ティズナウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ティズナウ
Tiznow.jpg
ティズナウ(Winstar Farms, Kentucky)
英字表記 Tiznow
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1997年3月12日
死没 (現種牡馬)
Cee's Tizzy
Cee's Song
母の父 Seattle Song
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国カリフォルニア州
生産 Cecilia Straub Rubens
馬主 Michael L. Cooper
Cecilia Straub Rubens
調教師 Jay M.Robbins(アメリカ)
競走成績
生涯成績 15戦8勝
獲得賞金 6,828,356ドル
テンプレートを表示

ティズナウ (Tiznow) は、アメリカ合衆国競走馬種牡馬である。2000・2001年にはブリーダーズカップ・クラシックを史上初めて連覇し、競走馬として高い能力を示した。2000年にはエクリプス賞年度代表馬に選出されている。同年の3歳牡馬チャンピオン、2001年の古牡馬チャンピオンでもある。

競走馬時代[編集]

3歳時代[編集]

2000年にサンタアニタ競馬場の未勝利戦でデビュー。このレースでは6着に敗れるが、その後3戦目で初勝利を果たす。次走のG3のアファームドハンデキャップを勝利すると、G1のスワップスステークスへと駒を進める。しかし、ここではキャプテンスティーヴの2着と敗れ、続くパシフィッククラシックステークスでも2着となるなど、なかなかG1には手が届かなかった。しかし、スーパーダービーでは6馬身差で圧勝し、初めてのG1タイトルを手にする。その後G2勝ちを挟み、そのまま勢いに乗ってブリーダーズカップ・クラシックに出走する。このレースでは積極的に先手を取り、最後の直線では欧州からの刺客ジャイアンツコーズウェイとの壮絶な叩き合いをクビ差凌いで優勝する。この競走には他にも、キャプテンスティーヴやフサイチペガサスキャットシーフレモンドロップキッドなどの強豪が名を連ねていたため勝利した同馬の評価を高め、同年のエクリプス賞年度代表馬の選出に繋がった。カリフォルニア産馬、3歳クラシック未出走馬のブリーダーズカップ・クラシックの勝利という点でも、稀有なレースであった。また、この前年には全兄バドロワイヤルがキャットシーフの2着に敗れており、その雪辱も果たす形となった。

4歳時代[編集]

2001年も現役を続行した。G2競走を2戦使った後、サンタアニタハンデキャップを5馬身差で圧勝。しかし、その後は腰を痛めた影響もあったか、3着が続く。引退レースとなったブリーダーズカップ・クラシックでは、前走までやや精彩を欠いていたことや、サキーガリレオといった欧州の有力馬も出走したことから、4番人気にとどまった。レースは前年と同様に、最後の直線で壮絶な叩き合いとなったがサキーとの競り合いを制し、同レース史上初の連覇(2013年現在で唯一)を達成した。

エピソード[編集]

  • 共同馬主であるセシリア・ストラブ・ルーベンスは、ティズナウのブリーダーズカップ・クラシック勝利を見届けた直後、84歳でこの世を去った[1]。セシリアが調教師に残した最期の言葉は“Take care of my boy.” だったという[2]。翌年も同レースを連覇した際、関係者の間ではセシリアが後押ししてくれたという声も聞かれた[3]
  • 2001年のブリーダーズカップの開催地は、グラウンドゼロからわずか12マイルほどのところにあるベルモント競馬場であった。ティズナウが欧州勢を退けて連覇した姿は、9.11の傷が残るアメリカ国民に感動を与えた。勝利の瞬間の"Tiznow wins it for America!"という実況は有名である。[4]
  • NFLのコーチが、チームの士気を上げるためにティズナウのレース映像を選手たちに見せたというエピソードがある[5]。2001年、ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチであったビル・ベリチックは、不振が続くチームの選手たちに、その年のティズナウが勝利したブリーダーズカップ・クラシックの映像を見せて奮起を促した。その後ペイトリオッツは、12試合のうち11試合に勝利し、更にスーパーボウルをも制すこととなった。

成績詳細[編集]

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2000.04.23 サンタアニタ 未勝利 D6f 6着 A.ソリス 3馬身 Mr.Wonderful
2000.05.11 ハリウッド 未勝利 D8.5f 2着 A.ソリス クビ Spicy Stuff
2000.05.31 ハリウッド 未勝利 D8.5f 1着 A.ソリス 8 1/2馬身 (Coldwater Canyon)
2000.07.01 ハリウッド アファームドH G3 D8.5f 1着 V.エスピノーザ クビ (Dixie Union)
2000.07.23 ハリウッド スワップスS G1 D9f 2着 V.エスピノーザ 2 1/2馬身 Captain Steve
2000.08.26 デルマー パシフィッククラシックS G1 D10f 2着 C.マッキャロン 2馬身 Skimming
2000.09.30 ルイジアナダウンズ スーパーダービー G1 D10f 1着 C.マッキャロン 6馬身 (Commendable)
2000.10.15 サンタアニタ グッドウッドBCH G2 D9f 1着 C.マッキャロン 1/2馬身 (Captain Steve)
2000.11.04 チャーチルダウンズ BCクラシック G1 D10f 1着 C.マッキャロン クビ (Giant's Causeway)
2001.01.13 サンタアニタ サンフェルナンドBCS G2 D8.5f 1着 C.マッキャロン 1 1/4馬身 (Walkslikeaduck)
2001.02.03 サンタアニタ ストラブS G2 D9f 2着 C.マッキャロン 2馬身 Wooden Phone
2001.03.04 サンタアニタ サンタアニタH G1 D10f 1着 C.マッキャロン 5馬身 (Wooden Phone)
2001.09.08 ベルモント ウッドワードS G1 D9f 3着 C.マッキャロン 1 1/2馬身 Lido Palace
2001.10.07 サンタアニタ グッドウッドBCH G2 D9f 3着 C.マッキャロン 1 1/2馬身 Freedom Crest
2001.10.27 ベルモント BCクラシック G1 D10f 1着 C.マッキャロン ハナ (Sakhee)

種牡馬成績[編集]

競走馬引退後はケンタッキー州ウインスターファームで種牡馬となった。マンノウォー系種牡馬の貴重な繋ぎ手として初年度産駒からエクリプス賞最優秀2歳牝馬フォークロアを輩出。以後も安定して活躍馬を送り出している。産駒の特徴として、フォークロアやティズワンダフルのように仕上がりが早い馬、Colonel JohnDa' Taraのようにクラシック三冠戦線で活躍する馬がいる一方、ティズウェイやウェルアームドのように古馬となってから大成する馬も多い。2013年の種付け料は75,000ドルと高い評価を受けている[6]。また、孫世代も多くの重賞レースを制しており、サイアーラインの継続が危惧されていたゴドルフィンアラビアンマンノウォー系もティズナウを中心に広まりつつある。

日本では、輸入された競走馬数が少ないこともあり評価は難しいが、デビュー馬の半数程度が勝ち上がっており、まずまずの成績をあげているといえる。

主な産駒[編集]

G1競走優勝馬

種牡馬

  • 2004年産
    • Tiz Wonderful

血統表[編集]

ティズナウ血統マンノウォー系 / Northern Dancer4×4=12.50%)

Cee's Tizzy
1987 芦毛
Relaunch
1976 芦毛
In Reality Intentionally
My Dear Girl
Foggy Note The Axe
Silver Song
*ティズリー
Tizly
1981 鹿毛
Lyphard Northern Dancer
Goofed
Tizna Trevieres
Noris

Cee's Song
1986 黒鹿毛
Seattle Song
1981 黒鹿毛
Seattle Slew Bold Reasoning
My Charmer
Incantation Prince Blessed
Magic Spell
Lonely Dancer
1975 鹿毛
*ナイスダンサー
Nice Dancer
Northern Dancer
Nice Princess
Sleep Lonely Pia Star
Sulenan F-No.26

外部リンク[編集]


脚注[編集]

[ヘルプ]

出典[編集]

  1. ^ Cecilia Straub-Rubens, co-owner of Tiznow, Dies” (英語). Blood horse. 2012年12月9日閲覧。
  2. ^ Tiznow chapter2” (英語). Blood horse. 2012年12月26日閲覧。
  3. ^ Tiznow chapter2” (英語). Blood horse. 2012年12月26日閲覧。
  4. ^ Tiznow chapter2” (英語). Blood horse. 2012年12月26日閲覧。
  5. ^ Tiznow - Patriots Redux” (英語). Blood horse. 2012年12月9日閲覧。
  6. ^ WinStar Farm sets 2013 stud fees” (英語). WinStar Farm. 2012年12月9日閲覧。