ミトラ (競走馬)

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ミトラ
第51回金鯱賞出走時(2015年12月5日)
欧字表記 Mithra[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2008年4月11日(16歳)[1]
抹消日 2016年4月27日
シンボリクリスエス[1]
エイグレット[1]
母の父 サンデーサイレンス[1]
生国 日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 吉田勝己[1]
調教師 萩原清美浦[1]
競走成績
生涯成績 25戦9勝[1]
獲得賞金 2億8791万円[1]
勝ち鞍
GII 金鯱賞 2015年
GIII 福島記念 2014年
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ミトラ(欧字名:Mithra2008年4月11日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍に2015年金鯱賞2014年福島記念

馬名の意味は、主教、司祭、司教がかぶる冠(司教冠)。

経歴[編集]

2歳(2010年)[編集]

2010年11月20日東京競馬場第5Rの2歳新馬戦でクリストフ・スミヨンを鞍上にデビューするも、最下位に敗れた。これが原因で、レース後に去勢される。

3-4歳(2011-2012年)[編集]

その後、2012年3月までダート戦を使われた。ダート7戦目となる4歳以上1000万下までダート1200m戦で3勝を挙げた後に、 デビュー戦以来となる芝レースであるフリーウェイステークスをレコード勝ちし、芝を主戦場に変える。次走のテレビユー福島賞、長岡ステークスでは敗れたものの、紅葉ステークスではデビュー以来となるスミヨンを鞍上に1着。オープン馬となった。だが、昇級初戦のオーロカップは3/4馬身差及ばず2着となった。

5-6歳(2013-2014年)[編集]

初戦のニューイヤーステークスは好位から先頭に立ち優勝するが、初重賞参戦となった阪急杯は14着と惨敗してしまう。この後、約1年4ヶ月の休養を挟み、復帰レースの得意とする東京のパラダイスステークスで1着となり、早々にオープン2勝目を挙げる。その後、関屋記念を10着と惨敗するも、京成杯オータムハンデキャップでは3着と初の重賞での複勝圏内入りを果たす。富士ステークス6着を経て、初の2000m戦となった福島記念は短期免許で来日中のミカエル・バルザローナが騎乗。レースでは好位のインを追走し、ロスなく外に持ち出して並びかけ抜け出し、2着に1馬身1/4差をつけて1着、重賞初制覇を果たした[2]

7歳(2015年)[編集]

年が明けると、さらに距離が伸びたアメリカジョッキークラブカップを7番人気ながら2着と好走した。次走の中日新聞杯はトップハンデ57.5kgを背負いながらも5着となる。その後、再び休養を挟み6か月半ぶりの実戦となったオールカマーは3着、連覇がかかった福島記念は57.5kgのトップハンデで1番人気となるが、ヤマカツエースに1馬身差の2着となった。次走の金鯱賞は4コーナーで外めに持ち出して前を射程圏に入れ、直線半ばで追い出し、2着ディサイファ以下に1.1/4馬身差をつけ、レコードタイのタイムで重賞2勝目を飾った[3]。しかし、脚部不安によりこのレースを最後に引退することが決定。2016年4月27日に登録を抹消された[4]

引退後[編集]

セン馬のため種牡馬入りの道はなく、ノーザンホースパークで乗馬となった[5]が、2019年頃に退厩し、現在は立教大学馬術部にて「聖冠」と名前を変えて繋養されている[6]

競走成績[編集]

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2010.11.20 東京 2歳新馬 芝1800m(良) 12 7 9 006.70(3人) 12着 R1:54.5(38.9) -4.1 C.スミヨン 55kg コウヨウレジェンド
2011.06.05 東京 3歳未勝利 ダ1400m(良) 15 6 11 011.20(6人) 03着 R1:26.7(37.8) -0.1 C.ウィリアムズ 56kg ウインイマジン
0000.06.25 中山 3歳未勝利 ダ1200m(良) 16 4 8 005.10(3人) 01着 R1:12.2(37.4) -0.3 横山典弘 56kg (アップターン)
0000.07.23 新潟 三国特別 500万下 ダ1800m(良) 15 8 14 029.20(8人) 06着 R1:54.0(37.7) -1.2 松岡正海 54kg グランドシチー
0000.10.15 新潟 大形特別 500万下 ダ1800m(稍) 8 7 7 008.20(4人) 03着 R1:53.6(37.3) -0.5 中館英二 55kg タケショウカヅチ
0000.11.13 東京 3歳上500万下 ダ1400m(稍) 14 1 1 005.30(3人) 05着 R1:25.7(38.0) -1.1 三浦皇成 56kg エースインザホール
2012.02.25 中山 4歳上500万下 ダ1200m(不) 16 1 2 002.90(1人) 01着 R1:10.6(36.0) -0.1 横山典弘 57kg (アランルース)
0000.03.18 中山 4歳上1000万下 ダ1200m(不) 16 2 4 002.80(1人) 01着 R1:10.6(36.4) -0.0 横山典弘 57kg (エキナシア)
0000.05.20 東京 フリーウェイS 1600万下 芝1400m(良) 17 6 11 033.40(9人) 01着 R1:19.6(33.2) -0.5 松岡正海 55kg (プランスデトワール)
0000.06.30 福島 テレビユー福島賞 1600万下 芝1200m(良) 16 1 1 001.90(1人) 03着 R1:09.0(35.2) -0.1 横山典弘 57kg ジュエルオブナイル
0000.08.11 新潟 長岡S 1600万下 芝1400m(良) 18 5 10 002.50(1人) 09着 R1:20.3(34.0) -0.6 松岡正海 57kg エーシンハーバー
0000.10.28 東京 紅葉S 1600万下 芝1600m(良) 9 6 6 003.50(2人) 01着 R1:32.7(33.8) -0.0 C.スミヨン 57kg (タイキパーシヴァル)
0000.11.10 東京 オーロC OP 芝1400m(良) 12 7 9 002.80(1人) 02着 R1:20.5(33.0) -0.1 横山典弘 55kg インプレスウィナー
2013.01.13 中山 ニューイヤーS OP 芝1600m(良) 16 4 8 004.20(1人) 01着 R1:33.5(34.6) -0.1 横山典弘 56kg フレールジャック
0000.02.24 阪神 阪急杯 GIII 芝1400m(良) 16 5 10 012.10(5人) 14着 R1:22.2(36.2) -1.2 大野拓弥 56kg ロードカナロア
2014.06.29 東京 パラダイスS OP 芝1400m(稍) 13 4 5 005.90(1人) 01着 R1:22.5(34.6) -0.2 蛯名正義 57kg (コウヨウアレス)
0000.08.17 新潟 関屋記念 GIII 芝1600m(稍) 16 6 12 011.60(5人) 10着 R1:33.5(34.6) -1.0 M.エスポジート 56kg クラレント
0000.09.14 新潟 京成杯AH GIII 芝1600m(良) 15 4 7 029.10(9人) 03着 R1:33.4(33.2) -0.1 M.エスポジート 56kg クラレント
0000.10.25 東京 富士S GIII 芝1600m(良) 16 6 12 013.50(7人) 06着 R1:33.4(33.7) -0.2 F.ベリー 56kg ステファノス
0000.11.16 福島 福島記念 GIII 芝2000m(良) 16 1 1 009.80(6人) 01着 R1:58.1(34.1) -0.2 M.バルザローナ 56kg フラアンジェリコ
2015.01.25 中山 AJCC GII 芝2200m(良) 17 7 14 035.60(7人) 02着 R2:13.8(34.6) -0.2 柴山雄一 56kg クリールカイザー
0000.03.14 中京 中日新聞杯 GIII 芝2000m(良) 18 7 14 006.60(3人) 05着 R2:01.7(35.8) -0.5 蛯名正義 57.5kg ディサイファ
0000.09.27 中山 オールカマー GII 芝2200m(良) 15 5 9 016.50(7人) 03着 R2:12.4(34.9) -0.5 柴山雄一 56kg ショウナンパンドラ
0000.11.15 福島 福島記念 GIII 芝2000m(重) 16 4 8 004.20(1人) 02着 R2:02.7(37.7) -0.2 柴山雄一 57.5kg ヤマカツエース
0000.12.05 中京 金鯱賞 GII 芝2000m(良) 12 7 10 009.00(5人) 01着 R1:58.8(34.6) -0.2 柴山雄一 56kg (ディサイファ)
  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す。

血統表[編集]

ミトラ血統 (血統表の出典)
父系 ロベルト系

*シンボリクリスエス
1999 黒鹿毛
父の父
Kris S.
1977 黒鹿毛
Roberto Hail to Reason
Bramalea
Sharp Queen Princequillo
Bridgework
父の母
Tee Kay 1991
黒鹿毛
Gold Meridian Seattle Slew
Queen Louie
Tri Argo Tri Jet
Hail Proudly

エイグレット
2000 栗毛
*サンデーサイレンス
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
母の母
ノーザンプリンセス
1991 栗毛
*ノーザンテースト Northern Dancer
Lady Victoria
ウイルプリンセス *サンプリンス
エール
母系(F-No.) 3号族(FN:3-l)
5代内の近親交配 Hail to Reason 4×4


脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ミトラ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年11月29日閲覧。
  2. ^ 【福島記念】6番人気のミトラが重賞初制覇!”. 予想王TV@SANSPO.COM (2014年11月16日). 2020年12月30日閲覧。
  3. ^ 【金鯱賞】39年ぶり関東馬!ミトラ、コースレコードV”. 予想王TV@SANSPO.COM (2015年12月6日). 2020年12月30日閲覧。
  4. ^ ミトラ登録抹消 14年福島記念、15年金鯱賞制覇”. スポーツニッポン. 2022年7月2日閲覧。
  5. ^ 重賞2勝のミトラが抹消 乗馬に|競馬ニュース|競馬予想のウマニティ! - サンスポ&ニッポン放送公認SNS”. 競馬予想のウマニティ! - サンスポ&ニッポン放送公認SNS. 2020年12月30日閲覧。
  6. ^ 乗馬情報 - 公益財団法人 日本馬術連盟、2022年4月17日閲覧。

外部リンク[編集]