AVP2 エイリアンズVS.プレデター

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AVP2 エイリアンズVS.プレデター
Aliens vs. Predator: Requiem
監督 コリン・ストラウス
グレッグ・ストラウス
脚本 シェーン・サレルノ
原案 エイリアン原案
ダン・オバノン
ロナルド・シャセット
プレデター原案
ジム・トーマス
ジョン・トーマス
製作 ジョン・デイヴィス
ウォルター・ヒル
デヴィッド・ガイラー
製作総指揮 ポール・ディーソン
ロビー・ブレナー
出演者 レイコ・エイルスワース
ジョン・オーティス
スティーヴン・パスクール
ジョニー・ルイス
デヴィッド・パートコー
音楽 ブライアン・タイラー
撮影 ダニエル・C・パール
編集 ダン・ジマーマン
配給 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 2007年12月25日
日本の旗 2007年12月28日
上映時間 94分
102分(完全版)
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $40,000,000
興行収入 $128,884,494[1]
前作 エイリアンVSプレデター
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AVP2 エイリアンズVS.プレデター』(Aliens vs. Predator: Requiem)は、2007年12月に公開されたアメリカ合衆国の映画である。PG-12指定。人気SF作品エイリアンプレデターをクロスオーバーさせた『エイリアンVSプレデター』の続編。

アクション映画要素の強かった前作から一転、作風・シチュエーション共にホラー映画に近いものとなっている。ストーリー的には前作からの直後の話になる。

ストーリー[編集]

前作での南極における戦いでスカー・プレデターの体内に寄生していたチェスト・バスターが、プレデターの宇宙船内で胎動し、プレデターの性質を受け継いだ新種のエイリアン「プレデリアン」として成長し、船内のプレデター達を殺戮しはじめる。プレデリアンを狙ったプレデターの攻撃で船体にダメージを受けてコントロールを失った宇宙船は、アメリカ・コロラド州ロッキー山脈麓の森に墜落する。

墜落した船内に保存されていたフェイスハガーが獲物を求めて外に飛び出して行くが、負傷しながらもガントレットで救難信号を発したプレデターはプレデリアンに息の根を止められてしまう。狩猟中に森に墜落した宇宙船を目撃した親子がフェイスハガーに寄生され、地球上での成体エイリアンの増殖が始まった。

一方で、宇宙船からの緊急信号を受信したプレデターの本星から、エイリアンの駆除・及び自分達の具体的な存在痕跡の抹消を生業とするプレデターであるザ・クリーナーが地球へ送り込まれる。クリーナーは宇宙船とプレデターの遺体を消滅させ、エイリアンの追跡を開始するが、プレデリアンをはじめとしたエイリアン軍団は下水道の入り口に住む浮浪者達を襲って町へ接近する。ザ・クリーナーは下水道内でエイリアン軍団をようやく捉えるが、プレデターの戦闘能力と知能を継承したプレデリアンを相手に苦戦し、両者の交戦は街中へ発展してしまう。

街中に侵入したエイリアン達は学校のプールや、一般民家など様々な場所で人間を惨殺しはじめ、パニックに陥った住民達は町からの脱出を目指し、武器を求めて銃砲店に集まった。その頃、保安官事務所からの救援要請を受けた州軍部隊が街に到着するが、すでに相当数に増殖したエイリアン軍団の襲撃を受けて全滅してしまう。

州軍の装甲車に残されていた軍用無線機で司令部と交信した保安官達は街の中心部で救出ヘリを待てと誘導されるが、不安を感じた若者達とイラク帰還兵の女性は病院にあるヘリで脱出を試みる事を決め、保安官達と袂を分かつ。保安官が誘導された街の中心部は、避難民とエイリアンの戦場と化していて、保安官達は救出ヘリの到着を信じて必死の抗戦を続けた。

一方、プレデリアンもまた病院に乗り込み、入院中の妊婦達に幼生を寄生させ、エイリアンの繁殖を図っていた。そんな中に、装甲車で乗り付けてしまった若者達は、ヘリのある屋上を目指してエイリアンの巣窟となった病院に突入してしまう。プレデリアンを追跡していたザ・クリーナーも病院へ突入し、人類とエイリアン、プレデターの3つ巴の戦いが開始された。

登場人物[編集]

ダラス
本作の主人公。窃盗の常習犯でリッキーの実兄。保安官のエディとは顔なじみである。性格は冷静沈着で、作中では窃盗犯だった頃のスキルを生かして銃砲店の鍵をこじ開けたり、リーダー的存在として街からの脱出を計画する。プレデターのワイヤートラップにかかった際にも冷静に対処して難を逃れたり、クリーナーの落としたスキャッターガンを見よう見まねで使いウォーリアー・エイリアンを倒すなど機転が利き、応用力がある。作中中盤において軍の用意した脱出プランに違和感を覚え、街はずれにある病院の医療ヘリを使った脱出を考える。
その後、病院においてクリーナーとプレデリアンの戦いに乗じて、医療ヘリに乗り込み街からの脱出に成功。ケリー、モリー、リッキーと共に生還し、米軍の救助部隊に保護された。
ケリー・オブライエン
アメリカ陸軍の隊員でモリーの母親。休暇で実家に帰宅するも、プレデターの宇宙船墜落の翌日の夜にウォーリアー・エイリアンの襲撃に遭い、夫を失う。その後、銃砲店でダラスたちと合流し、脱出に協力する。作中では陸軍兵士のスキルを生かして装甲車ヘリコプターを運転したり移動中はポイントマンとして先導する。性格は冷静かつ男勝りだが、娘のモリーを始め家族には愛情を持って接している。また、作中中盤ではダラス同様、軍の用意した脱出プランに不安を覚え、救援場所になっている街の広場に向かうか、ヘリのある病院へ向かうかという選択では真っ先に病院へ行こうと呼びかける。
最後は無事、医療ヘリで街から脱出し、モリー、ダラス、リッキーと共に軍の救助部隊に保護された。
エディ・モラレス保安官
舞台となる街の保安官で、ダラスとは顔なじみの友人。市長家族や街の住民たちからも絶大な信頼を得ている。市長親子が失踪する事件をきっかけにエイリアンとプレデターの戦いに巻き込まれる。作中ではザ・クリーナーを最初に目撃した部下をクリーナーに殺害されており、銃砲店に置かれていた無線機で州兵部隊の要請や、スティーブンス大佐に救援要請を行う。作中中盤ではダラスとケリーの説得もむなしく、市長婦人のダーシーと共に広場へ向かい、迫ってくるウォーリアー・エイリアンを相手に避難していた大勢の市民を守るために必死の攻防を繰り広げたが、その奮闘は報われることなく、最期は避難していた市民やエイリアンの群れ、そして街もろとも軍が放った軍の可変威力型核爆弾『B83』によって爆死、消滅する。
リッキー
大学生でダラスの実弟。ピザ配達のアルバイトをしており、学校のマドンナ的存在のジェシーに片想いしている。そのため、同じくジェシーに惚れているデール率いる不良グループからは目の敵にされて、いつも虐められている。性格は非常に短気かつ喧嘩っ早いが、弟を信用しているダラスが傍にいることで落ち着いた行動をとる事が出来ている。夜、学校の室内プールでジェシーと密会中に、デール達に見つかりプール内で取っ組み合いになるが、その最中にエイリアンの襲撃に遭う。作中終盤の病院でジェシーがクリーナーのレイザー・ディスクで壁に串刺しにされて即死したのを目の当たりにし、ダラスの制止の声を聞かず怒りに身を任せて猛然とクリーナーに発砲するも、直後にエイリアンの尻尾で肩を貫かれ負傷してしまう。幸いにも致命傷には至らず、終盤で離陸しようとした医療ヘリを襲おうとしたエイリアンを拳銃で撃退し、一行の脱出に貢献した。
モリー
ケリーの愛娘。休暇で帰って来たケリーの荷物に入っていた暗視ゴーグルをいたく気に入り、そのままプレゼントとして貰う。エイリアン襲撃の夜、一向に眠れず気晴らしに暗視ゴーグルで外を眺めた際にウォーリアー・エイリアンを発見し、悲鳴を上げてケリーに助けを求めた。その後、ケリーと共に街の外に脱出するためにケリー、ダラス、リッキーらと行動を共にする。
次々に襲ってくるエイリアン達に終始怯え、悲鳴を上げていたが、最終的に辛うじてケリーとダラス、リッキー兄弟と共に街からの脱出に成功し、生還した。
ジェシー
リッキーの通う大学のマドンナ的存在。自身に片思いしているリッキーに少なからず好意を持っており、リッキーとの密会中にエイリアンの襲撃に遭う。銃砲店ではショットガンに銃弾を装填する作業を行うなど、銃に関しての知識を持っている。ダラスたちと共に病院へ向かうも、病院内でエイリアンに突然の襲撃に遭ったことでパニックに陥り、院内を逃げ惑う内、たまたまクリーナーがウォーリアー・エイリアンを倒すために使ったレイザー・ディスクの直撃に遭い、壁に串刺しにされ、目を見開いたまま即死する。
デール
ジェシーに惚れている不良グループのリーダー。そのため、彼女と仲のいいリッキーが気に入らず、取り巻きを率いて、いつも彼を虐める。学校の室内プールでリッキー達共々エイリアンの襲撃に遭って取り巻き達を目の前で惨殺され、その後はなし崩し的にダラス達と行動を共にする事となる。リッキー以上に喧嘩っ早く態度や言動は粗暴だが根は臆病者で、エイリアンに遭遇した後はすっかり怖気づき、銃砲店で身を守るための武器を得ようとするダラスに対してさっさと街から逃げ出そうと軽はずみな提案をして、彼に一蹴される。その後、銃砲店にエイリアンとクリーナー双方が襲撃してきた際に、単身逃げ出そうとしてエイリアンに捕まり、その直後クリーナーに射殺されたエイリアンの強酸血液を顔面に浴びて死亡した。
スティーブンス大佐
アメリカ空軍の大佐。今回のエイリアン襲撃に伴い、エディの要請で州兵を街に派遣する。その後もエディとは無線でやり取りを行い、救助ヘリを向かわせるも、ヘリの到着が上層部の決断した核ミサイルの投下に間に合わなかったためにエディとの最後の通信後、神に許しを請うた。終盤には救助部隊が押収したスキャッターガンを、謎の日本人女性ユタニに引き渡した。
ウッズ中尉
エディの要請で街に派遣されたコロラド州軍第89中隊の指揮官。エディからの無線に応答するが、到着直後部隊はエイリアンに襲撃され瞬く間に壊滅。自身も状況が理解できずに装甲車から出たところをエイリアンに襲われ死亡する。
ダーシー
市長の婦人。狩猟に出かけた夫と息子がプレデターの宇宙船墜落と同時に行方不明になったため、エディや街の住民に捜索の協力を依頼し、張り紙や聞き込みを行っていた。因みに夫と息子の遺体は宇宙船墜落の夜にクリーナーによって溶解されたため、発見する事が出来なかった。エイリアン襲撃の夜には、依然夫と息子の足取りがつかめず気晴らしに立ち寄ったカフェで、女性店員がエイリアンに惨殺されたところを目撃し、恐怖に駆られて走り回っていたところをダラスたちに発見されるが、その後エディと共に街の広場に向かってしまう。
描写はないが、最期はエディ同様、軍の放った核ミサイルで死亡、夫や息子の後を追う形となった。

備考[編集]

前作より残虐な描写が多めであり、米国ではR指定を受けた。

監督はポール・W・S・アンダーソンから、『タイタニック』、『デイ・アフター・トゥモロー』、『300 〈スリーハンドレッド〉』など多くの作品でVFX(視覚効果)や、CGアニメーションを担当してきたコリン&グレッグ・ストラウス兄弟にバトンタッチ。本作ではVFXスーパーバイザー(視覚効果監修)も兼任している。

本作に登場するプレデターは「ザ・クリーナー」と呼ばれる自らの種族の痕跡を他の惑星から完全に消し去る掃除屋(クリーナー)であり、本作品では前作のような人間とプレデターの共闘は描かれない。ザ・クリーナーの獲物はほぼエイリアンに限定され、エイリアン抹殺のエキスパートとされる。また通常のプレデターとは違い、一切の証拠の隠滅を目的とするために「戦意を持たぬ者」「女子供」「武器を持たぬ者」は殺さないという“狩猟時”のルールは適用されない。ザ・クリーナーは一般のプレデターが持つ武器とはかなり異なる武器を用いており、証拠隠滅用に強力な腐食性を持つ薬品で、エイリアンやその犠牲者の身体を消滅させている。

本作ではエイリアンの特性について演出が多い反面、エイリアンの体液が持つ強酸性とその酸に耐える体の組織についての描写が省略されている。本作ではエイリアンと戦う人間の武器が狩猟用ショットガンM4カービンが主であるにもかかわらず、返り血を浴びた際のダメージがほとんど描かれておらず、その演出を成立させるためか、雨の中での戦闘が設定されている。

本作で登場する「プレデリアン」はダークホース社の各種著作品群やゲームでは先行して登場している。本作のプレデリアンの特徴としてクイーン・エイリアンと鳴き声がそっくりであり、卵生のフェイスハガー期を経ずに、寄生させる相手を捕捉してチェスト・バスターを口から直接押し込む生殖機能を有しており、卵生のフェイスハガーが寄生体ひとつに1匹が寄生するのに対し、口から直接押し込む場合には複数のチェスト・バスターを寄生させることができる。小説版によると、クイーン不在となったエイリアン群生コロニーでは何らかの基準で選ばれたウォリアー・エイリアンの1体がクイーンに変態し、単体で生殖行動ができるようになるため、本作品のプレデリアンもクイーン化したものながら、寄生したプレデターの影響(だと思われる)で従来のクイーンとは姿も生殖行動も変化した、と説明されている。

本作もまた前作と同様にファンサービスともいえる演出が多数ある。本作の主要人物の一人に『エイリアン』に登場するノストロモ号船長と同名の人物(ダラス)がいる。ケリーとモリーがたどり着く墓地にホーキンス家の墓がある。『プレデター』に登場するシェイファー部隊最初の犠牲者の名前もホーキンスである。ザ・クリーナーが本星でオペレーションに当たっているシーンには、『エイリアン』でノストロモ号乗組員が発見した謎の宇宙船内に残されていた異星人のオペレーションシートと同形のものが登場する。ウォリアー・エイリアンが多数登場し、鳴き声も『エイリアン2』で使用されたもの(スタッフの間では「クジャク・ゾウ音」と呼ばれる)と同じである。州兵部隊が全滅するシーンはエイリアン2オマージュ。ストーリー後半に登場し、保安官達を街の中心部へ誘導するスティーヴンス大佐は、かつてロサンゼルスにおける大量虐殺事件(プレデター2)でマイク・ハリガン警部補、ピーター・キース捜査官(両者とも同作品の主要人物)と接触していたことがノヴェライズで明かされている。

ラストシーンではエイリアンシリーズでエイリアンの軍事利用をもくろむ企業、「ウェイランドユタニ」の前身企業の関係者と思われる「ユタニ」という女性が登場する。このシーンではプレデターの武器が回収された事が示されていて、続編への伏線となっている。

本シリーズでは両作のお約束事を踏襲しているが、エイリアンの駆除と証拠隠滅を目的としているクリーナーが目的上の都合で人間と接触する機会が少ないためか、人間の言葉を真似して人間に向かって話す描写はない。ただし、たまたま聞き取った音声をマスクの中でリピートし、人間側の行動状況を把握しようとしている場面が多々存在する。

エイリアン2』の撮影方法と同様に、新型のカメラをあえて使用せず中古のカメラで撮影することで恐怖感を引き立たせている。その反面、本編中盤からの暗闇の中で動く登場人物、ザ・クリーナーやエイリアンたちの姿をはっきりと見ることが難しくなってしまった。そのため、2012年1月8日に放送された日曜洋画劇場「エイリアンvsプレデター シリーズ特別編集版」での本作の映像は、終始実際の映像の色彩明度を50%以上明るく加工処理して放送された。

未公開シーン[編集]

ダーシーが停電したカフェの店内に入り、違和感を察知してキッチンルームに入ろうとする際、扉を開ける直前に1体のチェストバスターが足元を横切る形で走り去り、扉を開けると死んでいる女性ウェイトレスの子宮を突き破って出現した大量のチェストバスターを目撃するシーンがある。

公開当時やDVD版では、チェストバスターが女性ウェイトレスの体外から既に飛び出しており、抉れた内臓が露出した状態で発見されるというシーンとなっている。

墜落した船内でクリーナーが死んだ仲間のマスクを被って記録された映像から事故原因を確認し、同時にプレデリアンの反応色がプレデターの反応色と同じであることも認識するシーンがある。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

メインスタッフ&キャストは上記のテンプレートを参照。

  • 美術 - アンドリュー・ネスコロムニー
  • 衣装 - アンガス・ストラティー
  • 特殊メイク - ドーン・ディニンガー
  • クリーチャー造形 - アマルガメイテッド・ダイナミクス・インク
  • 視覚効果監修 - コリン・ストラウス&グレッグ・ストラウス、他
  • 視覚効果 - ハイドラックス

各国レイティング[編集]

  • アメリカ:R(17+)(for violence, gore and language.)
  • 日本PG-12
  • 台湾:R-18
  • 韓国:15
  • 香港:IIB(18歳未満保護者同伴推奨)
  • シンガポール:NC-16
  • フィリピン:R-13
  • マレーシア:18SG
  • イギリス:15
  • ドイツ:18
  • オーストラリア:MA(15禁)
  • フィンランド:K-18
  • アイルランド:16
  • ノルウェー:18
  • ポルトガル:M/16
  • アルゼンチン:16
  • スペイン:18

出典[編集]

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  1. ^ Aliens Vs. Predator - Requiem”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年1月24日閲覧。

外部リンク[編集]