松下玲子

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松下 玲子
まつした れいこ
生年月日 (1970-09-26) 1970年9月26日(51歳)
出生地 日本の旗 日本 愛知県名古屋市
出身校 実践女子大学文学部
早稲田大学大学院経済学研究科
前職 サッポロビール従業員
所属政党民主党→)
民進党→)
無所属
称号 修士(経済学)
配偶者
公式サイト 住む続けられるまち武蔵野へ! 松下玲子オフィシャルサイト

当選回数 2回
在任期間 2017年10月9日 - 現職

選挙区 武蔵野市選挙区
当選回数 2回
在任期間 2005年7月23日 - 2013年7月22日
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松下 玲子(まつした れいこ、1970年昭和45年9月26日 - )は、日本政治家東京都武蔵野市長(第6代)。元東京都議会議員(2期)。戸籍名は内田 玲子[1]

来歴[編集]

愛知県名古屋市生まれ。通信社に勤務していた父親[2]の転勤により、幼稚園は新宿区で過ごす[3]。横浜市立永野小学校、横浜市立上永谷中学校、苫小牧市立和光中学校、北海道苫小牧東高等学校実践女子短期大学国文科卒業。1993年3月、実践女子大学文学部美学美術史学科卒業[3][4]。同年4月、サッポロビールに一般職で就職[4]

金曜日の夜に三浦半島に入って、合宿所に泊まり、土日は相模湾でヨットの練習というヨットレース三昧の生活を送るが、途中で考えを改め、社内の試験を受けて総合職に転換。総務部で人事を担当した。仕事をする中で社会保障制度の問題に関心が向き、慶應義塾大学の通信課程に入学した[5]

2001年、サッポロビールを退職。2004年早稲田大学大学院経済学研究科修士課程(応用経済学専攻)を修了[3]。同年、松下政経塾に入塾した[3]。このときは経営コンサルタントになることを考えていた[5]

2005年第17回東京都議会議員選挙民主党公認で武蔵野市選挙区から出馬し、初当選した[4]2009年第18回東京都議会議員選挙で再選[4]

2013年6月の第19回東京都議会議員選挙では、前年に下野した民主党への逆風を受け、武蔵野市を含む東京18区が地盤の菅直人首相2012年第46回衆議院議員総選挙では比例東京ブロックで復活当選)の支援も受け出馬したが、自由民主党公認の新人島崎義司に僅差で敗れ落選した[6]

2017年6月の第20回東京都議会議員選挙には民進党公認で武蔵野市選挙区から出馬。東京・生活者ネットワーク自由党緑の党グリーンズジャパンからも推薦や支持を受けたが、都民ファーストの会公認の新人鈴木邦和に約5千票差で惨敗した[7]

同年8月14日武蔵野市長邑上守正が同年の市長選に出馬せず、引退する意向を表明した[8]8月18日、武蔵野市長選挙に無所属で出馬する意向を表明[9]。都議選に引き続き、民進党、日本共産党自由党社民党、東京・生活者ネットワークの野党陣営から幅広く支援を受け、「邑上市政の継承」を訴えて立候補。10月1日に行われた市長選挙で自民党の推薦を受けた元市議の高野恒一郎を破り、初当選した[10][11]

※当日有権者数:120,011人 最終投票率:44.26%(前回比:+2.97pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
松下玲子47無所属34,166票65.58%(支持)民進党日本共産党自由党社民党東京・生活者ネットワーク
高野恒一郎45無所属17,933票34.42%(推薦)自由民主党

2021年10月3日投開票の市長選挙では立憲民主党日本共産党社会民主党れいわ新選組の支持を受けて自民党候補らを破り再選を果たした[12]

※当日有権者数:122,417人 最終投票率:47.46%(前回比:+3.2pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
松下玲子51無所属34,096票59.24%立憲民主党日本共産党社会民主党れいわ新選組
鹿野晃48無所属16,430票28.55%自由民主党公明党東京維新の会
深田貴美子62無所属7,025票12.21%

政策・人物[編集]

  • 2019年10月9日、性的指向や性自認に関する相談を受ける「むさしのにじいろ電話相談」を開設。10月29日には性の多様性への理解と尊重をうたう「レインボームサシノシ宣言」を行った。2020年度から「同性パートナーシップ制度」導入の検討に入ると発表した[13]
  • 2019年11月17日、憲法9条の改正に反対する首長や首長経験者による「全国首長九条の会」の結成総会が、明治大学のリバティータワーで開かれた。同日時点の呼び掛け人・賛同者は131人で、うち現職は13人。松下は8人の共同代表のひとりに選ばれた[14][15][16]
  • 2020年11月25日、子供の医療費助成の対象年齢上限を15歳から18歳に引き上げる方針を固め、関連条例改正案を12月市議会に提案すると発表した[17]
  • 2021年6月4日、東京オリンピック・パラリンピックでパブリックビューイングの会場になる予定の井の頭公園について、松下は「ライブサイト」を中止するよう求める要望書を東京都に提出した[18]
  • 2021年6月25日、武蔵野市教育委員会は、東京オリンピック・パラリンピックについてコロナ感染のリスクに鑑み、市立小中学校連携観戦の中止を決定した[19]
  • 2021年9月、LGBTなど性的少数者のカップルが婚姻に相当する関係にあると認める「パートナーシップ宣誓制度」を条文に盛り込む「武蔵野市男女平等の推進に関する条例」改正案を市議会に提出。同月22日、改正案は可決[20]。2022年4月1日に制度の運用開始予定[21]
  • 2021年11月12日、要件を設けずに定住外国人の投票を可能とする住民投票条例の制定を目指すと発表した。19日開会の市議会定例会に条例案を提出。常設型の住民投票条例がある全国の自治体のうち、43の自治体が外国人の投票権を認めているが、在留期間の要件を付けない条例は神奈川県逗子市、大阪府豊中市しかない。松下は定例記者会見で「市民参加を進める手段の一つに住民投票制度を加えるのが目的で、外国籍の人を排除する合理的理由は見いだせない」と説明した[22]。反対、賛成両派が市内で街宣活動を行い、日に日に巷での話題が大きくなる中、同年12月21日の市議会本会議にて採決が行われ、賛成:11、反対:14で否決された[23]。松下は記者団に対し、市民の声をさらに聞き改めて条例案を検討する意向を示した[24]

脚注[編集]

  1. ^ 松下玲子市長の行政文書などの氏名表記について
  2. ^ 金本裕司 (2021年3月16日). “東京で唯一の女性市長、まちを変え、働き方を変える”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/sdgs/article/10795094?fbclid=IwAR1Hi-4q6Tksk55OJcqCd-90GLX2G1V1NGs_-6o4OOtJxKtK_2XfA1L8SP4 2021年6月23日閲覧。 
  3. ^ a b c d 松下玲子プロフィール - 松下政経塾
  4. ^ a b c d プロフィール - 松下玲子OFFICIAL SITE
  5. ^ a b “武蔵野市長・松下玲子さん(48歳) 意思決定の場に女性は必要。だけど、その前に「男性の働き方改革」が必要です”. テリング. (2019年3月17日). https://telling.asahi.com/article/12158465 2021年8月26日閲覧。 
  6. ^ “惨敗民主、元首相の地元も逆風 幹事長「厳しい結果」”. 朝日新聞. (2013年6月23日). http://www.asahi.com/senkyo/senkyo2013/news/TKY201306230234.html 2017年10月14日閲覧。 
  7. ^ “開票速報(武蔵野市) - 2017都議選”. 朝日新聞. http://www.asahi.com/senkyo/togisen/2017/kaihyo/E26.html 2017年10月14日閲覧。 
  8. ^ “邑上守正・武蔵野市長が引退表明 「一時代築けた」”. 産経新聞. (2017年8月15日). https://www.sankei.com/article/20170815-YT7Y3D62PNPPDKCFP2EKFCRACI/ 2017年10月14日閲覧。 
  9. ^ “選挙:武蔵野市長選 松下氏出馬表明/東京”. 毎日新聞. (2017年8月19日). https://mainichi.jp/articles/20170819/ddl/k13/010/117000c 2017年10月14日閲覧。 
  10. ^ “武蔵野市長選 初の女性市長誕生 松下さん、市政継承訴え初当選”. 東京新聞. (2017年10月2日). http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201710/CK2017100202000134.html 2017年10月14日閲覧。 
  11. ^ “【武蔵野市長選】松下玲子氏が初当選 邑上守正氏後継、新人対決を制す”. 産経新聞. (2017年10月2日). https://www.sankei.com/article/20171002-IDWDSYRBZFPANPK6XCXEXZGYQA/ 2017年10月14日閲覧。 
  12. ^ 東京新聞 武蔵野市長選 現職の松下玲子氏が再選 投票率は47.46%
  13. ^ “武蔵野市が「レインボームサシノシ宣言」 電話相談も開設”. 吉祥寺経済新聞. (2019年12月6日). https://kichijoji.keizai.biz/headline/2845/ 2020年12月10日閲覧。 
  14. ^ 西村奈緒美 (2019年11月17日). “「全国首長九条の会」を結成 現職の首長ら131人賛同”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASMCK52W0MCKUTIL006.html 2019年11月18日閲覧。 
  15. ^ “改憲阻止 地域で展開 「全国首長九条の会」結成”. 河北新報. (2019年11月18日). https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201911/20191118_71011.html 2019年11月18日閲覧。 
  16. ^ “9条守れ 首長ズラリ 一点で協力 「会」を結成”. しんぶん赤旗. (2019年11月18日). http://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-11-18/2019111801_02_1.html 2019年11月18日閲覧。 
  17. ^ “医療費助成対象、18歳まで拡大へ 武蔵野市 /東京”. 毎日新聞. (2020年11月26日). https://mainichi.jp/articles/20201126/ddl/k13/010/003000c 2020年12月10日閲覧。 
  18. ^ “武蔵野市 東京五輪・パラのパブリックビューイング中止を要望”. NHK. (2021年6月5日). https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210605/1000065346.html 2021年6月5日閲覧。 
  19. ^ 東京2020オリンピック・パラリンピック大会の学校連携観戦の中止について|武蔵野市公式ホームページ
  20. ^ 令和3年 市長提出議案|武蔵野市公式ホームページ
  21. ^ パートナーシップ制度一覧 | みんなのパートナーシップ制度
  22. ^ 花井勝規 (2021年11月12日). “外国人に住民投票権 武蔵野市が条例案提出へ 市長、参政権につながる批判に「論理の飛躍だ」”. 東京新聞. https://www.tokyo-np.co.jp/article/142516 2021年11月13日閲覧。 
  23. ^ “外国人投票権の条例案を否決 東京・武蔵野市議会”. 共同通信社. (2021年12月21日). https://nordot.app/845873115255570432?c=39550187727945729 2021年12月21日閲覧。 
  24. ^ “武蔵野市条例案否決も再提出検討 松下市長”. 産経新聞. (2021年12月21日). https://www.sankei.com/article/20211221-XYB5RVOQ7ZOUNOFKMHRQ6A6G3I/ 2021年12月21日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]