コンピュータゲームのレイティングシステム

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コンピュータゲームのレイティングシステムとは、コンピュータゲームの購入・貸与・鑑賞ができる年齢制限の枠、およびその表現の規制をいう。

日本を始め世界各国で規定されているが、日本においては媒体によりレイティングを実施する団体が複数存在するため、審査基準と規制の範囲が完全に統一できていない問題が生じている。

主な組織[編集]

詳細は各組織の項目を参照。

審査項目[編集]

各国の法令・教育課程・文化の影響により、コンピュータゲームのレイティングで審査する項目と、規制する描写の範囲に若干の差異はあるが、以下の項目を審査する点において、ほぼ共通している。

  • 恋愛
  • 性描写
    • 直接ないし間接的な性行為・性器・排泄の描写
    • 強姦(レイプ)強制わいせつなどの性犯罪(相手方の望まない性行為)
    • 下着・水着・その他肌の露出が多いコスチュームを含む描写
  • 暴力
    • 喧嘩、拷問など
    • 身体の欠損(四肢の切断、頭部が吹き飛ぶなど)を伴う殺傷の描写
    • 対戦格闘(ボクシングプロレスなどの格闘技を含む場合もある)
    • 戦争・兵器の描写(CEROでは戦争や兵器の描写に対して比較的寛容になる[1]傾向があるが、日本国外ではCEROと比して厳しく規制する傾向がある)
  • 恐怖
  • 犯罪
    • 麻薬覚醒剤その他違法な薬物の使用や取引の行為
    • 未成年者の飲酒・喫煙(国によっては成人の飲酒・喫煙も対象となる場合がある)
    • 刑事法その他の法令に抵触する行為全般
  • ギャンブル(金品を賭ける違法な賭博や、一部の国で合法化されているカジノ公営競技を含む場合もある)
  • 下品な言葉づかい(差別用語放送禁止用語など)
  • 差別表現(国家・人種・宗教・職業などによる差別全般)
  • その他の反社会的な表現

レイティング制度の法的規制[編集]

レイティング制度の導入と審査は各国の法令で義務付けられ、違反者に罰則が課せられるケースもあれば、業界団体の自主規制により導入されている場合もあり、以下のように分類される。

  • 法令によりレイティング制度の導入と審査が義務付けられているケース(公的なものであるため、違反者に罰則が課せられる)
    • 台湾のCGSRR
    • 韓国のGRB
    • ドイツのUSK
    など
  • 業界団体の自主規制によるケース(法律条例による包括指定が実施されている地域では、違反者に罰則が課せられる場合もある)
    • 日本のCERO
    • アメリカ・カナダのESRB
    など

団体別のレイティング比較[編集]

以下の表で、団体別の対象年齢表示と色分けを一覧にしている。濃い灰色は過去に使用されていたレイティングを、斜字は自主規制により「購入時に保護者の同意を必要とする」ことを、太字は「法令または自主規制により対象年齢に達しない青少年への提供が禁止されている」ことを表す。また、国・地域によって法的に「成年」とみなす年齢は18歳以上〜25歳以上(イランの場合)もあり、大きく変動するため留意を要する。

国・地域 審査組織/年齢 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17+ 成年 備考
アメリカ合衆国の旗 カナダの旗 ESRB   Early
Childhood
Everyone Everyone
10+
Teen Mature Adults
Only
 
ブラジルの旗 DJCTQ Livre 10 12 14 16 18
スイスの旗 ノルウェーの旗 アイスランドの旗 PEGI   3+ 7+ 12+ 16+ 18+
欧州連合の旗 基本区分
ポルトガルの旗   4+ 6+ ポルトガルでは一部異なる
フィンランドの旗 VET/SFB   3+ 7+ 11+ 15+ 2003年にPEGIへ移行
イギリスの旗 ELSPA[2] 7+ 12+ 15+ 16+ 2002年まで使用。PEGIまたはBBFCへ移行
BBFC Universal Parental
Guidance
12 15 18 イギリス国内で発売される一部のタイトルはBBFCのレイティングを採用
ドイツの旗 USK FoA 6 12 16 ドイツEU加盟国であるが、PEGIには不参加
日本の旗 CERO 教育・データベース B C D Z  
A
EOCS 一般作品 12歳以上推奨 15歳以上推奨 18禁 R指定(15歳未満への販売禁止)は2011年9月30日までに審査申請された作品を以て廃止
ETHICS 一般向 R-15 成人向  
大韓民国の旗 GRB ALL 12 15 18
中華民国の旗 CSRR 普遍級 保護級 輔12級 輔15級 限制級
イランの旗 ESRA   +3 +7 +12 +15 +18 / +25
オーストラリアの旗 ACB General Parental
Guidance
Mature MA15+ オーストラリア
ニュージーランドの旗 OFLC(NZ) Parental
Guidance
R13 R15 R16 R18 ニュージーランド
Mature

レイティングの分布図[編集]

Video game rating systems map.svg

出典[編集]

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  1. ^ 事例として、戦闘機を主題としたゲーム『エースコンバット5』・『ゼロ』・『6』・『X』・『X2』・『トムクランシーズ H.A.W.X.』・『H.A.W.X.2』がCEROの審査で「A」(全年齢対象)に区分されているのに対し、ESRBでは「T」(13歳以上対象)に、PEGIでは「12+」に区分されている。
  2. ^ computer and video games industry age ratings and codes of practice”. ELSPA. 2007年4月24日閲覧。

関連項目[編集]