーの有賀幹夫が同行し、のちに写真集『夜明け』として発表される。ツアーファイナルには一夜限りの『ティン・パン・アレイ』完全再現コンサートを東京C.C.Lemmonホール(現・渋谷公会堂)で開催。

6月、ロンドンのアビー・ロード・スタジオでラストアルバムとなる作品の一部をレコーディング。帰国後、初のフジロックフェスティバルを含む計11本の野外フェスに出演(この年のフェス出演者の中で最多記録)。公式HP上でカウントダウン開始。

9月7日、秘密裏に制作を進めていた(厳重な戒厳令が敷かれ、アートワークはおろかアルバムタイトルすらリリース日まで一切告知されなかった)作品が『THE END』の名で店頭に並ぶ。ポスターにはショップスタッフが入荷当日に手書きでタイトルを書き込むよう指定されていた(店頭で完成するアートワークでの解散パフォーマンス)。その夜、全国のFM44局をジャックして志磨が解散宣言。

10月、ラストツアー“Who Killed Marie?”(全19公演)を開催。12月5日に解散公演を日本武道館で行う。同25日、公式HPのカウントダウン終了。メンバーからのメッセージと共に未発表の新曲“クリスマス・グリーティング”が流れる。同31日、公式HP消滅。

メンバー[編集]

志磨遼平(しま りょうへい、1982年3月6日 - )

ボーカル(曲によってギター、ハーモニカ、ドラム)を担当。和歌山県和歌山市出身。ほとんどの作詞作曲を手がける。解散後の2012年にドレスコーズを結成。コラム連載や寄稿など、執筆活動も多い。

越川和磨(こしかわ かずま、 (1981-10-02) 1981年10月2日(35歳) - )

ギター、コーラス(曲によってベース)を担当。和歌山県和歌山市出身。愛称は「西クン」。志磨とは「ノロイ・トラックス」名義で“REBEL SONG”等数曲を共作。解散後の2012年、ヒダカトオルTHE STARBEMSを結成。自身のバンドや交流が深いアーティストのレコーディング・エンジニアを務める事も多い。

栗本ヒロコ(くりもと ひろこ、1981年12月21日(35歳) - )

ベース(曲によってはボーカル、コーラス)を担当。和歌山県和歌山市出身。愛称は「ヒロティ」。「毛タワのマレコZ」第6号で「月刊」シリーズのパロディ「月刊クリモトヒロコ」と題したセミヌードを披露した。解散後はサントリー「ストーンズバー」のCM出演や、illionのライブメンバーとして活動している。

富士山富士夫(ふじやま ふじお、 (1977-08-14) 1977年8月14日(40歳) - )

ドラムスを担当。長崎県諫早市出身。アフロヘアーがトレードマーク。バンド加入の数年前までは人力舎に所属し、お笑いコンビを組んでいた。解散後は「今後一切音楽なんかやることはない」と公言している。

特徴[編集]

ロックの古典のオマージュを得意とし、志磨は「ヒップホップサンプリングを生演奏でやっているバンド」と自ら説明している。また、「毛皮のマリーズがまだやってないことをやる」をモットーとし、アルバム発売毎にスタイルは大きく変化していった。

自他共に認めるワンマンバンドで、楽曲のアレンジ、ライブの演出、衣装、アートワーク、ミュージックビデオに至るまで志磨が事細かに注文を出していた。メンバーがレコーディングに参加しないこともあった。これは、ある一面でバンドの寿命を縮めたが、メンバー同士の関係は「ふざけてるだけ」で「作品の内容なんかぼくらはどうでもいい」と一貫して主張した。

破壊的なステージはバンドの特色のひとつだった。初期は機材が壊れるまで演奏を続け、流血や骨折することもあった。演奏力は決して高くはないが独特ののグルーヴを持ち、吉井和哉は「テクニック・グループではないけど、バンドとしてカッコイイ」と評している。そのイメージとは裏腹に歌詞はイノセントなものが多く、各メンバーのキャラクターも含め「少年マンガ的」であるとたびたび指摘された。純文学、カルト映画やアンダーグラウンドな音楽など、いわゆるサブカル的なモチーフを引用しながら、あくまで健全な表現へと転化させるスタイルは、一時的に多くのフォロワー・バンドを生んだ。    

作品[編集]

アルバム[編集]

  発売日 タイトル 規格品番 収録曲 備考
1st 2006年9月20日 戦争をしよう DKRC-0055 DECKREC
2nd 2007年12月5日 マイ・ネーム・イズ・ロマンス DKRC-0059 DECKREC
3rd 2009年4月8日 Gloomy JRSP-002 オリコン最高51位
4th 2010年4月21日 毛皮のマリーズ COCP-36083 オリコン最高23位、登場回数6回
5th 2011年1月19日 ティン・パン・アレイ COZP-491~2(初回盤)
COCP-36618(通常盤)
オリコン最高6位、登場回数6回
6th 2011年9月7日 THE END COZP-591~2(初回盤)
COCP-36892(通常盤)
オリコン最高9位、登場回数5回

ミニアルバム[編集]

  発売日 タイトル 規格品番 収録曲 備考
1st 2008年5月14日 Faust C.D. DKRC-0060 オリコン最高117位

ベストアルバム[編集]

  発売日 タイトル 規格品番 収録曲 備考
1st 2014年3月19日 マリーズ・メイニア COZP-856(初回盤)
COCP-38473(通常盤)
オリコン最高34位、登場回数3回

参加アルバム[編集]

  1. P・T・A! 〜Pistols Tribute Anthem〜 (2009年3月25日、PECA-44006)
  2. Cupid HoneyTraps Vol.1 (2009年4月22日、AICL-2005)
  3. THIS IS FOR YOU〜THE YELLOW MONKEY TRIBUTE ALBUM (2009年12月9日、BVCL-50 - 51)
    • THE YELLOW MONKEYのトリビュート・アルバム。M-3「SUCK OF LIFE」で参加。
  4. カノジョは嘘を愛しすぎてる MIX TAPE VOL,1 (2012年02月22日、BVCL-214)
    • 漫画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のコンピレーショアルバム。M-7「愛する or die (Raw Ver.)」で参加。
  5. 東京こんぴ (2012年03月07日、VICL-63845)
    • 「東京」というタイトル楽曲を集めたアルバム。M-13「弦楽四重奏曲第9番ホ長調「東京」で参加。
  6. TWO DAYS OFF (TWO DAYS OFF、COCP-37941)
    • 旅をテーマにしたコンピレーションアルバム。M-12「C列車でいこう」で参加。

シングル[編集]

  発売日 タイトル 規格品番 収録曲 備考
1st 2008年12月3日 ビューティフル/愛する or die JRSP-001 オリコン最高72位
2nd 2010年4月7日 NO MUSIC, NO LIFE. TWCA-12 タワーレコード限定
3rd 2010年10月27日 Mary Lou COCZ-1098(初回盤)
COCA-16425(通常盤)
初回盤は日本コロムビア100周年記念のコロちゃんパック仕様
オリコン最高19位、登場回数4回

映像作品[編集]

  発売日 タイトル 規格品番 収録曲 備考
1st 2011年8月24日 CONCERT FOR “TIN PAN ALLEY” COBA-6059 2011年4月23日にC.C.LEMONホールにて行われた、ティン・パン・アレイの完全再現ライブを収録。
オリコン最高43位、登場回数4回
2nd 2012年3月28日 完全犯罪、或いはそれに似た -毛皮のマリーズ ラストライブ "Who Killed Marie?" COBA-6263~4(初回完全限定盤),COBA-6265(通常盤) 2011年12月5日の日本武道館公演を収録。また、初回完全限定盤はDVD2枚組、有賀幹夫撮影による日本武道館公演の写真集『黒と青』が同梱された豪華BOX仕様。Disc 2に"Unreleased Films"として2010年12月17日のSHIBUYA-AX公演および、未収録曲『スタッガー・リーを撃て』を含む2011年4月10日のなんばHatch公演のライブ映像が収録されている。
オリコン最高15位、登場回数3回

写真集[編集]

  1. CDジャーナルムック 毛皮のマリーズ写真集『夜明け』(2011年7月30日、音楽出版社刊 撮影:有賀幹夫)
    • 2011年3月~4月にかけて行われた全国ツアー"MARIES MANIA"の写真集。

主なライブ[編集]

ワンマンライブ・主催イベント[編集]

  • 2003年 - 6都市ツアー
  • 2005年 - 東名阪ツアー
  • 2006年 - 毛皮のマリーズ×ピンクグループ WESTJAPAN TOUR
  • 2006年 - 主催イベント「毛皮のマリーズのベートーヴェン宣言」
    w/KING BROTHERS
  • 2006年 - 全国ツアー
  • 2007年 - 毛皮のマリーズ×ピンクグループ SPLIT TOUR
  • 2007年 - My Name Is Romance TOUR
  • 2008年 - 360°完全開放GIG
  • 2008年 - TOUR 2008 “FOOL IN THE HELL”
  • 2009年 - TOUR 2009 “毛皮のマリーズがやって来る ゲス!ゲス!ゲス!”
  • 2010年 - Restration TOUR 2010
  • 2010年 - コミカル・ヒステリー・ツアー
  • 2011年 - TOUR 2011 “MARIES MANIA”
  • 2011年04月23日 - 一夜限りの『ティン・パン・アレイ』完全再現コンサート
  • 2011年 - ラストツアー「TOUR 2011 “Who Killed Marie?”」

出演イベント[編集]

  • 2007年08月11日 - AOMORI ROCK FESTIVAL '07 ~夏の魔物~
  • 2008年09月21日 - AOMORI ROCK FESTIVAL '08 ~夏の魔物~
  • 2008年12月31日 - COUNTDOWN JAPAN 08/09
  • 2009年01月04日 - SEEZ RECORDS × redcloth presents "大新年会 2009"
  • 2009年07月18日 - AOMORI ROCK FESTIVAL '09 ~夏の魔物~
  • 2009年08月01日 - ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2009
  • 2009年10月24日 - TOWER RECORDS 30th Anniversary SPECIAL FACE THE MUSIC!
  • 2009年12月27日 - THIS IS FOR YOU~THE YELLOW MONKEY TRIBUTE SPECIAL LIVE
  • 2009年12月29日 - COUNTDOWN JAPAN 09/10
  • 2010年05月02日 - ARABAKI ROCK FEST.10
  • 2010年07月18日 - JOIN ALIVE 2010
  • 2010年08月08日 - ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2010
  • 2010年08月21日 - AOMORI ROCK FESTIVAL '10 ~夏の魔物~
  • 2010年08月28日 - SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2010 -15th ANNIVERSARY-
  • 2010年09月04日 - OTODAMA'10 ~音泉魂~
  • 2010年10月23日 - FACTORY 1023
  • 2010年12月03日 - LIVE H
  • 2010年12月29日 - FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2010
  • 2010年12月31日 - COUNTDOWN JAPAN 10/11
  • 2011年02月20日 - 音楽と人200号記念 「MUSIC and PEOPLE VOL.8」
  • 2011年03月20日 - MUSIC CUBE 11
  • 2011年05月28日 - ROCKS TOKYO 2011
  • 2011年06月28日 - 極東ROCK'N'ROLL HIGH SCHOOL 「屋上桟敷の人々」
  • 2011年07月17日 - AOMORI ROCK FESTIVAL '11 ~夏の魔物~
  • 2011年07月23日 - SETSTOCK'11
  • 2011年07月24日 - JOIN ALIVE 2011
  • 2011年07月29日 - FUJI ROCK FESTIVAL '11
  • 2011年08月07日 - ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2011
  • 2011年08月20日 - MONSTER baSH 2011
  • 2011年08月21日 - 音楽をチカラに。 Sky Jamboree 2011 ~one pray in nagasaki~
  • 2011年08月24日 - SPITZ 2011 SUMMER 新木場サンセット 2011
  • 2011年08月27日 - ARABAKI ROCK FEST.11
  • 2011年08月28日 - SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2011

脚注[編集]

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  1. ^ a b コロムビアミュージック|毛皮のマリーズ PROFILE」 、コロムビアミュージックエンタテインメント株式会社、2010年。(参照: 2010年4月3日)

外部リンク[編集]