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* [[黒ノ十三]] (プレイステーションソフト、トンキンハウス、1996年発売)監修
* [[黒ノ十三]] (プレイステーションソフト、トンキンハウス、1996年発売)監修
* ナイトメア・プロジェクト YAKATA (プレイステーションソフト、アスク講談社、1998年発売)監修
* ナイトメア・プロジェクト YAKATA (プレイステーションソフト、アスク講談社、1998年発売)監修
* [[トリックロジック シーズン2]]([[プレイステーション・ポータブル]]ソフト、チュンソフト、2010年発売)「Yの標的」シナリオ
* [[トリックロジック シーズン2]]([[PlayStation Portable|プレイステーション・ポータブル]]ソフト、チュンソフト、2010年発売)「Yの標的」シナリオ


== 海外への翻訳 ==
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2013年1月3日 (木) 01:58時点における版

行人
(あやつじ ゆきと)
ペンネーム 行人
(あやつじ ゆきと)
誕生 内田 直行
(うちだ なおゆき)
(1960-12-23) 1960年12月23日(63歳)
日本の旗 日本京都府京都市
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
最終学歴 京都大学大学院教育学研究科博士課程修了
活動期間 1987年 -
ジャンル ミステリ推理小説ホラー小説
エッセイ
文学活動 新本格ムーブメント
代表作 館シリーズ
囁きシリーズ
殺人方程式シリーズ
殺人鬼シリーズ
深泥丘シリーズ
その他、『Another』など
主な受賞歴 日本推理作家協会賞1992年
デビュー作十角館の殺人
配偶者 小野不由美
ウィキポータル 文学
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行人(あやつじ ゆきと、1960年12月23日 – )は、日本小説家。本名は内田 直行(うちだ なおゆき)。京都府京都市出身の男性。「館シリーズ」などの代表作により、新本格派ミステリー作家として知られる。

人物紹介

新本格派ミステリー作家の一人とされる。本格ミステリ作家クラブ現執行会議。日本推理作家協会現会員。

ペンネームは島田荘司が考案。姓名判断上、完璧な画数らしい。しかし、本来“”の“しんにょう”の点は1つだったものを、綾が勝手になんとなく点2つにしてしまった。(「2008本格ミステリベスト10」より)

本格物の『十角館の殺人』を始めとする、累計409万部を超える『館』シリーズや、サスペンスが色濃い『緋色の囁き』を始めとする『囁き』シリーズで有名。

エッセイなどで語っているとおり、ゲーム好きとしても知られる。同じく推理作家の我孫子武丸とは友人でもあり、ゲームライバルでもあるという。

また麻雀歴も長く、双葉社主催の「麻雀名人戦」第30期で名人位に就くなど、その玄人はだしの実力で知られ、麻雀関係での交友も広い。戸川純のファン(TV番組「THE MYSTERY」出演時の発言)。

ALI PROJECTとは懇意で、『Another』をアニメ化する際の唯一のリクエストが、主題歌をALI PROJECTが担当すること[1]であった。後に実現し、『凶夢伝染』発売記念ライブ『凶夢伝染カルナバル』にてゲストとして出演を果たすとともに、『昭和恋々幻燈館』『阿芙蓉寝台』『共月亭で逢いましょう』をリクエスト[2]した。なお本人はカラオケでは、ALI PROJECTを知らない人の前でALI PROJECTの曲を歌う、アリハラ(アリプロ・ハラスメント)を愉しんでいる[3]

妻は同じく小説家の小野不由美。因みに誕生日は1日しか違わない。妻である小野が顔出ししないのとは対照的に、顔出しすることが多い。

略歴

作風

彼の作品の多くに見られる大きな特徴としては、ストーリーの構図をどんでん返しによって転換させるようなパズラー的ストーリー構成である。物理トリックの構成よりも叙述トリックを得意とし、心象描写が非常に多く、叙情的な風韻を色濃くもった幻想文学的な文体を用いる。これは本人の愛好するエラリー・クイーンらの精巧かつ緻密な本格推理の文体とは趣を異にするもので、幻想小説やホラーなどの傍流にもおいても作品を著したほか、それらの意匠を本領のミステリにおいても好んで用いる。

作中で活躍する探偵役は、島田潔明日香井兄弟など。デビュー作『十角館の殺人』に登場する島田潔の名前は、島田荘司とその作品に登場する名探偵、御手洗潔を合わせたものである。この命名については綾自身も後悔したらしく、「こんなに長く続くシリーズになるとわかっていたら、もっとちゃんと考えてつけたのに」と述べている。

プレイステーション用のゲーム『ナイトメア・プロジェクト YAKATA』・『黒ノ十三』製作にも深く関与。1999年より有栖川有栖との共作でテレビ推理番組『安楽椅子探偵』シリーズ(朝日放送)の原作を担当。

作品リスト

小説

館シリーズ

囁きシリーズ

  • 緋色の囁き (1988年10月 祥伝社ノン・ノベル、1993年7月 祥伝社文庫、1997年11月 講談社文庫)
  • 暗闇の囁き (1989年9月 祥伝社ノン・ノベル、1994年7月 祥伝社文庫、1998年6月 講談社文庫)
  • 黄昏の囁き (1993年1月 祥伝社ノン・ノベル、1996年7月 祥伝社文庫、2001年6月 講談社文庫)

殺人方程式シリーズ

殺人鬼シリーズ

  • 殺人鬼 (1990年1月 双葉社、1994年10月 双葉ノベルス、1996年2月 新潮文庫)
    • 殺人鬼―覚醒篇 【改訂決定版】 (2011年8月 角川文庫)
  • 殺人鬼II 逆襲篇 (1993年10月 双葉社、1995年8月 双葉ノベルス、1997年2月 新潮文庫)
    • 殺人鬼―逆襲篇 【改訂決定版】 (2012年2月 角川文庫)

深泥丘シリーズ

  • 深泥丘奇談 (2008年2月 メディアファクトリー幽ブックス、2011年12月 MF文庫ダ・ヴィンチ) 
    • 収録作品:顔 / 丘の向こう / 長引く雨 / 悪霊憑き / サムザムシ / 開けるな / 六山の夜 / 深泥丘魔術団 / 声
  • 深泥丘奇談・続 (2011年3月 メディアファクトリー幽ブックス)
    • 収録作品:鈴 / コネコメガニ / 狂い桜 / 心の闇 / ホはホラー映画のホ / 深泥丘三地蔵 / ソウ / 切断 / 夜蠢く / ラジオ塔

シリーズ外小説

  • 霧越邸殺人事件 (1990年9月 新潮社、1995年2月 新潮文庫、2002年6月 祥伝社ノン・ノベル)
  • 眼球綺譚 (1995年10月 集英社、1998年1月 祥伝社ノン・ノベル、1999年9月 集英社文庫、2009年1月 角川文庫)
    • 収録作品:再生 / 呼子池の怪魚 / 特別料理 / バースデー・プレゼント / 鉄橋 / 人形 / 眼球綺譚
  • フリークス (1996年4月 光文社カッパ・ノベルス、2000年3月 光文社文庫、2011年4月 角川文庫)
    • 収録作品:夢魔の手-三一三号室の患者- / 四〇九号室の患者 / フリークス-五六四号室の患者-
  • どんどん橋、落ちた (1999年10月 講談社、2001年11月 講談社ノベルス、2002年10月 講談社文庫)
    • 収録作品:どんどん橋、落ちた / ぼうぼう森、燃えた / フェラーリは見ていた / 伊園家の崩壊 / 意外な犯人
  • 最後の記憶 (2002年8月 角川書店、2006年1月 カドカワ・エンタテインメント、2007年6月 角川文庫)
  • Another (2009年10月 角川書店、2011年11月 角川文庫、2012年2月 角川スニーカー文庫

エッセイ

  • 本格ミステリー館にて(共著:島田荘司、1992年10月 森田塾出版、1997年12月 角川文庫)
  • セッション 綾行人対談集(1996年11月 集英社、1999年11月 集英社文庫)
  • アヤツジ・ユキト1987-1995(1996年5月 講談社、1999年6月 講談社文庫、2007年8月 講談社)
  • アヤツジ・ユキト1996-2000(2007年8月 講談社)
  • アヤツジ・ユキト2001-2006(2007年8月 講談社)
  • 行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー1(共著:有栖川有栖、2008年7月 講談社)
  • ナゴム、ホラーライフ 怖い映画のススメ(共著:牧野修、2009年6月 メディアファクトリー幽ブックス)
  • 行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー2(共著:有栖川有栖、2009年11月 講談社)
  • 行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー3(共著:有栖川有栖、2012年4月刊行予定 講談社)

漫画原作

ビデオゲーム

海外への翻訳

中国(簡化字)

  • 館シリーズ
    • 十角馆杀人预告 (2004年4月、珠海出版社)-十角館の殺人
    • 水车馆幻影 (2004年4月、珠海出版社)-水車館の殺人
    • 迷宫馆的诱惑 (2004年4月、珠海出版社)-迷路館の殺人
    • 偶人馆之谜 (2004年4月、珠海出版社)-人形館の殺人
    • 钟表馆幽灵 (2004年4月、珠海出版社)-時計館の殺人
    • 黑猫馆手记 (2004年4月、珠海出版社)-黒猫館の殺人
    • 黑暗馆不死传说 (2005年10月、珠海出版社)-暗黒館の殺人
  • 囁きシリーズ
    • 绯色杀人耳语 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-緋色の囁き
    • 黑暗杀人耳语 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-暗闇の囁き
    • 黄昏杀人耳语 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-黄昏の囁き
  • 殺人方程式シリーズ
    • 肢解尸体之谜 (2010年5月、珠海出版社)-殺人方程式 切断された死体の問題
    • 尸体长发之谜 (2010年5月、珠海出版社)-鳴風荘事件 殺人方程式II
  • 殺人鬼シリーズ
    • 杀人鬼 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)
    • 杀人鬼Ⅱ (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)
  • 雾越邸杀人事件 (2007年11月、珠海出版社)
  • 咚咚吊桥 坠落 (2007年11月、珠海出版社)-どんどん橋、落ちた
  • 怪胎 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-フリークス

脚注

  1. ^ 2012年2月18日のALI PROJECTライブ、『凶夢伝染カルナバル』のトークショーより。
  2. ^ https://twitter.com/ayatsujiyukito/status/170925234378129408
  3. ^ http://aliproject.jp/blog/archives/20.html

関連項目

  • 宮部みゆき:生年月日・デビュー年月がおなじであり、同じミステリー作家として交流もある。

外部リンク