タンティエーム

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タンティエーム
英字表記 Tantieme
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1947年
死没 1966年
Deux-Pour-Cent
Terka
生国 フランスの旗 フランス
生産 Francois Dupre
馬主 Francois Dupre
調教師 Francois Mathet(フランス)
競走成績
生涯成績 15戦12勝
獲得賞金 68,381,018フラン
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タンティエームTantieme1947年 - 1966年)は、フランスで生産されフランスで調教を受けたサラブレッド競走馬。1950年・1951年に凱旋門賞を連覇するなど活躍し、競走馬引退後も種牡馬として大競走勝ち馬を多く送り出した。

戦績[編集]

初戦で勝ち上がったが2戦目のロベールパパン賞では6着と惜敗してしまう。しかしここからプール・デッセ・デ・プーランリュパン賞を含む6連勝で地元のダービーであるジョッケクルブ賞に出走する。だが大本命に推されるものの、スクラッチに短頭差及ばず2着に惜敗してしまう。しかし次走のクイーンエリザベスステークスでは前年の凱旋門賞馬のコロナティオンを下し、更には凱旋門賞でも後続に1と2分の1馬身差の完勝。ヨーロッパ競馬の頂点に立って3歳シーズンを終える。

翌年もガネー賞コロネーションカップと仏英のG1級競走を2連勝するが、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでは勝ち馬に離された3着と完敗を喫してしまった。しかし連覇を賭けた凱旋門賞では後続に2馬身差つける完勝で、史上3頭目の凱旋門賞連覇という偉業を果たした。

この1戦を最後に引退、種牡馬入りした。

年度別競走成績[編集]

※当時グループ制なし

種牡馬時代[編集]

種牡馬としても地元フランスを中心に活躍し、1962年1965年にはフランスのリーディングサイアーにも輝いている。日本ではメジロデュレンメジロトーマスなどが直系子孫にあたる。

代表産駒[編集]

マッチ、レルコ、ルリアンスの三兄弟が代表産駒で、日本にはこれらの弟であるレベルコが輸入された。

マッチ[編集]

マッチ(Match)は1958年生まれのフランス産馬。ロワイヤルオーク賞サンクルー大賞、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス、ワシントンDCインターナショナルに勝った。

ルリアンス[編集]

ルリアンス(Reliance)は1962年生まれのフランス産馬。上記マッチの全弟で、ジョッケクルブ賞、パリ大賞典、ロワイヤルオーク賞とフランスのクラシック戦を3勝した。シーバードのライバル。 第44回凱旋門賞#リライアンスも参照。

タネルコ[編集]

タネルコ(Tanerko)はリュパン賞、ガネー賞(2回)、サンクルー大賞(2回)、ノアイユ賞など10勝をあげた。フランスダービー(ジョッキークラブ賞)は3着、凱旋門賞はリボーに敗れ3着だった。種牡馬となって、イギリスダービー馬のレルコ(en:Reiko)を始め、ホワイトラベル(White Label、パリ大賞典優勝)、ジャカオ(Djakao、ドーヴィル大賞典優勝)など中長距離の活躍馬を出した。タネルコの子ではシャラプール、レベルコが種牡馬として日本に輸入されたほか、持込馬のキヨノサカエが大阪杯に勝った[1]

  • レルコ(Relko)は1960年生まれのフランス産馬。上記のマッチの半弟。2歳時にクリテリウム・ド・メゾンラフィットで2着、グランクリテリウムで3着になった。3歳になるとギシュ賞プール・デッセ・デ・プーラン(フランス2000ギニー)と連勝し、イギリスダービーに挑戦すると6馬身差で勝った。ところがレース後の薬物検査に引っかかり、精密な検査が長期化、最終的には10月の裁定で正式な優勝馬と認められた。秋にはフランスでロワイヤルオーク賞に出ると、フランスダービーとパリ大賞典を勝ってきたサンクタス(Sanctus)を相手に楽勝した。凱旋門賞では凡走して6着だった。古馬になってガネー賞コロネーションカップ、サンクルー大賞典と3連勝して引退した。詳細はen:Relkoを参照。
    • フラッシュライト(Flash Light)は1968年生まれのフランス産馬。母馬がフランス1000ギニーの優勝馬。競走馬としては、クリテリウム・ド・メゾンラフィット2着、グレフュール賞3着、グランクリテリウム4着などの成績をおさめた。日本に種牡馬として輸入され、ソーウンムサシ(函館3歳ステークス)、トキノギフト(北関東二冠馬)、フラッシュアリー(金沢・百万石賞)、インターフラッシュ(東海・ダイヤモンド特別)などを出した[2]
  • ジャカオ(Djakao)は1966年生まれのフランス産馬。ギー・ド・ロトシールド男爵の所有馬で、オカール賞で短頭差の2着、フランスダービーでも接戦の末3着だった。この年のフランスの3歳馬では、フランスダービーを短頭差で勝ったグッドリー(Goodly、日本輸入種牡馬)よりも、リュパン賞を勝ってイギリスダービーへ向かったプランスレジャン(Prince Regent)の方が格上だった[3]。ジャカオはパリ大賞典でも2着のあと、ドーヴィル大賞典で古馬を破って優勝した。この時のドーヴィル大賞典には、日本に輸入されて大成功するリマンド(Remand、3着)や、日本から遠征したスピードシンボリ(10着)が出ていた。ジャカオは秋に凱旋門賞に出て、全体では4番人気、フランスの3歳馬としてはプランスレジャンに次ぐ2番人気の13倍に推されたが、特に見せ場もなく着外に終わった。ジャカオは種牡馬となると、グランクリテリウム優勝のマリアッチ(Mariacci)、リュパン賞優勝のベルジオ(Brlgio)、アーリントン・ミリオンサンルイレイステークスに勝ったペロー(Perrault)などを出した。また、産駒のフィディオン(Fidion)は日本に輸入されて種牡馬として成功した[4][5][6]
  • シャラプール(Sharapour)は1968年生まれのフランス産馬。ラロシェト賞ドラール賞など7勝。イスパーン賞リヴァーマンの2着になった。1973年に種牡馬として日本に輸入されたが、その年に死亡し、産駒は一世代しか残せなかった。その中は重賞勝ち馬は出なかった[7]
  • レベルコ(Rebalco)は1964年生まれのイギリス産馬。レルコの全弟であり、マッチ、ルリアンスの半弟(両馬の父はタンティエームなので、3/4兄弟とも表現される)にあたる。競走馬としてはイスパーン賞2着程度の成績に終わった。1967年に種牡馬として日本に輸入され、キャッシュボア(4歳牝馬特別)やダイニカツハル(ダイオライト記念)を出した。1971年に死亡した[8]

ダンスール[編集]

ダンスール(Danseur)はパリ大賞典、カドラン賞ジャンプラ賞、リス賞など長距離重賞を中心に7勝を挙げた。1970年に種牡馬として日本に輸入され、産駒からは北関東競馬で最強馬となったスターダンスやNHK杯に勝ったナスノカゲを出したが、1976年に早逝した[9]

スターダンスは栃木県産の競走馬で、北関東競馬で26勝を挙げた。地区最大の師走特別を3勝したほか、宇都宮記念、宇都宮新春杯などに勝った[10]盛岡のC級で走った同名異馬(2007年生)がいる。

血統表[編集]

タンティエーム血統テディ系 / Sans Souci5×4=9.38%)

Deux-Pour-Cent
1941 鹿毛
Deiri
1928 黒鹿毛
Aethelstan Teddy
Dedicace
Desra Corcyra
Desna
Dix Pour Cent
1933 黒鹿毛
Feridoon Hurry On
Ecurie
La Chansonnerie Mesilim
La Francaise

Terka
1942 鹿毛
Indus
1928 鹿毛
Alcantara Perth
Toison d'Or
Himalaya Sardanapale
Mountain Lass
La Furka
1927 黒鹿毛
Blandford Swynford
Blanche
Brenta Sans Souci
Beaute de Neige F-No.20-a

参考文献・出典[編集]

  1. ^ 『サラブレッド血統事典』(1991年第6版)山野浩一/著、二見書房/刊、p860
  2. ^ 『サラブレッド血統事典』(1991年第6版)山野浩一/著、二見書房/刊、p583-584
  3. ^ プランスレジャンはイギリスダービーの最終コーナーで他馬にぶつけられて破れ、「戦後最も不運なダービー敗戦馬」の1頭に数えられている。『凱旋門賞の歴史(第三巻)1965-1982』p95、A・フィッツジェラルド・著、草野純・訳、競馬国際交流協会・刊、1997
  4. ^ 『フランス競馬百年史』p216、ギイ・チボー・著、真田昌彦・訳、競馬国際交流協会・刊、2004
  5. ^ 『凱旋門賞の歴史(第三巻)1965-1982』p95,110
  6. ^ 『サラブレッド血統事典』(1991年第6版)山野浩一/著、二見書房/刊、p561-562
  7. ^ 『サラブレッド血統事典』(1991年第6版)山野浩一/著、二見書房/刊、p261
  8. ^ 『サラブレッド血統事典』(1991年第6版)山野浩一/著、二見書房/刊、p752-753
  9. ^ 『サラブレッド血統事典』(1991年第6版)山野浩一/著、二見書房/刊、p378
  10. ^ 『サラブレッド血統事典』(1991年第6版)山野浩一/著、二見書房/刊、p298

外部リンク[編集]