MiG-3 (航空機)

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Flag of the Soviet Union (1923-1955).svg MiG-3 / МиГ-3

MiG-3戦闘機

MiG-3戦闘機

MiG-3(ミグ3;ロシア語МиГ-3ミーグ・トリー)は、ソ連ミコヤン・グレヴィッチ設計局が開発したレシプロ戦闘機(後に戦術偵察機)。

MiG-1を原型として、高々度用に過給器を付けた液冷エンジンミクリンAM-35Aに換装した高々度戦闘用の高速戦闘機である。

最大速度640km、実用上昇限度は12000m。

MiG-1からの改修点として、エンジンの変更に伴い補助燃料タンクを増設していること、キャノピー形状を変更して操縦席からの後方視界を向上させたこと、主翼の上反角を増やして機体安定性を向上させたこと、などがあげられる。

3,000機(3,300機という説もある)が生産されたが、上記エンジンの生産中止に伴い、生産を終了した。

主な発展型[編集]

  • MiG-3(初期型): 最初の生産モデル。高出力液冷エンジンAM-35Aエンジンを搭載する。1941年に初飛行。
  • MiG-3(後期型): 防弾鋼板の増厚や不活性化システムの実装による防御力の強化や、空戦性能を改善を目的とした前縁スラットの実装などが行われた。1941年7月10日以降生産開始。
  • MiG-3 AM-38: 低高度における性能改善を目的として試験されたAM-38エンジン搭載型。1941年7月31日初飛行。
  • I-210(MiG-9): 空冷エンジンであるM-82を搭載した試作機。前線における評価が行われたが、性能が見込みより低く採用されなかった。この名称は戦後のジェット機であるMiG-9で再利用された。
  • I-211(MiG-9Ye): I-210のカウルを再設計し、エンジンをM-82Fに換装したもの。性能は大幅に改善されたが、既存の生産ラインを置き換えるほどでは無いとし、こちらも不採用に終わった。
  • I-230(MiG-3U): 空力洗練として冷却器周りなど各部の再設計を行った改良型。機首にはShVAK 20mm機関砲を2門を備えており、MiG-3より大きく強化されている。防空部隊に送られ試験が行われたが、AM-35エンジンの生産終了により量産に入ることは無かった。
  • I-231: I-230に離床1,800hpのAM-39Aエンジンを搭載した強化型。1943年に試験が行われているが、AM-39A自体が試作に終わった為量産されなかった。

諸元(MiG-3)[編集]

出典: MiG: Fifty Years of Secret Aircraft Design[1]

諸元

  • 乗員: 1名
  • 全長: 8.25 m (27 ft 1 in)
  • 全高: 3.30 m (10 ft 9 7/8 in)
  • 翼幅: 10.20 m(33 ft 5 in)
  • 翼面積: 17.44 m2 (188 ft2
  • 翼型: クラーク YH
  • 空虚重量: 2699 kg (5965 lb)
  • 運用時重量: 3355 kg (7415 lb)
  • 動力: ミクーリン AM-35A 液冷V12気筒 レシプロ、993 kW (1350 hp) × 1

性能

  • 最大速度: 640 km/h (398 mph, 346 kt) 高度 7800 m
  • 航続距離: 820 km (510 mi, 443海里)
  • 実用上昇限度: 12,000 m (39,400 ft)
  • 上昇率: 8000 m まで12分 (26,250 ft まで12分)
  • 翼面荷重: 155 kg/m2 (39.3 lb/ft2
  • 馬力荷重(プロペラ): 0.30 kW/kg (0.40 hp/kg, 0.18 hp/lb)

武装

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参考文献[編集]

  1. ^ Belyakov, R.A. and Marmain, J. (1994). MiG: Fifty Years of Aircraft Design. Shewsbury, UK: Airlife. pp. p.31.