MFI (航空機)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

MFI(エムエフイー)とは、Mnogofounksionalni Frontovoi Istrebitel (ロシア語:Многофункциональный Фронтовой Истребитель 英語:Multifunctional Frontline Fighter)の略称で多機能前線戦闘機を指し、1980年代にソ連空軍によって計画されたI-90計画の一端を担う次世代戦術戦闘機の開発計画である。1981年に計画が開始されたが1997年に計画中止となった。I-90計画では次世代戦闘機をハイローミックスの二機種を配備する予定で、MFIがハイ、LFIがローに該当し、MFIはアメリカのATFに相当する計画であった。

概要[編集]

計画は第4世代ジェット戦闘機であるMiG-29Su-27の後継機として提案された。機体コンセプトは2年に及ぶ研究の末、

の五つの性能要求が決定された。ATF計画の情報が断片的ながらソ連にも伝わっていたため性能要求にも少なからずATFの影響が見られる。

候補機[編集]

1.42[編集]

ミコヤン設計局は1985年までに基本設計を済ませ、1.42(MiG 1.42とも)と呼ばれる案を提出した。競作の末、MFI計画機として採用されたミコヤン設計局では、1.42と平行してデモンストレーターである1.44の開発も1989年に開始し、1995年には初飛行する予定だったが、ソ連崩壊によってロシア経済は悪化の一途を辿り、1997年にMFI計画は中止となってしまう。完成した1.44は格納庫に放置されたままだったが、1997年にスホーイ設計局がS-37を初飛行させたことで1.44も飛行させることに決まり、2000年に初飛行した。

S-32[編集]

スホーイ設計局は当初後継機にSu-27発展型を考えていたため、MFIには参加しなかった。しかし計画の進展とともにMiG-1.42案がSu-27を上回る計画値を示したためスホーイもMFI計画に参加することとなり、S-32案を提出した。S-32案は競作の末、不採用となってしまうが、ミコヤン同様デモンストレーター機S-37を自主開発して1997年に初飛行させた。

Yak-X[編集]

アドミラル・クズネツォフの後継となる航空母艦用に開発中の短距離離着陸および垂直離着陸が可能な新型STOVL艦載機(※「性能」はあくまで計画値)。

  • 全長:18.80m
  • 全幅(翼幅):11.70m
  • 最大離陸重量:25800kg
  • 最大速度:2100km/h
  • 重量(空虚重量):15300kg
  • 航続距離:4000km
  • エンジン(合計2基):Izdeliye30派生型推進用エンジン(出力20000kgf)×1基/RD-33MKM派生型離陸用垂直エンジン(出力9500kgf)×1基

※2018年4月5日、『Mil.Press FLOT』(フロートコム)のインタビューに対し、『クリーモフ設計局』((OKB-26)の設計主任ユーリー・シモチンは「ロシア海軍向けの新型VTOL戦闘機はSu-57Izdeliye30ジェットエンジンのガス発生器(エンジンコア)をベースにした新型エンジンを搭載予定」と述べた[1]

※2018年8月24日、『インテルファクス通信』のインタビューに対し、『統一航空機製造会社』(OAK)の副総裁(新技術担当)・設計主任セルゲイ・コロトコフは「プロトタイプを含めたVTOL戦闘機に関する複数の作業を既に開始している。ロシアで唯一のVTOL戦闘機の設計技術を有する『ヤコヴレフ設計局』(ヤコブレフ)の科学技術は、現在でも最高水準にあると我々は考えている」と述べた[2]

脚注[編集]

[ヘルプ]

外部リンク[編集]

1.42
S-32
Yak-X