エスコンフィールドHOKKAIDO
ES CON FIELD HOKKAIDO (エスコン フィールド HOKKAIDO) | |
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建設中のES CON FIELD HOKAIDO | |
施設データ | |
所在地 |
北海道北広島市共栄266 (2022年12月31日まで) 北海道北広島市Fビレッジ1 (2023年1月1日から)[1] |
座標 | 北緯42度59分23秒 東経141度32分58秒 / 北緯42.98972度 東経141.54944度座標: 北緯42度59分23秒 東経141度32分58秒 / 北緯42.98972度 東経141.54944度 |
起工 | 2020年(令和2年)4月13日 |
開場 | 2023年(令和5年)3月 |
所有者 | 株式会社 ファイターズ スポーツ&エンターテイメント |
管理・運用者 | 株式会社 ファイターズ スポーツ&エンターテイメント |
グラウンド | 野球専用天然芝(ケンタッキーブルーグラス[2]) |
建設費 | 約600億円 |
設計者 | HKS、大林組 |
建設者 | 大林組、岩田地崎建設 |
使用チーム • 開催試合 | |
北海道日本ハムファイターズ(2023年 - ) | |
収容人員 | |
35,000人(席数:約30,000席) | |
グラウンドデータ | |
球場規模 |
グラウンド面積:約12,000 m2 左翼 - 97 m(約318.2 ft) 中堅 - 121 m (約400 ft) 右翼 - 99 m(約324.8 ft) |
ES CON FIELD HOKAIDOのロゴ | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒062-8655 北海道札幌市豊平区羊ケ丘1番地 |
設立 | 2019年10月1日 |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 7430001079934 |
事業内容 | 新球場運営業務、ボールパーク全体のマネジメント業務、プロ野球関連興行業務など |
代表者 | 川村浩二 |
資本金 | 120億円 |
主要株主 |
北海道日本ハムファイターズ 34.17% 日本ハム 32.91% 電通グループ 16.67% 民間都市開発推進機構 16.25% |
外部リンク | https://www.hkdballpark.com |
ES CON FIELD HOKKAIDO(エスコン フィールド ほっかいどう)は、北海道北広島市共栄に建設中である屋根開閉式のドーム球場[3]。
プロ野球・北海道日本ハムファイターズの新本拠地として2023年3月にオープンする予定。開閉式の屋根を持ち、収容能力は35,000人(席数は約30,000席)。スタジアムを含めた北海道ボールパークFビレッジの一部を成し、パーク内には他に宿泊施設・商業施設・レストラン・マンションが建設される。
ここでは、当球場の所在地である「Fビレッジ」(エフビレッジ)についても記述する。
概要
日本野球機構(NPB)加盟12球団の本拠地としては、広島東洋カープの本拠地として2009年に開業した広島市のMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島以来の新球場となる。
HKSと大林組グループが設計と建設を担当、建設には岩田地崎建設も参加する。
経緯
2016年初め、北海道日本ハムファイターズは札幌市内またはその周辺に新しいスタジアムを建設する検討を開始した。
日本ハムは2004年に初めて東京から札幌に移転して以来、多目的スタジアムでもある札幌ドームを本拠地にホームゲームを行ってきた。ドームは札幌市が所有し、市と地域社会が出資する株式会社札幌ドームが運営・管理している[4]。札幌ドームでは試合当たり1600万円程度、年間では約13億円の費用が発生していた。しかし、日本ハムとファイターズ球団には競技でのネーミングライツや広告での収益が無かった[5]。高額な賃貸料、スタジアム内販売収入の減少、多目的施設ゆえの硬直性などが、日本ハムが独自のスタジアム建設を推進させることとなった。球団は札幌市北区の北海道大学キャンパス、札幌市南区の真駒内地区、北広島市に建設が予定されている「きたひろしま総合運動公園」敷地など、北海道内の15〜20ヵ所を候補地として検討していた。
2016年12月、日本野球機構(NPB)は日本ハムと共同でタスクフォースを設置し、2018年3月までに新しいスタジアム事業を計画することを発表した[6]。翌日、北広島市長はチーム代表者と面会し、「きたひろしま総合運動公園」の敷地36ヘクタールのうち20ヘクタールを提供、3万人収容可能な自然芝の「開閉式屋根付きボールパーク」を室内練習場、練習施設、商業施設とともに建設することを提案した[7]。札幌市は当初、札幌ドームを本拠地として利用を継続するよう球団に呼びかけ、現在はサッカーやコンサート会場にもなる札幌ドームを野球専用球場にすることも提案した。しかし日本ハムが新設する案を推進し、同時に北広島市が早い段階から計画を提案していたことで、危機感を抱いた札幌市は新たに建設提案地の調査を開始した[8]。4か月後、札幌市は北海道大学敷地内10ヘクタールと豊平区13ヘクタールの2か所を提供することを提案したが[9]、いずれも様々な事情により使用不可と判断された[10]。北広島市との交渉が続く中、札幌市は2017年末までに3つ目の敷地である真駒内公園を提案した。老朽化した真駒内公園内の競技場を撤去し、レストランや商業施設などを含む新球場を20ヘクタールの敷地に建設することを提案した[11]。
翌2018年、先行していた北広島市との計画通り、きたひろしま総合公園敷地が日本ハムの新しい本拠地の新球場として選定・決定された[5]。札幌市の提案に対しては、真駒内公園の自然環境保全に対する懸念と地域住民の反発があり、却下されることとなった[5][12]。また、北広島市案の36ヘクタールという広大な面積が、競技場と周辺施設の両方を建設するにあたってより優位となった[12]。北広島市はまた、インフラ整備費の負担、日本ハムへの土地無償賃貸、球場その他の公園施設に対する固定資産税と都市計画税を10年間免除することで合意した[5][12]。
開発と建設
2018年末、北海道日本ハムファイターズはスタジアムの設計と詳細を発表した。3万5千人収容の野球場は米国テキサス州ダラスのHKSが設計し、開閉式の屋根と天然芝が特徴となっている。2019年10月に設立の日本ハムの子会社、株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント(FSE)[13]が所有・運営する。建設費は約600億円と発表された[14]。
2020年1月、新球場を含めたボールパークエリア名はHOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE(北海道ボールパークFビレッジ)、新球場は日本エスコンが命名権を取得しES CON FIELD HOKKAIDO(エスコン フィールド HOKKAIDO)と発表された[15][16]。4月13日、競技場の起工式が行われた[17]。建設工事施工は大林組が中心となるJVが請け負う。
2021年11月22日、ファイターズ スポーツ&エンターテイメントは2023年夏の高校野球南北海道・北北海道大会の準決勝と、決勝の計6試合を同球場で開催すると発表した。
2022年8月8日、NPBは実行委員会で2023年度のプロ野球日程大綱を決定し、3月31日より試合を行う他カードに先行して、3月30日に同球場での日本ハム戦で開幕することを発表した[18]。
同年10月24日、北広島市は2023年1月1日より「共栄」から施設名称と同じ「Fビレッジ」に町名を変更にする事を発表した[1]。
同年11月7日、本塁からバックネット側フェンスまでの距離が不足していることが発覚した(詳細は#設計)。同月14日、2023年度は現状のまま使用し、2023年度と2024年度のオフに改修することで合意された。
設計
福岡市の福岡PayPayドームに次ぐNPBで2番目の開閉式屋根付き球場であり、日本初の「開閉式屋根付きボールパーク」でもある。気温が低く雪の多い冬の間、屋根は閉じられる予定である。 外野側の壁が巨大なガラス張りとなる予定だが、屋根が閉まっているときに日光を取り入れ、芝生の生育に貢献する効果もある。三角形の屋根が特徴的であるが、北海道の伝統的な家をモチーフに設計された[14]。
天然芝を使用することを特徴としており、NPBで5番目の天然芝球場である。また、非対称の外野壁を持つ球場はマツダスタジアムに次いで2番目であり[14]、外野のラインが直線の組み合わせのみとなるのは日本プロ野球の本拠地としては1953年までの藤井寺球場以来となる。ブルペンは両翼ポール際のフェアエリアの外野スタンド側に設置される。札幌ドームはサッカー場としても使われるため、他のNPB球場の約2倍のファウルグラウンドをもつが、ES CON FIELD HOKKAIDOの競技場は札幌ドーム比で15 %縮小し、ホームプレートからバックネットまでの距離は15メートルになる。グラウンドの両翼は100 mと予定されている[19]。
2022年11月7日に行われた日本野球機構と12球団による実行委員会で、本塁からバックネット側フェンスまでの距離15 mが公認野球規則の定める60フィート(18.288 m)以上に満たないことが指摘された[20][21][22]。11月14日に開かれた臨時12球団代表者会議にて、日本ハム球団側から野球規則に従う仕様に変更する改修計画案が提示され、2023年と2024年のシーズンオフを工事期間にあてることが説明された。来季の開幕まで時間が迫っていることから、2023年シーズンは現状の球場のまま使用することが容認された[22]。
レフト側ポール際には、「TOWER11(タワー・イレブン)」という5階建ての複合型施設が建設される。この施設には、温泉・混浴サウナ・ホテルなどが入る[14]。この施設の名称は、メジャーリーグベースボールで活躍しているダルビッシュ有と大谷翔平が日本ハム時代に使用していた背番号11にちなんでいる[23]。
アクセス
開業時点では、球場まで徒歩約20分の距離にあるJR北海道千歳線の北広島駅が、スタジアムに最も近い駅となる。2023年に本球場がオープンすることを想定し、駅西口を拡張し、駅から競技場に直接アクセスできるシャトルバスターミナルを増設している[24]。
同線北広島駅 - 上野幌駅間に球場に直結する駅を新設する暫定計画が2019年に発表された。しかし、球場のオープンには間に合わず、新駅開業は最短でも4年後の2027年の見込みとなっている[25]。
本球場には三菱地所パークスの運営管理により7ヶ所、計4000台の駐車場が整備される[26]。一般的に公共交通機関のみに依存する日本の野球場としては非常に大規模なものである。
脚注
- ^ a b “「共栄の一部」が「Fビレッジ」となります”. 北広島市 (2022年10月24日)
- ^ “日本ハムが新球場を公開 95%完成 寒冷地、屋根付きなのに天然芝”. デイリースポーツ. (2022年11月2日) 2022年11月7日閲覧。
- ^ “日本ハムの新球場に温泉とサウナ 左翼席に「TOWER11」”. 産経ニュース (2021年12月21日). 2021年12月21日閲覧。
- ^ “日本ハム新球場、8年後完成目指し球団が建設検討 - 野球 : 日刊スポーツ”. 日刊スポーツ (2016年5月24日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ a b c d Author, No (2018年3月26日). “Fighters choose Kitahiroshima for new ballpark site” (英語). The Japan Times. 2021年8月27日閲覧。
- ^ “日本ハム 球団と本社、新球場で作業部会 18年3月までに方向性”. スポニチ Sponichi Annex (2016年12月19日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “北広島市が日ハム誘致案 新球場構想 | どうしんウェブ/電子版(ファイターズ)”. web.archive.org (2016年12月27日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “札幌市、市外移転回避へ作戦変更 日ハムの新球場構想 用地探し急ぐ | どうしんウェブ/電子版(ファイターズ)”. web.archive.org (2016年12月27日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “札幌市が日本ハムに新球場候補地提案…北大一部など2候補”. web.archive.org (2017年7月11日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “日本ハム、札幌市の新球場2候補地に見解「岐路に」”. 日刊スポーツ (2017年10月25日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “真駒内公園に日ハム新球場、札幌市が正式提案”. 日本経済新聞 (2017年12月16日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ a b c “北広島市に米国流「ボールパーク」 日本ハム23年開業”. 日本経済新聞 (2018年3月26日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “運営会社”. 北海道ボールパーク.com. ファイターズ スポーツ&エンターテイメント. 2022年11月16日閲覧。
- ^ a b c d Author, No (2018年11月6日). “Fighters reveal general plans for new retractable-roof ballpark” (英語). The Japan Times. 2021年8月27日閲覧。
- ^ “北海道日本ハムファイターズ新球場のネーミングライツ取得のお知らせ”. 日本エスコン (2020年1月29日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “Fighters Sports & Entertainment Co., Ltd” (英語). Fighters Sports & Entertainment Co., Ltd. 2021年8月27日閲覧。
- ^ “「エスコン フィールド HOKKAIDO」の建設予定地で起工式|北海道日本ハムファイターズ”. 北海道日本ハムファイターズ オフィシャルサイト (2020年4月13日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “来季は日本ハムだけ“1日早く”開幕 3月30日に新球場「エスコンフィールド北海道」初戦”. Full-Count. (2022年8月8日) 2022年8月8日閲覧。
- ^ “23年開業 日本ハム、夢の新球場 日本初開閉式の天然芝球場 既成概念を覆す構成とは――”. スポニチ Sponichi Annex (2022年11月8日). 2022年11月8日閲覧。
- ^ “物議を醸す日本ハム新球場「ファウルゾーンの広さ」問題。事の発端は野球規則の“解釈”にあった?”. THE DIGEST. 日本スポーツ企画出版社 (2022年11月8日). 2022年11月16日閲覧。
- ^ “「ES CON FIELD HOKKAIDO」のフィールド寸法に関して”. 北海道日本ハムファイターズ (2022年11月14日). 2022年11月16日閲覧。
- ^ a b “【日本ハム】新球場ファウルゾーン狭すぎ問題、来季はそのまま試合開催へ 23年オフから改修へ”. スポーツ報知 (2022年11月14日). 2022年11月14日閲覧。
- ^ “新球場ES CON FIELD HOKKAIDOのランドマーク「TOWER 11」の命名について”. 北海道日本ハムファイターズ (2021年12月21日). 2022年3月28日閲覧。
- ^ “北広島駅西口整備へ、市が不動産会社と協定 来春着工:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2021年3月31日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “日ハム新球場近くに新駅建設へ、JR北海道と北広島市”. 日本経済新聞 (2019年12月11日). 2021年8月27日閲覧。
- ^ “HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE 三菱地所パークス株式会社と駐車場の運営管理に関する基本合意契約を締結”. ファイターズ スポーツ&エンタテイメント (2022年6月30日). 2022年9月12日閲覧。
関連項目
外部リンク
- ES CON FIELD HOKKAIDO - HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE | 北海道ボールパーク
- ボールパーク特設サイト - 北海道北広島市
- 北海道ボールパーク×北広島駅西口開発 特設サイト - 日本エスコン
前本拠地: 札幌ドーム 2004 - 2022 |
北海道日本ハムファイターズの本拠地 2023 - |
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