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「ライズ・オブ・ザ・ドラゴン」の版間の差分

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1991年に[[Amiga]]および[[Macintosh]]に移植された他、[[1992年]]に[[メガCD]]に移植され、日本で発売された初の移植版となった。[[2017年]]には[[Microsoft Windows|Windows]]用ソフトとして[[GOG.com]]にて配信された。
1991年に[[Amiga]]および[[Macintosh]]に移植された他、[[1992年]]に[[メガCD]]に移植され、日本で発売された初の移植版となった。[[2017年]]には[[Microsoft Windows|Windows]]用ソフトとして[[GOG.com]]にて配信された。


日本においては、[[2015年]][[10月5日]]に[[アクティビジョン]]が再び日本法人を設立し、[[2017年]][[10月4日]]に社名を「[[アクティビジョン・ブリザード|Activision Blizzard Japan]]株式会社」に変更され、その後[[セガ・インタラクティブ]]は、[[2020年]][[4月1日]]付で、セガ(同日付で[[セガ]]へ再度商号変更)へ吸収合併され解散したため<ref name="kaisan">[https://www.segasammy.co.jp/japanese/pdf/release/20191224_reorganization_j_final.pdf エンタテインメントコンテンツ事業における組織再編に伴う連結子会社間の合併及び一部連結子会社の商号変更に関するお知らせ]セガサミーホールディングス 2019年12月24日</ref>、本作におけるメガCD版では、日本版から海外版に差し替えられ、販売権もセガゲームスからアクティビジョンへ移行した。
日本においては、[[2015年]][[10月5日]]に[[アクティビジョン]]が再び日本法人を設立し、[[2017年]][[10月4日]]に社名を「[[アクティビジョン・ブリザード|Activision Blizzard Japan]]株式会社」に変更された。[[2020年]][[4月1日]]株式会社セガルディングは、株式会社[[セガグループ]]へ商号変更した<ref>[https://www.segasammy.co.jp/japanese/pdf/release/20191224_reorganization_j_final.pdf エンタテインメントコンテンツ事業における組織再編に伴う連結子会社間の合併及び一部連結子会社の商号変更に関するお知らせ]セガサミーホールディングス 2019年12月24日</ref>。2020年4月1日に、株式会社セガゲームスは、株式会社[[セガ・インタラクティブ]]を吸収合併し、5年ぶりに商号を(2代目)株式会社[[セガ]]に変更した<ref name="SEGA2">[https://sega-games.co.jp/release/191224_1.html <セガサミーホールディングス発表資料>エンタテインメントコンテンツ事業における組織再編に伴う連結子会社間(株式会社セガゲームス、株式会社セガ・インタラクティブ)の合併及び一部連結子会社(株式会社セガホールディングス)の商号変更に関するお知らせ]セガゲームス 2019年12月24日</ref>。これにより、本作におけるメガCD版では、日本版から海外版に差し替えられ、販売権もセガゲームスからアクティビジョンへ移行した。


== ゲーム内容 ==
== ゲーム内容 ==

2020年6月28日 (日) 08:40時点における版

ライズ・オブ・ザ・ドラゴン
ジャンル グラフィックアドベンチャー
サイバーパンク・アドベンチャー
対応機種 PC/AT互換機 (DOS)
開発元 ダイナミックス英語版
発売元 シエラ・オンライン
ディレクター ジェフ・タネル英語版
デザイナー ジェフ・タネル
シナリオ ジェリー・ラトレル
デヴィッド・セラ
プログラマー ダリウス・ルーカス
リチャード・レイル
ケヴィン・ライアン
音楽 ドン・ラタルスキー英語版
クリストファー・スティーブンス英語版
美術 ランディ・ダルシャム
ロバート・カラコール
人数 1人
発売日 アメリカ合衆国 1990年
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ライズ・オブ・ザ・ドラゴン』(Rise of the Dragon)は、1990年アメリカ合衆国シエラ・オンラインから発売されたPC/AT互換機グラフィックアドベンチャーゲーム

2053年のロサンゼルスを舞台としており、主人公の私立探偵「ブレイド」を操作して人間がミュータント化して突然死する謎の事件を解決する事を目的としている。画面に表示されたカーソルでオブジェクトを選択する事でゲームを進行するシステムとなっており、作中に時間の概念が取り入れられている事などを特徴としている。

開発はアメリカ合衆国のダイナミックス英語版が行っており、ディレクターおよびゲーム・デザインは『Ghostbusters II』(1989年)を手掛けたジェフ・タネル英語版、シナリオは『David Wolf: Secret Agent』(1989年)を手掛けたジェリー・ラトレルと『Nova 9: The Return of Gir Draxon』(1991年)を手掛けたデヴィッド・セラが担当、音楽は『Stellar 7』(1990年)を手掛けたドン・ラタルスキー英語版クリストファー・スティーブンス英語版が担当している。

1991年にAmigaおよびMacintoshに移植された他、1992年メガCDに移植され、日本で発売された初の移植版となった。2017年にはWindows用ソフトとしてGOG.comにて配信された。

日本においては、2015年10月5日アクティビジョンが再び日本法人を設立し、2017年10月4日に社名を「Activision Blizzard Japan株式会社」に変更された。2020年4月1日に、株式会社セガホールディングスは、株式会社セガグループへ商号変更した[1]。2020年4月1日に、株式会社セガゲームスは、株式会社セガ・インタラクティブを吸収合併し、5年ぶりに商号を(2代目)株式会社セガに変更した[2]。これにより、本作におけるメガCD版では、日本版から海外版に差し替えられ、販売権もセガゲームスからアクティビジョンへ移行した。

ゲーム内容

システム

オン・スクリーン型のアドベンチャーゲーム。一部アクションシーンもある。画面にコマンドは表示されず、画面上のオブジェクトをカーソルで選択することで、そのオブジェクトに対応したアクションをとることができる[注釈 1]。ゲーム中は常に時間が進行しており[注釈 2]、特定の時刻でしか発生しないイベントがある他、時間の経過に合わせてプレイヤーと関係なくイベントが進んだりする。また、プレイヤーは睡眠も必要で、睡眠をとらないまま行動し続けていると、道端だろうが所構わず寝てしまう[注釈 3]

このゲームは、プレイヤーが不可解な行動を取って[注釈 4]明示的にゲームオーバーになる他、「違うアイテムの使い方をした」、「会話で違う選択肢を選んだ」、「時間の経過でイベントを飛ばした」などで、気づかないうちにクリア不能な状態に陥るパターンが非常に多い。その為、攻略法を知らずにクリアするのが非常に難しいゲームとなっている。

PC/AT互換機版は、使用しているビデオカードに合わせてCGAEGAVGAの各画面モードに対応している。

主なアイテム

端末(ビデオテレフォン)
テレビ電話電子ファックス兼用の端末。使用するにはIDカードが必要。留守電の操作はリモコンでも行える。
IDカード
身分証クレジット機能などを搭載した多機能デバイスカード。他人のIDカードがあれば、そのIDで端末にアクセスすることもできる。
ハンドガン(コルト・ミスタリー・SP・モデル1992)
火薬銃弾を使う旧式の小型銃。現在はビームガンが主流。
ジョイ・スプレー
防犯スプレー。護身用だが軽い幻覚作用があるため、合法ドラッグとしても使用される。
応急セット
軽い傷ならその場で応急処置ができる救急キット。一時的に体力を回復させる薬も入っている。
チョコレートバー
カカオが不足しているため、ブラックマーケットでしか手に入らない禁制品となっている。パッケージが「スニッカーズ」に似ている。
ドラッグ・シール
首に貼って首筋から麻薬を注入する湿布型のドラッグ。本来は投薬処方用に開発された医療シート。

ストーリー

西暦2053年ロサンゼルスでは、人間ミュータント化して突然死する怪事件が続いていた。それはやがて、ロス市長の娘をも巻き込む事件となり、市長は極秘裏に私立探偵のウィリアム・ハンター、通称 "ブレイド" に調査を依頼した。

主な登場人物

声優はメガCD版。

ウィリアム "ブレイド" ハンター
本作の主人公。通称「ブレイド」と呼ばれる私立探偵。元ロサンゼルス警察官だが、粗暴な行動が災いして免職される。
典型的な「世の中に翻弄され疲れ切った男」で、口から出る言葉は大概皮肉か嫌味が混じる。いつ洗ったかもわからない服の上に、合成革のコートを着用している。愛用の銃は「コルト・ミスタリー・SP・モデル1992」。住居はコンプトンにある建設途中のアパートのワンルームで、部屋の中は『ブレイドの飯の種』である端末が置かれている机と、『洗濯機も吐き出すシーツ』のかかったベッド以外は殆ど何もない。
IDカードを端末に挿したまま忘れる癖が直せず、本人も嫌気が差している。
アニス・ルマノフ
ブレイドのガールフレンド。普段はロサンゼルス市庁の記録室で働いている。気の強い性格で、ブレイドが手を焼くことも度々ある。
自宅はサンタモニカのアパート。ブレイドとは対照的に小綺麗な部屋に住んでいる。
ダート・ビンセント
ロサンゼルス市長。ブレイドを警察から追放した張本人で、何かと因縁がある。娘の不祥事が明るみに出ることを恐れ、ブレイドに連続怪死事件の調査を内密に依頼する。
ブレイドのことは「ミスター・ブレイド」と呼ぶ。
パメラ・リットン
ロサンゼルス市庁の受付嬢。オールドミスでブレイドに気のある素振りを見せるが、どこまで本気なのかは不明。
ウィザード・ジェイク
暴力団の世界にも通じた情報屋で、連続怪死事件のカギを握る人物。
ディン・ワン
ドラゴンマフィアの最高幹部。偉大なる指導者の『予言の日』を迎えるべく、極秘裏に計画を遂行する。
チャン・リン
  • 声 - ?
ドラゴン・マフィアの一員でもあり麻薬MTZの密売人。
ジョニー・ウォン
ドラゴン・マフィアの幹部。マフィアが経営するMTZの生産工場の責任者。
ザ・スネイク
ドラゴン・マフィアの幹部。どんな手段でも使いこなすドラゴン・マフィアの殺人マシンの一人。
ヤン・リューホ
路地裏に住む謎の中国人。『の声の使い』と称してブレイドを色々助ける。

移植版

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 Rise of the Dragon アメリカ合衆国 1991年
Amiga
Macintosh
ダイナミックス シエラ・オンライン フロッピーディスク -
2 ライズ・オブ・ザ・ドラゴン
A Blade Hunter Mystery
日本 199209251992年9月25日
アメリカ合衆国 1993年
メガCD ゲームアーツ 日本 セガ
アメリカ合衆国 ダイナミックス
CD-ROM 日本 G-6002
アメリカ合衆国 T-110035
セガマウス対応
バックアップRAMカートリッジ対応
3 Rise of the Dragon INT 201711082017年11月8日
Windows ダイナミックス アクティビジョン ダウンロード
(GOG.com)
-
メガCD版

メガCD版の特徴は以下の通りとなっている。

  • フル音声になっているため、会話の選択肢など一部を除いて画面に一切メッセージは表示されない[注釈 5]
  • キャスティングは青二プロダクションが担当した。
  • PC版では、アクションシーンを何度か失敗するとスキップすることができたが、メガCD版ではできなくなっている。
  • レイティングに合わせて一部、性的描写が削除あるいは変更されている。
  • マニュアルに記載がないが、セガマウスに対応している。
  • パメラが飼っているハリネズミの名前が『ソ○ック』だったり、ディン・ワンのアジトの裏の背景に『S○GA』と書かれたビルが登場する。

スタッフ

  • ディレクター、ゲーム・デザイン:ジェフ・タネル英語版
  • アート・ディレクター:ランディ・ダルシャム
  • コンセプチュアル・アート、キャラクター:ロバート・カラコール
  • ゲーム開発システム:ダリウス・ルーカス、リチャード・レイル、ケヴィン・ライアン
  • 美術:エリアン・ハン、マーク・ブレンマン
  • プログラマー:ルイ・マクレディ、リチャード・レイル、ケヴィン・ライアン、ネルス・ブルックナー、ダレク・ルーカス
  • オーディオ・ディレクター:アラン・マッキーン
  • 音楽、効果音:クリストファー・スティーブンス英語版
  • 原譜:ドン・ラタルスキー英語版
  • ダイアログ、テキスト:ジェリー・ラトレル、デヴィッド・セラ
  • 原作:デヴィッド・セラ、ジェフ・タネル

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
ドラゴン5/5stars (DOS)[3]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー7.6/10点 (MCD)[4]
38/50点 (MCD)[5]
ファミ通30/40点 (MCD)[6]
(シルバー殿堂)
ゲーム・インフォーマー7.75/10点 (MCD)[5]
GamePro4.5/5点 (MCD)[5]
Raze92% (DOS)[7]
ACE850/1000点 (DOS)[7]
Aktueller Software Markt10/12点 (DOS)[7]
10/12点 (Amiga)[8]
Amiga Format86% (Amiga)[8]
Amiga Action86% (Amiga)[8]
Amiga Power79% (Amiga)[8]
CU Amiga79% (Amiga)[8]
Game Players79% (Amiga)[8]
Mean Machines89% (MCD)[5]
VG&CE5/10点 (MCD)[5]
メガドライブFAN23.71/30点 (MCD)[9]
The One92% (Amiga)[10]
受賞
媒体受賞
Computer Gaming WorldSpecial Award for Artistic Achievement (1991)[11]
メガCD版
  • ゲーム誌『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、23.71点(満30点)となっている[9]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 4.16 4.09 3.65 3.88 3.79 4.14 23.71

脚注

注釈

  1. ^ 人物だと「話す」、アイテムだと「調べる」、扉だと「移動する」など。
  2. ^ 何も操作しなくても勝手に時間が進むため、アドベンチャーゲームでは珍しくポーズができる。また、プレイヤーが任意で時間を早送りすることもできる。
  3. ^ この場合、起きると持っていたアイテムが減っているケースが多い。
  4. ^ 服を着ないで外に出る、等。
  5. ^ アイテムの説明などは、主人公のモノローグで語られる。

出典

  1. ^ エンタテインメントコンテンツ事業における組織再編に伴う連結子会社間の合併及び一部連結子会社の商号変更に関するお知らせセガサミーホールディングス 2019年12月24日
  2. ^ <セガサミーホールディングス発表資料>エンタテインメントコンテンツ事業における組織再編に伴う連結子会社間(株式会社セガゲームス、株式会社セガ・インタラクティブ)の合併及び一部連結子会社(株式会社セガホールディングス)の商号変更に関するお知らせセガゲームス 2019年12月24日
  3. ^ Lesser, Hartley; Lesser, Patricia; Lesser, Kirk (June 1991). “The Role of Computers”. Dragon (170): 55–58, 118–119. 
  4. ^ “Review Crew: Rise of the Dragon”. Electronic Gaming Monthly (EGM Media, LLC) (59): p. 38. (1994年6月) 
  5. ^ a b c d e Rise of the Dragon for SEGA CD (1992)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2020年3月17日閲覧。
  6. ^ a b ライズ・オブ・ザ・ドラゴン A Blade Hunter Mystery まとめ [メガドライブ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2020年3月17日閲覧。
  7. ^ a b c Rise of the Dragon for DOS (1990)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2020年3月17日閲覧。
  8. ^ a b c d e f Rise of the Dragon for Amiga (1991)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2020年3月17日閲覧。
  9. ^ a b 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、48頁。 
  10. ^ Presley, Paul (October 1991). “Rise of the Dragon Review”. The One (emap Images) (37): 58-60. https://archive.org/details/theone-magazine-37/page/n57. 
  11. ^ Staff (November 1991). “Computer Gaming World's 1991 Games of the Year Awards”. Computer Gaming World (Golden Empire Publications, Inc) (88): 38–40, 58. 

関連項目

外部リンク