オーケストラ・アンサンブル金沢
オーケストラ・アンサンブル金沢 | |
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![]() 本拠地の石川県立音楽堂 | |
基本情報 | |
出身地 |
![]() 石川県金沢市 |
ジャンル | クラシック音楽 |
活動期間 | 1988年 - |
公式サイト | オーケストラ・アンサンブル金沢 |
メンバー |
芸術監督 マルク・ミンコフスキ プリンシパル・ゲストコンダクター ユベール・スダーン パーマネント・ゲストコンダクター 川瀬賢太郎 指揮者 田中祐子 専任指揮者 鈴木織衛 第1コンサートマスター サイモン・ブレンディス アビゲイル・ヤング コンサートマスター 松井直 |
オーケストラ・アンサンブル金沢(オーケストラアンサンブルかなざわ、英: Orchestra Ensemble Kanazawa)は、石川県金沢市に本拠を置く日本のオーケストラ。室内管弦楽団としては多目の団員三十数名を擁し、二管編成管弦楽曲を主なレパートリーとする。日本オーケストラ連盟正会員。
概要[編集]
1988年に石川県と金沢市が中心となり設立した財団法人石川県音楽文化振興事業団を運営母体とし、2001年からは石川県立音楽堂を本拠地とし、定期演奏会を行なっている。毎年作曲家に新曲を委嘱するコンポーザー・オブザイヤー制度を敷く。常設のプロフェッショナル室内管弦楽団としては日本で最初の存在。初代常任指揮者には音楽監督の岩城宏之の推挙により、天沼裕子が就任した。通称は「アンサンブル金沢」、略称は英語名「Orchestra Ensemble Kanazawa」の頭文字を取って「OEK」であるが、「アンカナ」と呼ぶ人もいる。
設立にあたっては、地方を本拠としながらも出身・国籍にかかわらず幅広く人材を募った。結成から数年は旧ソヴィエト連邦や東側諸国崩壊と重なったのでロシア人奏者を豊富に擁することとなり、スラヴの響きがするオケと評された。1990年に加入したスロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団出身のルトヴィート・カンタは主席チェロ奏者を長年務めた後、2018年以降は名誉団員として活躍している。現在の楽団員はそれほどスラヴ系に偏ってはいないが、精度の高いアンサンブル、特に弦楽合奏のビロードのような質感は依然としてこのオーケストラの美点といえる。
レパートリーはチャイコフスキーやシチェドリンなどのロシア物に始まり、ハイドンやモーツァルトの古典派音楽に軸足を置くが、ベートーヴェンやロマン派のブラームスもこの規模のオーケストラとは思えぬほど雄渾に演奏し、武満徹ら作曲家から毎年作品の提供を受けて現代の音楽にも挑戦し続けている。
主なポスト等[編集]
- 芸術監督
- マルク・ミンコフスキ
- プリンシパル・ゲストコンダクター
- ユベール・スダーン
- パーマネント・ゲストコンダクター
- 川瀬賢太郎
- 指揮者
- 田中祐子
- 専任指揮者
鈴木織衛
- 桂冠指揮者
- コンサート
- 月間1回から3回程度、3種類の定期演奏会を持ち、石川県立音楽堂での定期公演の他、毎年2回にわたる東京・名古屋・大阪での定期的な公演を含む全国各地での公演もある。定期会員は現在約3000人程度。
定期公演は、OEK本来のレパートリーを提供する「フィルハーモニーシリーズ」、著名な客演奏者/歌手/指揮者を招いたり、他のオーケストラとの合同演奏によって人気の高い(大規模な)曲を聴かせる「マイスターシリーズ」、ジャズやポップスなど肩の凝らないエンタテインメント性の高いステージで魅了する「ファンタジーシリーズ」の3シリーズがある(以上は大体の傾向である。もちろんフィルハーモニーシリーズでもよく知られた曲は演奏され、客演も毎回のように行われている)。
歴代音楽監督等[編集]
他
歴代コンポーザー・イン・レジデンス[編集]
- 一柳慧 (1988年 - 1991年)
- 石井眞木 (1988年 - 1991年 2003年4月†)
- 外山雄三 (1991年 - 1992年)
- 西村朗 (1992年 - 1993年)
- 湯浅譲二 (1993年 - 1995年)
- 武満徹 (1995年 - 1996年 2月†)
- 黛敏郎 (1996年 - 1997年 4月†)
- 池辺晋一郎 (1997年 - 1998年)
- 藤家渓子 (1998年 - 1999年)
- 林光 (1999年 - 2000年)
- 江村哲二 (2000年 - 2001年)
- 松村禎三 (2001年 - 2002年)
- 三善晃 (2002年 - 2003年)
- 猿谷紀郎 (2003年 - 2004年)
- 権代敦彦 (2004年 - 2005年)
- レーラ・アウエルバッハ (2004年 - 2005年)
- 間宮芳生 (2005年 - 2006年)
- 新実徳英 (2006年 - 2007年)
- 一柳慧 (2007年 - 2008年)
- 三枝成彰 (2008年 - 2009年)
- ロジェ・ブトリー(2009年 - 2010年)
- 加古隆(2010年 - 2011年)
- 望月京(2011年 - 2012年)
- ウンスク・チン(2012年 - 2014年)
- 権代敦彦(2014年 - 2015年)
- 一柳慧(2015年 - 2016年)
- ティエリー・エスケシュ(2016年 - 2017年)
- 池辺晋一郎(2017年 - 2018年)
- 挾間美帆(2018年 - 2019年)
演奏会[編集]
- 定期公演 石川県立音楽堂コンサートホール
- フィルハーモニー・シリーズ(全8回)
- マイスター・シリーズ(全5回)
- ファンタスティック・オーケストラコンサート(全4回)
- 国内ツアー
- 東京公演、名古屋公演、大阪公演、石川県内公演など。
録音[編集]
井上道義のモーツァルト、ベートーベン、フランスもの等、また金聖響で、ベートーヴェンの「交響曲第2番+第7番」、「交響曲第3番《英雄》+《コリオラン》序曲」、「交響曲第5番《運命》+《エグモント》序曲」を2004年までにリリースし、2006年には「交響曲第6番《田園》+《プロメテウスの創造物》序曲」をリリースした。また、2007年に、ブラームスの交響曲を全曲録音し、順次発売している。
脚注[編集]
注釈・出典[編集]
関連項目[編集]
- 石川県立音楽堂 - OEK の本拠地
- 利家とまつ〜加賀百万石物語〜 - オープニング曲を OEK が担当した。
- ヤマチク - 地元資本のレコード店。CDデビューをバックアップした。
- 北陸新人登竜門コンサート - OEKの主催する若手音楽家支援事業。
外部リンク[編集]
- オーケストラ・アンサンブル金沢 - 公式サイト
- 石川県立音楽堂[ISHIKAWA ONGAKUDO] - OEK のフランチャイズ・ホール
- 交響曲 第7番 イシカワ パラフレーズ - 石川新情報書府
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