中越信号場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。ミモザ・カルーソー (会話 | 投稿記録) による 2022年8月31日 (水) 02:10個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (関連項目を「日本の信号場一覧」に取換え。併せて、元号へのリンク漏れを修正し、由来の記述を移設)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

中越信号場
中越信号場(2009年7月)
なかこし
Nakakoshi
A43 上川 (12.3 km)
(7.7 km) 上越(信)
地図
所在地 北海道上川郡上川町字中越
北緯43度52分2.9秒 東経142度54分19.1秒 / 北緯43.867472度 東経142.905306度 / 43.867472; 142.905306座標: 北緯43度52分2.9秒 東経142度54分19.1秒 / 北緯43.867472度 東経142.905306度 / 43.867472; 142.905306
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 石北本線
キロ程 57.2 km(新旭川起点)
電報略号 ナコ
駅構造 地上
ホーム 3線
開業年月日 1929年昭和4年)11月20日[1]
備考 駅として開業。2001年(平成13年)7月1日より信号場。
白滝 まで25.0km。
テンプレートを表示

中越信号場(なかこししんごうじょう)は、北海道上川郡上川町字中越にある北海道旅客鉄道(JR北海道)石北本線信号場である。電報略号ナコ。かつてはとして設置されたが、現在は信号場として運用される。

歴史

1977年の中越駅と周囲約500m範囲。右が遠軽方面。かつては少しずれた相対式ホーム2面2線で、駅裏の上川側に北見峠(石北トンネル)越え補機用蒸気機関車の転車台と待機線、駅裏に機回し線を有し、駅舎横の上川側に貨物ホームと2本の引込み線を有していた。またこの貨物ホームに隣接して木材の土場が設けられていた。この写真では、各ホームや機回し線が撤去され、新たに駅裏側ホーム跡に副本線のレールが敷かれる一方、駅舎側ホーム跡へ本線の上り線が移設されて上下線間が広げられ、その中央に短めの細い簡易型の島式ホームが設けられて1面2線+1線となっており、以前の配線とは全く異なっている。放置された転車台と、機回し線の軌道跡だけがかつての姿を残しており、土場跡には木々が植栽されている。信号場となった現在では、島式ホームも撤去されて乗降用設備は一切無くなっている。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

駅(信号場)名の由来

北海道の各地に同じ音の言葉が残されているが、上川から石狩川支流のルベシベ川に沿って、アイヌ語でル・ペシュ・ペ(路・それに沿って下っている・所)「路が下っている所」あるいは「路が峠を越える所」と呼ばれていて、それが転訛してルベシベあるいは漢字を当てられて「留辺志部」となった。ルベシベ川流域の地区は明治の開拓時代にさらに意訳した「越路」の字名に変わった。明治29年、越路地区と北見峠の中間に当たるこの地に官設の中越駅逓所が設けられたのが「中越」の地区名の始まりと言われており、当駅もその地区名から採られている。

年表

構造

もともと島式ホームを備えた1面2線に、側線1本を備えた交換可能な構造となっており[6]、旅客扱い終了後にホームが撤去されている。石北本線国道273号が並走する区間にあり、国道から徒歩でアプローチすることができる。

周辺

正面に「第二次中越官設駅逓所跡」の碑が建つ。峠の上川側の入り口である。道路と川と森林のみである。

隣の施設

北海道旅客鉄道(JR北海道)
石北本線
上川駅 (A43) - *天幕駅 - (中越信号場) - (上越信号場) - (奥白滝信号場) - *上白滝駅 (A44) - 白滝駅 (A45)
*打消線は廃駅

脚注

  1. ^ a b 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、918頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ a b c d e f g 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 28号・釧網本線/石北本線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月31日、22-23頁。 
  3. ^ “「通報」●石北本線中越駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 2. (1975年12月24日) 
  4. ^ “日本国有鉄道公示第190号”. 官報. (1975年12月24日) 
  5. ^ 『鉄道ジャーナル』通巻642号 pp.15-16
  6. ^ 宮脇俊三原田勝正 著、二見康生 編『北海道630駅』小学館〈JR・私鉄各駅停車〉、1993年6月20日、128頁。ISBN 4-09-395401-1 

参考文献

  • 伊藤丈志「2020冬 魅惑の石北本線・釧網本線をたどる」『鉄道ジャーナル』第54巻第4号(通巻642号)、成美堂出版、2020年4月1日、14-21頁。 

関連項目