昭和橋 (千曲川)

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昭和橋
地図
基本情報
日本の旗 日本
所在地 長野県埴科郡坂城町大字上五明 - 大字坂城
交差物件 千曲川
用途 道路橋
路線名 坂城町道0621号線
管理者 坂城町
設計者 中島武1937年完成部分)
竣工 1937年昭和12年)
開通 1937年(昭和12年)(原型)
1964年(昭和39年)9月25日(完成)
座標 北緯36度27分40秒 東経138度10分34秒 / 北緯36.46111度 東経138.17611度 / 36.46111; 138.17611 (昭和橋)
構造諸元
形式 ローゼ橋桁橋
材料 鉄筋コンクリート
全長 466.0 m
4.50 m
最大支間長 42 m
関連項目
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式
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昭和橋(しょうわばし)は、埴科郡坂城町大字上五明 - 大字坂城の千曲川に架かる坂城町道0621号線の橋長466 m(メートル)のローゼ橋桁橋中島武設計のRCローゼ桁群として土木学会選奨土木遺産に認定されている。

概要[編集]

[1][2][3][4]

歴史[編集]

江戸時代には坂木中心部と上五明を結ぶ渡しはなく、1882年明治15年)2月に舟10艘による橋長90 mの舟橋が架橋された。しかし、1885年(明治18年)6月30日に洪水のため9割が流失し渡し舟となったがしばらく後に廃業された。その後上五明総代によって渡しが継承され、1886年(明治19年)から営業した。1888年(明治21年)8月15日信越本線[注釈 2]坂城駅が開業し、この渡しの重要性が増していった。このため、坂城町・村上村によって1927年昭和2年)2月に架橋の請願が行われ、県費の補助を受け7000円を費やして1928年(昭和3年)6月3日に幅3.6 mの木橋が開通した[2][5][6][7]

1935年(昭和10年)に小県郡室賀村も加わり、1937年(昭和12年)右岸側の流心部が中島武設計の3径間の鉄筋コンクリートローゼ橋、左岸側が木橋の新橋となった[8]。昭和橋は1947年(昭和22年)に県道橋となり、中央区間も1952年(昭和27年)11月10日に6径間のRCローゼ橋として完成した[9]。更に、左岸側が昭和2号橋として鋼カンチレバー桁橋として1964年(昭和39年)9月25日に開通し、全径間が永久橋となった[2][10] [5][11][7]

しかし、本橋は有効幅員が4.5 mが狭く、自動車交通に支障をきたしたことから上流側500 mに坂城大橋の建設が1974年(昭和49年)からすすめられ1987年(昭和62年)11月16日に開通した[11]。これに伴い、昭和橋は再び町道橋となった[2]

2002年度(平成14年度)に長野県内にある他の4橋[注釈 3]と共に、中島武設計のRCローゼ桁群として土木学会選奨土木遺産に認定された[2]

坂城町では2014年度(平成26年度)から修繕をとり行っていたが、2020年令和2年)11月1日から2021年(令和3年)3月31日まで車両全面通行止が行われた[12]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ カンチレバー桁部全体
  2. ^ 現在のしなの鉄道線
  3. ^ 大手橋姫川橋親沢橋栄橋

出典[編集]

  1. ^ 『信濃の橋百選』
  2. ^ a b c d e 千曲川・橋梁の今昔 その5 坂城大橋” (PDF). 長野県千曲建設事務所総務課. 2021年4月28日閲覧。
  3. ^ 長野県千曲建設事務所 [@nagano_chikuken] (2021年3月29日). "#橋カード ④ 昭和橋(しょうわばし)". X(旧Twitter)より2021年4月28日閲覧
  4. ^ 昭和橋 橋梁点検結果” (PDF). 坂城町. 2021年4月28日閲覧。
  5. ^ a b 『歴史の道路調査書XXXI 千曲川』71–72頁。
  6. ^ 昭和橋1928-6-3”. 土木学会附属土木図書館. 橋梁史年表. 土木学会. 2021年4月28日閲覧。
  7. ^ a b 『信濃路・橋の秘めごと』
  8. ^ 昭和橋1937”. 土木学会附属土木図書館. 橋梁史年表. 土木学会. 2021年4月28日閲覧。
  9. ^ 昭和橋1952-11-1”. 土木学会附属土木図書館. 橋梁史年表. 土木学会. 2021年4月28日閲覧。
  10. ^ 昭和橋伸長1964”. 土木学会附属土木図書館. 橋梁史年表. 土木学会. 2021年4月28日閲覧。
  11. ^ a b 11-21. 町の歴史” (XLS). 坂城町統計書(令和2年度). 坂城町. 2021年4月28日閲覧。
  12. ^ 昭和橋が橋梁修繕工事のため車両通行止めになります”. 坂城町 (2020年10月23日). 2021年4月28日閲覧。

参考文献[編集]

  • 信濃の橋刊行会『信濃の橋百選』(初版)信濃毎日新聞社、2011年7月24日、50頁。ISBN 978-4-7840-7166-1 
  • 青木潤『信濃路・橋の秘めごと』(初版)アース工房、1999年5月10日、106頁。 
  • 長野県教育委員会『歴史の道路調査書XXXI 千曲川』(初版)長野県文化財保護協会、1992年6月20日。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]