コクタン

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コクタン
クロンキスト体系
Ebonytreeforest.jpg
コクタンの林
保全状況評価[1]
DATA DEFICIENTIUCN Red List
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : ビワモドキ亜綱 Dilleniidae
: カキノキ目 Ebenales
: カキノキ科 Ebenaceae
: カキノキ属 Diospyros
: コクタン D. ebenum
学名
Diospiros ebenum
Koenig ex Retz.
和名
コクタン
英名
Indian Ebony
Ceylon Ebony
Gaboon Ebony
Makassar Ebony

コクタン黒檀、学名:Diospyros ebenum)とは、カキノキ科カキノキ属熱帯常緑高木である。別名エボニー黒木

原産地はインド南部からスリランカで、ほかの熱帯地方にも植樹されているが、あまり生育はよくない。

唐木のひとつで、代表的な銘木である。

形態[編集]

樹高25m、の直径1m以上になるが、生育がきわめて遅い。幹は平滑で黒褐色である。は長さ6-15cmの長円形、平滑でやや薄いが革質で光沢がある。雌雄同株で、雄花は数個から十数個まとまり、雌花は単生する。果実は直径2cmくらいで、カキの実を小さくしたような感じであり、食用になる。

利用[編集]

コクタンの木材は銘木として古くからよく知られ、製品の素材に用いられる心材の材質の特徴としては漆黒の色合いで緻密かつ重厚かつ堅固である点が挙げられる。細工用の木材として、家具仏壇仏具建材楽器ブラシなどに使用される。特にピアノ黒鍵ヴァイオリンなど弦楽器の指板カスタネット(打楽器)やチェスの駒などに用いられていたが、乱伐が進んでいる上、生育が遅いため、現在ではかなり希少品になっている。

産地が違うような近縁種の心材も黒檀と総称され、区別する場合は本黒檀縞黒檀青黒檀斑入黒檀などと呼ぶが、日本において明確なルールは無い。

エボナイズ[編集]

黒い黒檀ほど貴重とされるが高価である。そのため、しばしば色の薄い廉価な黒檀を染色加工したり[2]、塗装されたメイプルなどで代替されることがある。こういった行為を一括してエボナイズ(ebonized)と呼ぶ。エボナイズにはタンニンや墨汁、アクリル塗料、酢酸、樹皮、酸化鉄など様々は材料が試されている。エボナイズされた木材は、黒檀の代替品として主に廉価な楽器で使用されている。

規制[編集]

乱伐が進んだことから複数の国で、保護対象となっており、輸出や取引が禁止されている。2012年、アメリカのギターメーカーであるギブソン社は、マダガスカルから黒檀を違法輸入したとして30万ドルの罰金を司法当局から命じられている[3]

参考文献・出典[編集]

  1. ^ Asian Regional Workshop (Conservation & Sustainable Management of Trees, Viet Nam) 1998. Diospiros ebenum. In: IUCN 2009. 2009 IUCN Red List of Threatened Species Version 2009.1. Downloaded on 20 July 2009.
  2. ^ 各国も舌を巻く木材の染色法 矢板営林署の研究完成して闊葉樹の利用増大 『国民新聞』 1935年2月3日
  3. ^ ギターのギブソン社、木材の違法輸入で罰金2300万円ロイターニュース 2012年8月7日

関連項目[編集]