佐多岬
座標: 北緯30度59分10秒 東経130度39分42秒 / 北緯30.98611度 東経130.66167度
ウオッちず Google Map 佐多岬
佐多岬(さたみさき)は、鹿児島県肝属郡南大隅町佐多馬籠に位置し、大隅海峡に面する岬。北緯30度59分10秒、東経130度39分42秒。大隅半島のみならず、九州本島の最南端にあたる。霧島錦江湾国立公園(旧霧島屋久国立公園)に含まれる。
佐多岬先端部は2012年10月29日まで一帯を管理していた岩崎産業が運営する佐多岬展望公園として入園料を徴収していたが、10月30日付で譲渡され南大隅町の所有となり、無償化されるとともに入場時間制限も撤廃され、いつでも訪れることができるようになった[1][2]。施設は荒廃が進んでおり[1]、2012年12月3日より展望台およびレストハウスの撤去工事が始まり、遊歩道の通行制限が実施され、2013年5月の工事終了まで、レストハウス手前まで通行できる[3]。施設の動向に関して、伊藤祐一郎鹿児島県知事は、現在の展望台をレストハウス機能付のものへの建て替えや、トレッキングロードの整備を行う意向を明らかにしている。
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地理 [編集]
岬の北約600 mの所を北緯31度線が通過しており、ニューデリーやカイロと同緯度である。北東から伸びてきた大隅半島が細まり海へと没する地点で、岬の先にもしばらく岩礁が続く。中生代の砂岩や頁岩が互層を成した海食崖が見られる。
岬の東方に枇榔島(びろうじま)が、岬から岩礁を隔てて南方100mに大輪島(おおわじま)が浮かぶ。岬の背後に控える山塊は御崎山あるいは蘇鉄山と呼ばれており山腹に御崎神社がある。また岬の展望台からは、天候によっては種子島・馬毛島・屋久島や三島村の島々、薩摩半島南部の開聞岳などを望むことができる。
一帯に群生するソテツは「鹿児島県のソテツ自生地」として国の特別天然記念物に指定されている。他にもハマユウ、ビロウなどの亜熱帯植物が自生する。
歴史 [編集]
御崎神社は古くは御崎三所権現と呼ばれており毎年旧暦の正月20日、2月18日、9月19日に祭礼が行われ周辺から多くの人々を集めていた[4]。
1871年(明治4年)、大輪島に佐多岬燈台が設置された。海抜60 m、光達21.5海里。初代の建物は、明治初期の日本で多くの灯台を手がけた英国人リチャード・ヘンリー・ブラントンの設計だったが、太平洋戦争で空襲を受けたため、1950年(昭和25年)に再建された。
1964年(昭和39年)3月16日に、霧島国立公園に錦江湾地域および屋久島地域を加えて霧島屋久国立公園とした際に、佐多岬地域も錦江湾地域に含まれ、国立公園となった。また1970年(昭和45年)7月1日には佐多岬周辺が海浜公園にも指定されている。その後2012年(平成24年)3月16日に屋久島地域が分離したため、霧島錦江湾国立公園となっている[5]。
1963年(昭和38年)に岬の近くまで、地元の岩崎グループが道路を建設し、1964年(昭和39年)から佐多岬ロードパークとして私有の有料道路として供用が開始された[6]。これにより観光開発が進むことになった。しかし佐多岬ロードパークの通行量は1973年(昭和48年)をピークとして減少するようになり、岩崎側は経営難を理由に2003年(平成15年)に道路の休止を打ち出した。これに対して重要な観光資源であるとして地元側が休業の延期を要請し、2007年(平成19年)4月26日に地元の南大隅町に道路が譲渡されて無料の町道となり、人や自転車なども通行可能となった[7]。その後も佐多岬ロードパークの第二料金所より先の区間については引き続き岩崎側が管理し入場料を徴収していたが、展望台などの施設は老朽化が進行しており、国立公園内であり規制が多くて採算が合わないとして「今後投資の意向はない」と明言して、一帯を行政に移譲したい考えを示していた[8][6]。その後の交渉の結果、南大隅町が5億2560万円を投じて第二料金所から公園入口までの約6万7000平方メートルの道路を岩崎から購入し、これ以外の園内の遊歩道などは無償譲渡されることになった[6]。こうして2012年(平成24年)10月30日に佐多岬ロードパークが完全に町道に移管され、佐多岬周辺の公園への入場が無料化された[2]。その後は老朽化した休憩所・展望台などの撤去を岩崎側が進め、新たな展望台や遊歩道などを県や町が整備していく方針となっている[2]。
交通 [編集]
大隅半島の中心地である鹿屋市からは、国道269号・鹿児島県道68号鹿屋吾平佐多線・佐多岬ロードパークを経由して佐多岬に到達できる。佐多岬ロードパークは岩崎産業の運営してきた私設有料道路であったが、2007年(平成19年)4月26日より第1料金所から第2料金所までの約6 kmの区間が町道として南大隅町へ移管された。これにより全線が無料化し、道路法に基づく道路に昇格した。また、佐多岬ロードパークの無料化により、自転車や歩行者でも通行可となった[9]。鹿児島県道566号佐多岬公園線も佐多岬ロードパークに並行しているが、途中でロードパークに合流しており、岬へはロードパークを経由しなければたどりつけない。
残された区間においても、2012年10月30日より、南大隅町道に編入されることに伴い、完全無料化となった[2]。
大泊(佐多岬ロードパーク入口)-佐多岬間を結ぶバス(大隅交通ネットワーク)があったが、2006年(平成18年)11月8日に廃止された。そのため、定期運行されている公共交通機関で到達することはできない。
その他 [編集]
佐多岬展望公園については佐多岬ロードパークの記事を参照。
- 展望台へは徒歩以外では到達不可能であり、一切バリアフリー対策は執られていない。また、展望台の周囲は金網で囲まれているため写真撮影には適さない。
- 佐多岬ロードパークを通らずに、海岸線を徒歩で行くルートを示した斉藤政喜(シェルパ斉藤)の手記が小学館の旅行雑誌『ビーパル』(BE-PAL)2002年10月号に掲載された。
- 九州最南端の公衆電話がある。
ギャラリー [編集]
脚注 [編集]
- ^ a b 「佐多岬道買収/景勝地の整備を急ごう」南日本新聞2012年10月4日朝刊
- ^ a b c d 「佐多岬道が無料開通/南大隅町」南日本新聞2012年10月31日朝刊
- ^ 「佐多岬遊歩道、あすから規制/一部区間=南大隅町」南日本市新聞2012年12月2日朝刊
- ^ 橋口兼古、五代秀堯、橋口兼柄 『三国名勝図会 巻之46』 1843年
- ^ “霧島錦江湾国立公園 基礎情報”. 環境省. 2012年12月8日閲覧。
- ^ a b c 「佐多岬道、南大隅町が購入へ/5億円で岩崎側から、来月から入園を無料化」南日本新聞2012年10月3日朝刊
- ^ 「町道佐多岬ロードパーク線誕生/人や自転車、通行可能に=南大隅町」南日本新聞2007年4月27日朝刊
- ^ 「いわさき、「佐多岬、今後投資せず」/国に積極関与を要求=県などと4者会合」南日本新聞2008年10月15日朝刊
- ^ 「町道佐多岬ロードパーク線誕生/人や自転車、通行可能に=南大隅町」南日本新聞2007年4月27日朝刊
外部リンク [編集]
- 佐多岬(南大隅町ホームページ)
- 佐多岬灯台の過去12時間の気象データ(鹿児島海上保安部)
- 佐多岬と灯台 画像と訪問記。
- [ 大隅半島佐多岬] 写真集ページ。
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