スカイタワー西東京

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株式会社田無タワー

地図
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 188-0014
東京都西東京市芝久保町5-8-2
設立 1987年
事業内容 多目的電波利用基盤施設の設置及び経営等
代表者 代表取締役社長 伊藤慶一
資本金 2億7,000万円
純利益 6029万7000円
(2023年3月期)[1]
総資産 20億5249万8000円
(2023年3月期)[1]
従業員数 40人
主要株主 株式会社小泉
東京都
西東京市
外部リンク http://www.skytower195.com/
特記事項:2021年2月26日に小泉グループ入り。
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スカイタワー西東京(スカイタワーにしとうきょう、: SKYTOWER WEST TOKYO)は、東京都西東京市芝久保町五丁目にある、高さ195m[2]の多目的電波塔。正式名称決定前の仮称およびタワー運営する株式会社名は田無タワーであり、地元では今でももっぱらこの名で呼ばれている[2]

1989年6月に完成。塔の高さ195 mは完成当時、自立鉄塔として日本国内3番目の高さだった。2022年現在、日本国内での塔の高さとしては12位である。

株式会社田無タワーの設立当初は田無ファミリーグループ傘下であったが、2021年2月26日に東京都杉並区の住宅関連企業の株式会社小泉が筆頭株主となり、小泉グループ傘下となった。

隣接地にゴルフ練習場パチンコ店などを運営する「田無ファミリーランド」があり、スカイタワー西東京を送信所とするコミュニティFMFM西東京スタジオも田無ファミリーランド内にある。また、多摩六都科学館とも隣接している。

概要[編集]

周辺には目立った高層建築物が無いので、格好のランドマークである。

本来は観光施設として計画されておらず、建築基準法における工作物として建築された。展望台の設置も検討されたが採算が取れそうにないことから見送られ[2]、一般向けには開放されていない(過去には一般開放がされていた事もあり、事前に新聞等で告知が行われていた)[3]。第1局舎の地下1階には一般の人々や企業も借りられる予約式の貸し会議室がある。隣接している第2局舎には田無タワーが運営する真空管オーディオ機器無線機の販売店「FBサウンド田無」があり、来店の際は敷地入口のインターホンを使い、従業員を呼ぶ必要がある[3]

電波塔としての施設、特徴[編集]

電波塔の高さ115mほどの位置などに直径3mほどのパラボラアンテナなどが設置されている[3]。1階の発電室には非常用発電機および無停電電源装置(CVCF)が設置されており、停電時でも電波が送出できるようになっている[3]。無線機室には、当電波塔を利用する各社の無線機が設置されている[3]。地下2階には運営会社「株式会社田無タワー」の事務室があり、職員が在中し、総合監視盤などで機器の監視を行っている[3]

スカイタワー西東京の鉄塔は武蔵野台地にそびえ立つ形になっており[4]、周囲に高層建築物のない立地から(無線用語で言うところの)「見通し距離」も十分に確保されているため、移動系の基地局からマイクロ波固定局まで様々な用途での利用が可能となっている[4]UHF-VHF放送用アンテナ、パラボラアンテナ、コーリニアアンテナコーナーレフアンテナなど、様々なアンテナを設置できるように設計されている[4]。また、デジタル方式のタクシー無線も運用されており、「東京第2集中基地局」として東京西部地区をカバーしている[5]

データ
地上高:195m
位置:北緯 35°44′06.41、東経 139°31′22.92
海抜:65m
設備:固定通信アンテナ携帯電話用アンテナ、移動体通信用アンテナ、無線呼出用アンテナ、コミュニティFM放送用アンテナ、キュービクル
建造の経緯

1980年代後半以降、日本の行政でいわゆる「通信の自由化」が進められて無線通信の利用が活発化したにもかかわらず、無線通信に必要不可欠なアンテナを建造するための空間が不足していた[2]。特に首都圏では高層ビルが林立して電波が遮断されがちな状況になり、将来の通信状況が悪化することが懸念された[3]。そのような状況を解決するために、田無ファミリーランドグループを中心に東京都および田無市(現:西東京市)の出資により、1987年第三セクターの株式会社田無タワーが設立され、当電波塔が建造されることになった[3]。田無は地盤が固いことから選定された[2]

1989年2月、郵政省(現:総務省)からマルチメディアタワー第1号認定を受けた。

1993年多摩地域で開催されたイベント「TAMAらいふ21」開催中に運営していた臨時FM放送局「Egg STATION」(周波数:76.3MHz、出力:300W)の送信アンテナを設置していた。

ライトアップ(天気予報など)[編集]

夜間はライトアップを行い、その色分けにより翌日の午前中の天気予報を示している。点灯時刻はおおむね日没前後になるように調整されており、冬期は17時、春期および秋期は18時、夏期は19時であることが多く、翌日0時に消灯される[3]

  • 晴:紫色
  • 曇:緑色
  • 雨や雪:青色

下記のような特別な日には、翌日の天気と無関係にライトアップが行われることもある(以下日程は年によって異なる)。

近隣の多摩六都科学館で天体観測会が行われる日は一時的にライトアップを消灯することがあるほか、ライトダウンキャンペーンを実施する日等も一時的に消灯している。

また、東日本大震災やそれに伴う節電要請、新型コロナウイルス感染拡大の緊急事態宣言に伴う夜間帯のイルミネーション自粛要請がある場合はライトアップを終日中止する事もある。

天気予報以外の色で点灯する場合や、点灯時間の変更がある場合は、予めスカイタワー西東京のホームページやスカイタワー西東京の広報担当であるマスコットキャラクター「そらぽん」(2009年誕生[2])のTwitterで告知が行われる。

青梅街道より撮影

FM西東京送信施設詳細[編集]

放送局
愛称
コールサイン 周波数 空中線電力 ERP 放送対象地域 放送区域内世帯数
エフエム西東京
「FM西東京」
JOZZ3AU-FM 84.2MHz 20W 59W - 約-世帯

スカイタワーが登場する主な作品・番組等[編集]

アニメ[編集]

近隣にシンエイ動画等の大手アニメーション制作スタジオが多数存在する関係で、スカイタワーが登場するアニメ作品は多い。

漫画[編集]

映画[編集]

テレビ番組[編集]

音楽[編集]

  • 『西東京』(赤い公園)- 「田無タワー」として、雨天(青)・晴天(紫)のライトアップが歌われている。

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯35度44分6.3秒 東経139度31分22.9秒 / 北緯35.735083度 東経139.523028度 / 35.735083; 139.523028