長野電鉄長野線

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NER.svg 長野線
長野線を走る8500系
長野線を走る8500系
概要
起終点 起点:長野駅
終点:湯田中駅
駅数 24駅
運営
開業 1923年3月26日 (1923-03-26)
所有者 河東鉄道+長野電気鉄道→
NER-mark.svg 長野電鉄
使用車両 長野電鉄#車両を参照
路線諸元
路線総延長 33.2 km (20.6 mi)
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
電化 直流1,500 V 架空電車線方式
テンプレートを表示
停車場・施設・接続路線
STR
JR東:信越本線
STRlg STR
JR東:北陸新幹線
0.0 長野駅
STR STR tSTR exBHF
錦町駅 -1981
STR STR tBHF exSTR
0.4 市役所前駅 1981-
STR STR tSTR exBHF
緑町駅 -1981(1945休止)
STR STR tBHF exBHF
1.0 権堂駅
STR2 STR3u tBHF exBHF
1.6 善光寺下駅
STR+1u STR+4
exSTR
地下線 1981-
STR STR eABZrg
旧線 -1981
STR STR BHF
2.7 本郷駅
STR STR BHF
3.6 桐原駅
4.3 信濃吉田駅
STR STR
北長野駅
STR STRlf KRZu STRq
JR東:北陸新幹線
STRlf STRq KRZo STRq
しなの鉄道:北しなの線
BHF
6.3 朝陽駅
BHF
7.0 附属中学前駅
BHF
8.0 柳原駅
WBRÜCKE
村山橋 千曲川
BHF
10.0 村山駅
SKRZ-Au
上信越自動車道
BHF
11.0 日野駅
exSTRlg STR
屋代線 -2012
exCPICl CPICr
12.5 須坂駅
exSTRlf eABZlg
BHF
15.0 北須坂駅
WBRÜCKE
松川
BHF
17.5 小布施駅
BHF
18.6 都住駅
BHF
21.3 桜沢駅
BHF
23.3 延徳駅
eABZlf exSTRlg
CPICl exCPICr
25.6 信州中野駅
STR exSTRlf
木島線 -2002
BHF
27.0 中野松川駅
BHF
29.3 信濃竹原駅
WBRÜCKE
夜間瀬川
BHF
30.4 夜間瀬駅
BHF
31.8 上条駅
KBHFe
33.2 湯田中駅

長野線(ながのせん)は、長野県長野市長野駅から、同県須坂市須坂駅と同県中野市信州中野駅を経由して、同県下高井郡山ノ内町湯田中駅までを結ぶ長野電鉄鉄道路線である。

以前は、長野線は長野から須坂までで、須坂 - 信州中野間は河東線の一部、信州中野 - 湯田中間は山の内線(開業当初は平穏線〈ひらおせん〉)であったが、2002年平成14年)9月18日から運行形態に合わせて長野 - 湯田中間を長野線とした。

概要[編集]

志賀高原の観光輸送に加え、長野 - 信州中野間において朝夕時に普通・特急合わせて約5 - 20分間隔の高頻度運転を実施しており、長野市近郊の通勤・通学輸送を本格的に担ってきた。

長野 - 善光寺下間は途中に地下駅を有する地下区間(地下線)となっている。この区間も開業当初は他区間同様に地上に敷かれていた。同区間にある市役所前駅(地上当時は錦町駅[1])は、当時は三角屋根の駅舎で市民に親しまれていた[2][3]。同駅の隣には1945年昭和20年)まで緑町駅が存在していた[4]連続立体交差事業によって、1981年(昭和56年)3月1日より地下化された。またこの区間を含む長野 - 朝陽間(開業当初は信濃吉田まで)は複線となっている。

柳原 - 村山間の千曲川に架かる村山橋鉄道道路併用橋で、橋梁の下流側を線路、上流側を国道406号が通っている。現在の橋は2009年(平成21年)に完成したものであり、それまでは下流側15mに1926年大正15年)に開通した旧橋を使用していた。この旧橋も併用橋で、道幅が狭く老朽化のため現在の橋を建設。2004年(平成16年)8月7日に車道上り線部分が開通、2008年(平成20年)12月22日に車道下り線部分が開通。線路部分も2009年11月9日より供用開始となった。線路部分は長野電鉄初のロングレールである。

また長野駅 - 須坂駅 - 信州中野駅間の各駅(無人駅含む)と湯田中駅には自動券売機が設置されており、これらの駅では自動券売機で乗車券を購入の上乗車することになるが、それ以外の自動券売機が未設置の中野松川駅 - 上条駅間では、一部列車をのぞき車掌が車内券(補充券)の販売を行っている。

車庫は須坂駅にある。信州中野駅から湯田中駅までは最高40の急勾配が続く。終点の湯田中駅はホーム設置位置の関係で変則スイッチバック構造の駅だったが、2006年(平成18年)9月から10月にかけて行なわれた改修工事でスイッチバックは解消された。

2007年(平成19年)には、一部の駅で未設置であった構内自動放送設備や電光掲示板などの新設工事が行われた。

路線データ[編集]

運行形態[編集]

長野 - 須坂・信州中野間には昼間毎時2 - 4本・朝夕毎時4 - 6本程度の普通列車、1 - 2時間おきに信州中野 - 湯田中間の普通列車が、朝方をのぞくと長野発9・11時・16時台、湯田中発11・15時台以外には有料特急が運行されている。長野オリンピック開催時には観客輸送でも大きな役割を果たした。

普通列車[編集]

一部を除いて、日中は、長野駅を発着する普通列車は須坂駅・信州中野駅で、湯田中駅発着の普通列車は信州中野駅で折り返す。いずれもワンマン運転を行なっているが、全線で無人駅でも全車両すべてのドアが開く。

ワンマン運転は、長野駅 - 信州中野駅間は2000年(平成12年)10月より、信州中野駅 - 湯田中駅間は2006年(平成18年)12月9日のダイヤ改正から一部普通列車で開始された。

車両は3500系(元営団3000系)と8500系(元東急8500系)が使用されている。

長野駅 - 信州中野駅間は3500系・8500系ともに使用できるが、信州中野駅 - 湯田中駅間は30 - 40の勾配が連続する急勾配区間であるので、抑速ブレーキ装備か同等のブレーキ能力が入線の必須条件である。8500系は抑速ブレーキの装備がないため当該区間に入線できない。なお当該区間は以前は無人駅では1両目前よりドアしか開かない方式だったが、2011年(平成23年)2月13日のダイヤ改正に伴い当該区間も無人駅でも全車両すべてのドアが開くようになった。

特急[編集]

特急車両1000系「ゆけむり」(2009年1月)
村山橋を走る特急車両2100系「スノーモンキー」

特急は長野駅 - 湯田中駅間の全線直通で運行されているが、一部は長野駅 - 須坂駅・信州中野駅間および須坂駅 - 湯田中駅間の区間運行である。

停車駅パターンの違いによってA特急B特急に分かれている[6]。A特急は速達タイプで日中に運転される。B特急は朝および夕方以降に運転され、現行ダイヤでの本数は、下りA特急5本、B特急7本(このうち1本は須坂発信州中野行き、4本は長野発信州中野行き)。上りA特急6本(このうち1本は須坂発長野行き)、B特急6本(このうち1本は信州中野発須坂行き、うち3本は信州中野発長野行き)。かつては朝陽駅にて特急が先行する普通列車を追い抜く設定があったが、2005年(平成17年)12月10日のダイヤ改正以降、追い抜きを行う便の設定はなくなっている。

車両はA・Bともに1000系「ゆけむり」(元小田急10000形「ロマンスカー」)と2100系「スノーモンキー」(元JR東日本253系成田エクスプレス」)が使用されている。いずれも全列車で車掌が乗務する。 特急券は100円(小児50円)。全車自由席。2006年(平成18年)12月9日の「ゆけむり」の運行開始後も、2011年(平成23年)2月26日の「スノーモンキー」の運行開始後も、特急券の値上げをせず100円のまま据え置かれている。特急は観光客輸送などのほか、その安価な料金設定ゆえに沿線高等学校などの通学生による利用も多く見られる。 2011年の2100系導入前は2000系が使用されており、A特急は1000系「ゆけむり」で車掌が乗務、B特急は2000系でワンマン運転と分かれていた。2006年の1000系導入前は全列車が2000系だった。またB特急は2011年改正まで信州中野 - 湯田中間は各駅停車だったため特急券は不要だった。

かつて特急は、A特急(長野駅、権堂駅、須坂駅、信州中野駅、湯田中駅停車)、B特急(A特急停車駅+小布施駅停車。現行A特急と同様)、C特急(B特急停車駅+本郷駅・信濃吉田駅および信州中野駅 - 湯田中駅間各駅)、D特急(C特急停車駅+市役所前駅・北須坂駅停車)、E特急(D特急停車駅+朝陽駅停車)の5タイプに分かれていた[7]。そもそも1957年(昭和32年)3月の特急運転開始当時は旧A特急相当の停車駅で運行されていたものの、現行の2タイプに整理された2000年(平成12年)10月時点においては小布施が観光地として無視できない存在になっていたため、旧A特急は実際には運行されていなかった。なお、速達タイプは1999年(平成11年)12月に消滅し信州中野駅 - 湯田中駅間はすべて各駅停車となったが、2005年(平成17年)12月10日の改正から速達タイプが復活し、2006年(平成18年)12月9日から1000系「ゆけむり」の導入により、A特急は1000系「ゆけむり」、B特急は2000系と使用車両が分かれた。

2011年(平成23年)2月13日のダイヤ改正でB特急の停車駅が変更され、北須坂駅は通過駅に、朝陽駅は停車駅になり、信州中野駅 - 湯田中駅間がノンストップ運転に統一された。これにより、信州中野駅 - 湯田中駅間で普通乗車券のみで利用できる特急が廃止された。それと同時に使用車両の区別もなくなり、A・B特急ともに1000系「ゆけむり」と同年2月25日までは2000系が使用された。同年2月26日、2000系に代わって2100系「スノーモンキー」による運転が開始された。同車両には個室(1編成1室・定員4名)が設置されている。個室を利用するためには特急料金のほかに指定席券が必要となり、料金は1室1000円に設定されている。

2014年(平成26年)3月1日からはA特急では完全予約制の貸切列車を実施している。ただし長野発湯田中行き・湯田中発長野行きで、途中駅からの貸切はできず、始発駅から終点駅までの乗車に限られている。対象車両は1000系「ゆけむり」は進行方向先頭車両、2100系「スノーモンキー」は進行方向にかかわらず湯田中よりの車両「1号車」である。なお貸切予約が無い場合は通常通り全車両自由席となる[8][9]

2015年(平成27年)4月18日からは1000系「ゆけむり」で、観光案内列車「特急ゆけむり〜のんびり号〜」が1往復運転される[10]

停車駅の変遷[編集]

  • 特急が停車したことのある駅のみ掲載
  • 概ね7年に1度行われる善光寺御開帳の際には、日中時間帯のA特急が善光寺下駅に臨時停車するが[11]、下表にはそれは含めない。
  • ●…停車 △…一部停車 —…通過
1969年(昭和44年)時点[12](改正日不詳)
停車駅



























奥志賀
のざわ 木島線直通*
1998年(平成10年)4月時点[7](改正日不詳)
停車駅





























A特急
B特急
C特急
D特急
E特急
1999年(平成11年)12月改正
停車駅





























A特急
B特急
C特急
D特急
E特急
2000年(平成12年)10月改正
停車駅





























A特急
B特急
2005年(平成17年)12月改正
停車駅





























A特急
B特急
2011年(平成23年)2月改正
停車駅





























A特急
B特急
2015年(平成27年)4月時点
停車駅





























A特急
B特急
ゆけむり〜のんびり号〜
2016年(平成28年)4月時点
停車駅





























A特急
B特急
ゆけむり〜のんびり号〜

歴史[編集]

駅一覧[編集]

  • 全駅長野県に所在。
  • 停車駅は2011年2月13日改正のダイヤによる。
凡例
B特急・A特急 … ●:停車、|:通過、※:善光寺御開帳時期のみ一部停車[11]
普通列車は省略:各駅に停車
線路 … |:単線区間(交換できない駅)、◇:単線区間(交換可能駅)、∥:複線区間(地上)、(長野 - 善光寺下間):複線区間(地下)、∨:これより下は単線
駅番号[26] 駅名 駅間キロ 営業キロ B特急 A特急 接続路線 線路 所在地
N1 長野駅 - 0.0 東日本旅客鉄道■ 北陸新幹線信越本線
しなの鉄道北しなの線
長野市
N2 市役所前駅 0.4 0.4  
N3 権堂駅 0.6 1.0  
N4 善光寺下駅 0.6 1.6  
N5 本郷駅 1.1 2.7  
N6 桐原駅 0.9 3.6  
N7 信濃吉田駅 0.7 4.3 しなの鉄道:北しなの線(北長野駅:連絡運輸・案内無し)
N8 朝陽駅 2.0 6.3  
N9 附属中学前駅 0.7 7.0  
N10 柳原駅 1.0 8.0  
N11 村山駅 2.0 10.0   須坂市
N12 日野駅 1.0 11.0  
N13[27] 須坂駅 1.5 12.5  
N14 北須坂駅 2.5 15.0  
N15 小布施駅 2.5 17.5   上高井郡
小布施町
N16 都住駅 1.1 18.6  
N17 桜沢駅 2.7 21.3   中野市
N18 延徳駅 2.0 23.3  
N19 信州中野駅 2.3 25.6  
N20 中野松川駅 1.4 27.0  
N21 信濃竹原駅 2.3 29.3  
N22 夜間瀬駅 1.1 30.4   下高井郡
山ノ内町
N23 上条駅 1.4 31.8  
N24 湯田中駅 1.4 33.2  

過去の接続路線[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 『写真でよみがえる長野電鉄 地上線』柏企画、2005、口絵
  2. ^ 現在は桐原駅で同じような姿を見ることが出来る
  3. ^ 『写真でよみがえる長野電鉄 地上線』柏企画、2005、口絵、30頁、32頁、33頁
  4. ^ 『写真でよみがえる長野電鉄 地上線』柏企画、2005、37頁
  5. ^ a b c d 長野県新総合交通ビジョン検討委員会(県内鉄道事業者・意見交換会)参考資料 長野電鉄株式会社 (PDF) - 長野県、2012年7月11日(2016年10月23日閲覧)
  6. ^ 各駅情報”. 長野電鉄. 2015年9月14日閲覧。
  7. ^ a b 佐藤清「現有私鉄概説 長野電鉄」、『鉄道ピクトリアル』第652号、鉄道図書刊行会、1998年4月、 171頁。
  8. ^ 定期運行特急列車(A特急限定)1両貸切のご案内”. 長野電鉄. 2015年9月14日閲覧。
  9. ^ “A特急列車の「全席自由席」のお取り扱いについて” (プレスリリース), 長野電鉄, (2014年2月14日), http://www.nagaden-net.co.jp/news/2014/02/a.php 2015年9月14日閲覧。 
  10. ^ a b 観光案内列車 特急ゆけむり〜のんびり号〜 (PDF) - 長野電鉄、2015年4月19日閲覧。
  11. ^ a b “善光寺下駅への特急列車臨時停車について” (プレスリリース), 長野電鉄, (2015年4月3日), オリジナル2015年5月5日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20150505021153/http://www.nagaden-net.co.jp/news/2015/04/post-42.php 2015年5月4日閲覧。 
  12. ^ a b c d e 今尾恵介、原武史(監修) 『日本鉄道旅行歴史地図帳 6号 北信越―全線全駅全優等列車』 新潮社、2010年、57頁。ISBN 978-4107900401
  13. ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1920年5月4日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  14. ^ 「鉄道譲渡」『官報』1920年9月7日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  15. ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1921年5月27日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  16. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1923年4月5日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  17. ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1923年6月26日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  18. ^ 『地方鉄道及軌道一覧 昭和10年4月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  19. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1926年7月3日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  20. ^ 「地方鉄道駅名改称」『官報』1926年10月14日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  21. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1927年5月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  22. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1928年7月5日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  23. ^ 「鉄道免許取消」『官報』1931年7月14日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  24. ^ 工事の進捗状況 5工区:村山橋開通に伴い旧橋が通行止めになりました!![リンク切れ] - 国道406号線 村山橋II期線工事
  25. ^ 長野電鉄村山橋関連情報
  26. ^ 長野電鉄各駅情報一覧 - 各駅の時刻表に駅番号が掲載されている。
  27. ^ 屋代線廃止まではNY13

関連項目[編集]

外部リンク[編集]